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2003年12月2日
北海道知事 高橋 はるみ 様
北海道の障害者福祉行政を考える会
委員長 我妻 武
道立障害児(者)施設の見直しに関する申し入れについて(要望)
拝啓 時下ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
また、日頃から、障害者福祉の向上にご尽力をいただき、心から感謝申し上げます。
私たちは、第6回DPI世界会議札幌大会を運営し参加した障害当事者が中心となって設立したDPI北海道ブロック会議に設置した委員会です。
この度、貴職で検討されている道立障害児(者)施設の見直しについて、障害当事者及び関係者の視点から貴職からの資料、現場視察などに基づき検証をしてまいりました。
その結果、今回の見直しにあたって2点の疑問を抱かざるを得ませんでした。
ひとつは、道障害者福祉行政におきましては、基本的視点として「障害者に関する新北海道長期計画」の「障害者対策の総合的推進体制の整備」で「障害者本人及び当事者団体の意見の尊重や主体的参画を確保する」とされているにもかかわらず、今回の見直しの懇話会には、9名中わずか1名のみの障害者の参加となっており、重要な施設見直しに当たって障害当事者の参加が、実質的にない状況の中で、議論が進められていったことに深い落胆を覚えました。
ふたつ目は、「北海道障害者プラン」の「各種サービスの充実」では、「地域におけるマンパワーの確保や関係機関の連携等により相談・支援体制を充実し、障害者の地域生活や社会復帰を促進します」との記載がありますが、今回の見直しでは、具体的な内容がなく、十分な議論や検証がされているとは、思えませんでした。
私たちの検討でも、様々な意見が出ましたが、基本的には、入所型施設は、廃止すべきであり、現存する施設機能は、積極的に障害者の地域生活を支援するものにしなければならないとのものでした。
そうした中で、今回の見直しは、道が検討の基本的視点としている「施設から地域への移行」や「地域生活を支援する施設」からみてもその方向性が十分示されておらず、市町村の施策を支援する北海道の責務や、貴重な税金の有効活用の視点からも、検討のしくみや内容が不十分なものと感じましたので、以下4点について要望いたします。
つきましては、ご多忙中誠に恐縮ですが、ご検討とご回答を、よろしくお願い申し上げます。
敬具
記