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2004年4月28日

札幌市議会議長  武市 憲一 様

陳情団体名 北海道の医療費助成制度を考える連絡会
代表  小谷 晴子

連絡先 〒060-0004 札幌市中央区北4条西12丁目1-55
ほくろうビル5F
DPI(障害者インターナショナル)北海道ブロック会議内
北海道の医療費助成制度を考える連絡会
TEL:011-219-5687 FAX:011-219-5688
e-mail:info_hokkaido@dpi-japan.org

重度心身障害者医療給付事業の存続・拡充を求める陳情書

 私たちは、
道の「重度心身障害者医療給付事業」の存続と拡充を求めて以下のとおり陳情する。

[項目]

  1. 北海道の制度見直しに関わらず、「重度心身障害者医療給付事業」の1割負担を導入しないこと。
  2. 障害者に必要な支援制度である「重度心身障害者医療給付事業」を精神障害者にも適用すること。
  3. 平成16年第一回定例道議会予算特別委員会における付帯意見で「道単独医療給付事業の執行に当たっては、今後の市町村における議論の動向や見直しに伴う対象者への 影響などの実態把握に努め、必要な対策を講ずるべきである」とされているが、貴議会として道の今回の見直しに反対の意志を公式に表明し反対の意見書を道に提出すること。

[陳情趣旨]

 道は、昨年12月18日に「乳幼児」「母子家庭等」「重度心身障害者」「老人」の「道単独医療費助成制度の見直し」を発表した。

 「重度心身障害者医療給付事業」の見直し内容は、すべての課税世帯に1割負担を求めるもので、月額上限額は、通院12,000円、入院40,200円とするものであった。

 私たちは、道から示された「重度心身障害者医療給付事業」の見直しに伴い、定期的に医療を受けなければならない立場の障害者が、更生医療の利用の可否や実際の負担額が、どのようになるかを検証してきた。

 その結果、現在、「重度心身障害者医療給付事業」を受けている障害者(特に人工呼吸器を使用している障害者)の、通院及び入院の内容からでは、更生医療を利用することができず、しかも負担額自体は、限度額を超過する事例が多くある実態が判明した。

 こうした障害者は、一般の人たちが、入院や通院に際して給付金を受け取ることが出来る民間の保険に入ることもできず、就労に伴う所得も地域生活を送るためのぎりぎりの状況が、ほとんどである。

 また、今回の見直しでは、住民税非課税世帯には、1割負担を求めず、住民税課税世帯には、すべて1割の自己負担額を求めるものとなっているが、これは、障害者が就労することが、その障害者の生活の困窮を招き、必要な医療サービスも受けられなくなるものであり、今回の見直し内容は、就労面での障害者の社会参加の意欲を低下させるものになってしまう。

 そしてなによりも、今回の制度見直しが実施されれば、定期的な医療サービスを受けている障害者にとっては、安心して医療を受けることができなくなるだけではなく、生存権が脅かされるものであり、極めて深刻な状況となる。

 今回の道の、この見直しに対して、私たちは、障害者の命を脅かす大きな問題として北海道知事及び北海道議会議長に対して見直しを撤回するとともに、制度の適用外とされている精神障害者への適用を求める要望書と陳情書を提出した。

 残念ながら知事からは、拒否の回答が示され、さきの北海道議会では、今回の制度見直しを含む平成16年度予算案が承認されてしまった。

 しかし、北海道議会議長へ提出した陳情書は、継続審議されることになり、私たちは、この後も、この制度改悪の撤廃を求めていく決意を新たにしている。

 ついては、北海道の見直し内容に関わらず、札幌市として独自にこの制度の継続と充実を図っていただくとともに、今回の道の制度見直しを阻止するための特段のご配意を、よろしくお願い申し上げます。

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