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【バリアフリーレポート】東京メトロ永田町駅と赤坂見附駅の間の「斜行エレベーター」に乗ってきました!

2021年07月16日 バリアフリー

斜行エレベーターに乗る白井

東京メトロ永田町駅と赤坂見附駅との間の通路に斜行エレベーターが設置されたというニュースがあったので、どんなものか見に行ってきました。とても良かったです!

▽ニュースはこちら(外部リンク:日本経済新聞)

赤坂見附駅と永田町駅はすぐ隣にあり、改札を出ずに通路で結ばれています。しかし、途中に階段があり、車椅子だとここはエスカルでの移動になっていたようです。エスカルは駅員さんに頼まないと乗れず、乗降の時間もかかり、とても使い勝手が悪いのです。

今回、この階段部分に斜行エレベーターが設置されました。

斜行エレベーターは文字の通り斜めに動くエレベーターです。普通のエレベーターを設置するには垂直に穴を掘って設置場所を作りますが、掘るスペースがない場合等に斜行エレベーターが有効なようです。今回設置されたものはこういう感じです。

階段横の徐行エレベーター

写真①:これは永田町側から見たものですが、左が階段で右が斜行エレベーターです。もともと階段だったところにエレベーターを設置しています。

左側が斜行 右側が階段 エレベーターのアップ

写真②③④:こちらは赤坂見附側から見たものですが、③の写真を見るとわかりますが、エレベーターが通るところは完全に密閉されており、階段から転落することはなく、安全が確保されています。

斜行エレベーターに乗り込む白井 斜行エレベーター内部を撮影する白井

写真⑤⑥:エレベーターの箱は普通の11人乗りの貫通型です。私(手動車椅子)と白井(簡易電動車椅子)は一緒の乗ることができました。スピードも普通のエレベーターとほぼ同じで、とてもスムーズでした。

東京メトロにお聞きしたところ、斜行エレベーターは大規模な構築改良や掘削が不要で、設置を考えていたところ、この場所が条件に合致したため導入したということでした。費用は、地下掘削工事が不要となったので、その分安価となったそうです。

今後の設置予定は現時点ではないが、今回採用した斜行型エレベーターの運用状況等をみながら、選択肢の一つとして従来の垂直型と並行して検討を行っていきたい、とのことでした。

今回乗ってみて、箱の構造は普通のエレベーターと同じですし、スピードも早かったので、とても快適でした。構造上普通のエレベーターの設置が難しいところでは、とても有効な選択肢になり、車椅子ユーザー等の行動範囲を広げることができる素晴らしいエレベーターだと思いました。

この斜行エレベーターの導入によって、車椅子ユーザーも赤坂見附駅と永田町駅を、改札を出ずに自由に行き来できるようになりました。赤坂見附駅は丸ノ内線、銀座線、永田町駅は半蔵門線、有楽町線、南北線がありますので、合計5つの路線が利用できるようになり、格段に利便性が向上しました。

東京メトロの素晴らしい取り組みに感謝申し上げます。

報告:佐藤 聡(事務局長)


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