赤羽一嘉国土交通大臣と対談させていただきました
2021年05月11日 バリアフリー
4月に赤羽一嘉国土交通大臣と対談させていただきました。2019年9月に国土交通大臣に就任された記者会見で、力を入れて取り組みたいことを3つ話され、そのうちの1つがバリアフリーでした。以来、ものすごい勢いでバリアフリー施策に取り組んでくださっています。
2020年のバリアフリー法改正で、公立小中学校のバリアフリー義務化、空港アクセスバスの基準適用除外規定の見直し(全国27空港でバリアフリー車両の導入を開始)、ソフト基準適合義務化(タクシー・バス・鉄道事業者のスロープ設置等の習熟を義務化)、これまでなかった店舗内のバリアフリー整備基準のガイドラインの創設、バスタ新宿などの旅客特定車両停留施設のバリアフリー義務化、そして新幹線のバリアフリー対策(本年7月から全国の新しい新幹線車両で導入開始、web予約も5/20から一部スタート)、車いすで単独乗降が可能なように駅ホームの車両との段差と隙間の解消の推進。そして現在は、特急車両のバリアフリー基準の見直し、駅無人化対策について取り組んでいます。
さらに、本年3月には国交省の本省と全国10の地方運輸局にユニバーサルデザイン推進本部を設置し、部局の垣根を取り払って連携してバリアフリー施策に取り組む体制を整備してくださいました。僅か1年半で、数え切れないくらいの取り組みを行ってくださいました。史上最高のバリアフリー大臣だと思います。
私が、赤羽大臣の特に素晴らしいと思うところは、障害者の尊厳を大切にしてくださっているところです。2000年に交通バリアフリー法を制定したときに、参考人として国会で意見を述べられた川内美彦元東洋大学教授が「障害者の尊厳を大切に」と話されたことに感銘を受け、以来肝に銘じていらっしゃるそうです。
従来、私たちが国交省に要望に行く時は、大臣に直接会って話ができるなんてことはなかったのですが、赤羽大臣は激務の中時間をつくってくださり、私たちの意見を丁寧に聞いて、ご自分の考えも話され、意見交換をしてくださるのです。その真摯な姿勢に、障害者一人ひとりの尊厳を大切にされる方だなと、いつも感じています。
赤羽大臣がよく言われるのは、「バリアフリーやユニバーサルデザインは福祉施策ではなく公共政策だ」「バリアフリーはその国の品格を示すもの」「(国交省の職員には)障害当事者の声を丁寧に聞くこと。自分たちが知らない貴重なことを教えてくれる人たちなのだ」といった言葉です。いつも隣で聞いていて、とっても嬉しくなります。
障害者を取り巻く問題は、党派を超えて取り組む課題だと私たちは考えています。いま、赤羽大臣という史上最高のバリアフリー大臣が誕生し、さらに各党にもバリアフリーに熱心な素晴らしい国会議員の方々がいらっしゃいます。
そして、あまり知られていないと思いますが、国交省の職員の方々も素晴らしいのです。私たちの声を聞いて、寝る間を惜しんで施策の立案と実現に取り組んでくださっています。そういう多くの方々の日々のご尽力のおかげで、バリアフリー施策は進展しているのです。
みなさまのご尽力に心から感謝し、赤羽大臣の強力なリーダーシップの下にさらなるバリアフリー化を推進し、世界に誇れるインクルーシブな社会になるように、微力ですが私たちDPIも一緒に取り組んで参りたいと思っています。
報告:佐藤 聡(事務局長)
▽対談の記事は、山本博司厚生労働副大臣(参議院議員)のフェイスブックで見られます。(外部リンク:公明新聞 2021年4月30日)