ユニバーサルデザイン2020関係閣僚会議に出席しました!
2018年12月12日 バリアフリー
ユニバーサルデザイン2020関係閣僚会議(以下閣僚会議)の第3回が2018年12月4日、総理官邸にて開かれました。
▽ユニバーサルデザイン2020関係閣僚会議とは(ホームページから引用)
東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部の下、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会開催に向け、全国展開を見据えつつ、世界に誇れる水準でユニバーサルデザイン化された公共施設・交通インフラを整備するとともに、心のバリアフリーを推進することにより、共生社会を実現する必要があります。このため、東京大会を契機として、ユニバーサルデザイン化・心のバリアフリーを推進し、大会以降のレガシーとして残していくための施策を実行するため、ユニバーサルデザイン2020関係閣僚会議が設置されました。
出席者は関係府省庁の大臣もしくは副大臣と、各障害者団体。
障害者団体はDPI日本会議を含め11団体が出席し、今回はIPC会長のパーソンズ氏も出席されました。
これまでに同会議は2回行われ、その中で昨年2月にユニバーサルデザイン2020行動計画(以下行動計画)が決められ、そしてその行動計画を普及促進させるため、また一層加速化させるための議論もされてきています。
行動計画には心のバリアフリーとユニバーサルデザインの街づくりの2つの大きな柱があります。
心のバリアフリーとしては、小中学校での心のバリアフリー教育の実施や、サービス業等の企業においても接遇ガイドラインを策定し推進していくこと。街づくりでは、鉄道駅等でのバリアフリールートの最短化やエレベーターの複数化や大型化等について国としてのどのように取り組んでいくかの報告が関係府省からありました。
DPI日本会議からは、日本での開催が決まった大阪万博にむけ、東京2020アクセシビリティーガイドラインを適用しレガシーとしていく案や、UDタクシーの現状として車椅子使用者への乗車拒否が3割にもなっていることから、適切な運用を一層促して欲しい等発言しました。
乗車拒否の問題は、DPI独自にアンケートを取りユーザーからの生の声をリアルに反映した数字を根拠に申し入れました。
UDタクシーに関しては他団体からも同じ指摘があり、普及は進んでいる一方で現場での問題として国へ伝える良い場となりました。
この問題は国でも把握はしており、国交省からも通達が出ているので、今後の改善に期待です。
▽国交省からのUD乗車拒否に関する通達はこちら(DPIホームページ)
また、閣僚会議の後にユニバーサルデザイン2020評価会議の第1回も開催されました。
これには多くの障害者団体に加え学識者も加わり、行動計画のそれまでの取り組みや進捗状況、そして結果等について障害当事者側から意見を伝える場であり、しかるべき場に設置されたことは評価できることと思います。
施策に参画していくことは大事なことですが、結果を評価しバージョンアップにつなげることは、より良い形にしていくうえで不可欠だと思います。
DPI日本会議からは、BF法や当事者参画の成果として、これまでもよい例も沢山できてきている。
これらは今後の参考にもなるし、情報としてもとても有用である。こういった例をWEB等で公開してはどうかと提案しました。
今後評価会議も定期的に開かれ、行動計画がより良いものになっていくことに強く期待します。
土屋 峰和(DPI日本会議バリアフリー部会、自立生活センターSTEPえどがわ事務局長)
▽東京五輪バリアフリー化で障害者提案=行動計画加速へ評価会議-政府(2018/12/4時事メディカル)
▽ユニバーサルデザイン2020関係閣僚会議ホームページ(外部リンク)