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【報告】DPIタウンミーティングinみやざき2023開催!~権利条約の理念を地域へ~(キリン福祉財団助成事業)

2024年01月11日 地域生活インクルーシブ教育障害者権利条約の完全実施

イベントのタイトルが書かれた横断幕

DPIタウンミーティングinみやざき2023が、2023年11月19日(日)に行われました。

障害者権利条約が誕生して18年、日本政府が条約を批准して10年。2022年には、日本に対する評価として、日本政府へ勧告(総括所見)も出され、特に条約第19条―施設や病院からの脱施設・地域移行と第24条―インクルーシブ教育について、国連の委員会の関心が特に高く、政府に対してその実現に向けて「強い要請」がされています。

総括所見や権利条約についての解説

前半は総括所見や権利条約についてDPIの崔さんと今村さんがお話されました。

崔
△DPIの崔

今村
△DPIの今村

全国の障害者が施設生活、入所待機も多く、精神科病院での一年以上の入院が平均入院日数世界最長となっている現状や、教育ついては、全国で子どもの数が減っているにもかかわらず、10年前に比べ、特別支援学校・支援学級に在籍する子どもも倍増している現状があります。

障害のない人と平等の選択の自由をもって地域で自立した生活する権利があること、施設など特定の生活様式を義務付けられない、という脱施設条項、自立生活条項であり、インクルーシブ社会の実現を目的としているとのこと。

正直、総括所見・権利条約などは難しい言葉だなと理解するまで首をかしげていましたが、様々な条約があること、脱施設・地域移行・インクルーシブ教育と、自分達にとって考えていかないといけない部分があるということを崔さんと今村さんのお話でより理解できたと思います。

宮崎から発信!インクルーシブ社会をどう実現するのか

後半は「宮崎から発信!インクルーシブ社会をどう実現するのか」というテーマで、支援学校の先生、現在YAH!DOみやざきを利用している総二郎さんとお母さん、相談支援専門員の四名の方にシンポジストとして登壇してもらいました。

総二郎さん
△ピンク色のヘアスタイルが印象的な総二郎さん

金丸朱美さん(特別支援学校教諭)
△金丸朱美さん(特別支援学校教諭)

今井心子さん(バリアフリーサークルこゆ理事長)
△今井心子さん(左)(バリアフリーサークルこゆ理事長)

下茂保宏さん(西都市障害者(児)基幹相談支援センターセンター長・主任相談支援員)
△下茂保宏さん(西都市障害者(児)基幹相談支援センターセンター長・主任相談支援員)

障害者が入所施設や病院ではなく、障害のない人とともに地域で暮らすことができるインクルーシブ社会の実現のためには何が課題で何が必要か、これから何をすべきか、宮崎県の現状やそれぞれの方々からお話をして頂きました。

総二郎さんのお母さんから3人を育てていく中で、教育や地域で暮らすことに疑問を感じたことを話された中で印象に残っていることについてお話がありました。

地域の学校ではなく特別支援学校を選択して進みましたが、居住地である自分の町との接点を無くさないよう地元の学校との交流学習に力を入れたそうです。

多い時では週に一度地元の小学校に顔を出して、たくさんの人の協力を得て地域に混ざる努力をしました。ですが、去年成人式に参加されたとき、淋しい思いをしたとのこと。

限られた時間の交流だけでなく、小さい頃から一緒に生活をする。そこで、障害があるからと諦めず出来ないを出来るように周りの人達と工夫することで合理的配慮を学び、そしてインクルージョンな社会にも繋がるのではないかと思いました。

特別支援学校に在籍していても地元の学校に行きやすいように工夫がなされる町もできました。でも、地元に混ざっていこうとする親子がいない現状があります。

海外では、自分にあった授業の取り組みが可能で、私たちが目指す「ごちゃ混ぜ」な教育をしているそうです。

山之内俊夫さん(YAH!DOみやざき副代表・事務局長)
△山之内俊夫さん(YAH!DOみやざき副代表・事務局長)

インクルーシブという言葉は広がっていますが、日本はまだ言葉だけが先走っている感じがするので、まずは知ること、そして法律や制度を作り、その制度を使って一人ひとりがその人らしい生活を作っていくということ、その両方をしっかり繋げながら活動していくことの大事さを学びました。

そして権利条約が目指すところの社会に、一歩ずつでも近づけるように、たくさんの人を巻き込み、繋がっていきながら、私も活動していきたいと思います。

助成してくださったキリン福祉財団様、DPIの皆様ありがとうございました。キリンの飲み物をたくさん飲んで社会貢献していきます!

報告:新坂真子(障害者自立応援センターYAH!DOみやざき)


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