「UDタクシー研修」を行いました!(株)丸井自動車様
2021年07月21日 バリアフリー
7月14日(水)、株式会社丸井自動車様の営業所(足立区)にてジャパンタクシーの車両を用いた乗務員向け研修が開催され、佐藤事務局長、山嵜バリアフリー副部会長、工藤バリアフリー部会長補佐が参加してきました。
今春、丸井自動車の職員の方から「乗務員向けにUDタクシーの車いすの乗降研修を実施したいので協力してほしい」と依頼を頂きました。それは素晴らしい取り組みで、ぜひ協力させてほしいと、今回の研修会が実現しました。
障害当事者が参加する研修は今回が初めての試みとのことで、約20名の乗務員さんが集まってくださいました。
初めに佐藤事務局長から「このような研修をタクシー会社が主催し障害当事者を呼んでくれたことがとても嬉しい。ジャパンタクシーは車いすのまま乗車できるすばらしい車両。残念なことに乗車拒否が多いのだが、乗降方法が複雑なためドライバーさんが自信が持てずに拒否してしまっていることが多いと思う。私たちは乗降方法をよく知っているので、わからない時は遠慮なく聞いてもらって、ぜひとも乗せてほしい」と挨拶がありました。
木村社長は「障害当事者に直接聞けるのは貴重な機会なので積極的に学んで業務に役立てたい」とおっしゃっていました。
タクシーの乗務員の方へポイントの説明、実演を行いました
山嵜副部会長からは気を付けて欲しい点として、下記のポイントを紹介しながら実演を行いました。
- 車いすのタイプや障害状況は一人ひとり異なるため、同じやり方で良いと思い込まずに必ず本人に確認して欲しい。
- 車いすを勝手に押さず、先に声をかけてから本人が希望した場合は押して欲しい。
- 車いすも身体の一部なので丁寧に扱って欲しい。
- 女性は特に、ちょっとした動作で衣服や身体に触れられると怖いと感じる。乗客の周りで作業するときは必ず声をかけながら作業して欲しい。
- わからないことは遠慮せずに何でも聞いて欲しい。
乗務員のみなさんは事前に座席の動かし方やスロープの設置方法等を練習していたとのことでスムーズに出来ていましたが、実際に車いすの乗客を乗せた経験はない方がほとんどで、下記のような感想が出ていました。
- 車いすの乗客にどう接すれば良いのか、何に気を付けたら良いのか等、当事者の立場から意見が聞けて良かった。
- 手順がわかっていても実際に案内をしてみると、作業に気を取られて乗客のことを気にかけられていなかった。乗客をきちんと見ながら作業するという意識に気づけて良かった。
- 様々なタイプの車いすを直接見て、それぞれの特徴を知れて良かった。
- 売り上げを追求することも大事だが、どんな人でも安心して乗れることの方が大事だと思えた。
写真:スロープを設置している様子
写真:シートの倒し方を説明している佐藤事務局長とその様子を見ている乗務員さんたち
写真:乗務員さんに車いすを押されている山嵜副部会長
写真:乗務員さんとやり取りをしている工藤とその様子を見ている他の乗務員さんたち
今回は2時間という短い時間でしたが、参加した乗務員さんは全員積極的に教え合っていてとても良い雰囲気で研修を進めることができました。私はこの様な機会を設けて頂いたことに加えて、乗務員のみなさんがとても楽しそうに参加されていたのが何よりも嬉しく感じました。
このような研修がこれからも継続的に開催され、他の地域や他の事業所でも積極的に開催して欲しいと思いました。丸井自動車のみなさん、ありがとうございました!
報告:工藤登志子(バリアフリー部会長補佐)