【報告】第14期「バリアフリー障害当事者リーダー養成研修」in沖縄
2022年01月26日 バリアフリー
11月30日(火)12月14日(火)12月17日(金)の3日間の日程でzoomでの研修を行いました。
今回の研修テーマを「障害があってもなくても、みんな一緒に社会参加!」と題し、バリアフリー化等の課題を解消するには、障がい者がどのようにして社会参画していけば良いのかを行政や事業者、運動の先輩、地域で活動している仲間、様々な講師の方々から学び、参加者同士のディスカッションを通じて、地域で発言のできる障がい者の養成を目的に開催しました。
研修1日目
研修1日目は、本研修の開催地である沖縄県の交通アクセスの過去の状況についての講義と沖縄のバリアフリー運動「当事者が参画した接遇研修」について講義を行いました。
最初の講義では沖縄の交通アクセスの状況について、沖縄総合事務局のバリアフリーの取り組みと道路のユニバーサルデザインについて資料で説明して頂き、その中で、道路上のバリアはなぜできたのか?その課題の解消に向け施行、改正されたバリアフリー法について講義をして頂きました。
「当事者が参画した接遇研修」については、事業者である沖縄バス株式会社様の講義と沖縄県自立生活センター・イルカと協力し、バス運転手の新人研修を行っている経緯があり実際に「当事者が参画した接遇研修」の動画を受講生のみなさんに見てもらいました。
その後のグループワークで各グループに分かれて、自己紹介と動画をみての意見と感想事前課題のそれぞれの地域での課題について話し合い発表しました。
その他、新型コロナウイルス感染拡大の影響についても各グループで話し合いました。
1日目の最後は公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団の竹島様より小中学生向けバリアフリー教材の学校での使用例について、バリアフリー・ユニバーサルデザインについて講義をして頂きました。
講義の中で感じたことは、障害や年齢に関係なく多くの人が使いやすいようなデザインにすること、様々な人達の立場になって考えることで誰もが安心して暮らせる共生社会になると感じました。
研修2日目
研修2日目は公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団の澤田様より交通サポートマネージャー研修について講義して頂きました。
バス事業者をはじめ鉄道会社などの交通事業者を対象に、高齢の方や障がいのある方への接遇・介助の基本を習得するための研修で現在は首都圏と関西圏を中心に実施しているとのことでした。
今後、沖縄も含めた各地で交通サポートマネージャー研修を実施していけたらいいなと思いました。
午後のグループワークでは「地元の交通事業者の接遇研修」について話し合い1日目の「当事者が参画した接遇研修」の内容をもとに、受講生から様々な発言や意見交換が行われたことが大きな成果でした。
研修3日目
研修3日目は「バリアフリー法改正と行政への働きかけ」についてDPI日本会議事務局長の佐藤聡氏より講義して頂きました。講義の中で、当事者側が行政へ働きかけをするときに大切なことなどを学びました。運動をするときは、具体的な提案をすることや提案の中には自分の経験が不可欠であることなどを学びました。
行政に働きかけをするときだけに限らず、自分たちの意見を主張するだけではなく、相手を敬い切実な対応をすることで、互いに良い関係を築くことが日々の活動に活かされると改めて思いました。
「観光とバリアフリー」についてバリアフリーネットワーク会議代表の親川様より講義して頂きました。障がいの有無に関わらずみんなが自由に観光できるように、バリアフリーの設備が設置されている案内所があるのは沖縄らしいなと思いました。
研修を通じての感想
3日間の研修を通して学んだことを日々の活動に活かし、一人でも多くの当事者が社会参加できるようになったらいいなと思います!
今回の研修では、沖縄バスさん協力のもと、実際にバスを運行し当時の再現VTRを作る事や、新人研修の様子を見てもらいました。30分の動画では障害者とバス会社が協力して、新人研修で車椅子ユーザーの接遇研修をする取り組みの歴史が分かる内容でした。
沖縄県が鉄道の無い県として、バスが重要だという背景もあります。
沖縄のメンバーも引き続き、バスの接遇研修を継続し日々の生活でバリアだなと感じる箇所をみつけたときには、今回の研修で学んだことを活かしてバリアフリーにすることでみんなが社会参加できるよう活動していきます!