航空身体検査と「色覚異常」について研究しています。(2016年11月)


 「色覚異常」(注)について、障害学やポストコロニアリズムの知見から研究しております。
 これまでの研究では、主に航空身体検査条項について調べていますが、例えばカナダでは、昼間限定という制限が付きますが、「色覚異常」者にコマーシャルライセンスを発行しています。
 私自身も、日本で航空大学校を受験する際に、石原検査表で「色覚異常」と判定され、受験できず、カナダに渡りライセンスを取得しました。カナダでは最初は「昼間限定」を受けましたが、追加の試験を受けて今は「夜間証明」を取得し、単発固定翼の自家用ライセンスを維持しています。現在まで、飛行時間は約130時間で、コマーシャルライセンスに向けて訓練を継続しています。自分の調査(修士論文)では、カナダ国内では「色覚異常」のパイロットは一定数います。しかし、日本国籍を取得している「色覚異常」のパイロットとなると、今のところ自分以外には出会ったことがありません。
 日本とカナダにおける航空身体検査色覚基準に見られる格差について、障害の社会モデルの視点から分析した英語論文は、『比較文化研究』第119号に掲載されています。また、教室空間における「色覚障害」学習者の学習ニーズについて、より実践的な取り組みを紹介した英語論文は、以下のリンクからダウンロードできます。
http://jalt-publications.org/node/4/articles/5379-raising-awareness-language-learners-color-vision-disabilities (注) 英単語 color vision deficiency の直訳。医学的定義について述べることを明記するために、あえて使用しております。 初出:障害者欠格条項をなくす会ニュースレター68号 2016年11月下旬発行
 http://jalt-publications.org/node/4/articles/5379-raising-awareness-language-learners-color-vision-disabilities
(注) 英単語 color vision deficiency の直訳。医学的定義について述べることを明記するために、あえて使用しております。
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初出 「障害者欠格条項をなくす会ニュースレター」68号 2016年11月下旬発行


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