【報告第四弾!】Road to K-POP♪♪♪
ソウル市アクセシビリティ編!
8月11日(土)~14日(水)までDPI韓国から、日本、中国、韓国の障害当事者交流プログラム「Road to K-pop」(助成:Lotte Duty Free財団)へご招待頂き、韓国のソウルへ行ってきました!
今回は報告第4弾「ソウル市アクセシビリティ編」です!今回で報告は最後になります。
▽【報告第一弾!】DPIメンバーが韓国ソウルへ行ってきました!
▽【報告第二弾!】韓国のバリアフリー法政策編!
▽【報告第三弾!】ハイレベル会談編!
1日目、インチョン空港へ到着!ロッテファミリーコンサート!
飛行機内で機内用の車いすから自分の車いすへ移乗して飛行機を降りました。
到着ロビーでは、DPI韓国のキム・ソヨンさんとカメラクルーがお出迎えしてくださいました。
今回の交流プログラムを通して、ソウル市内の観光施設をアクセシビリティの面から映像にまとめるとのことでした。
夜はロッテファミリーコンサートに行きました。会場は、2018年7月にリニューアルされたばかりの「KSPODOME(ケースポドーム)」(旧オリンピック体操競技場)でした。
車いす席は、会場をぐるっと1周するような形で1階スタンドと2階スタンドの間に設置されていました。
席が跳ね上げ式になっていて、車いすの方の隣に一緒に来た人が座れるようになっていました。
しかし、サイトラインの確保はされておらず、前の列の方が立ってしまうとステージはほとんど見えませんでした。リニューアルされたと聞きましたが、この点については改善の余地がある部分だと思います。
2日目、大韓民国歴史博物館、ソウルタワー!
大韓民国歴史博物館は新しく出来た建物ということで、館内の移動で困る点はありませんでした。また、ソウルタワーのある山頂まではロープウェイが通っており、車いすで上れます。ソウルタワーの展望台からはソウル市内を一望できました。展望台にはお土産屋さんがありましたが、段差があったため、店の奥まで入ることは出来ませんでした。
3日目、カンファレンス!
韓国のアクセシビリティに関する政策、特に観光旅行の際のアクセシビリティについての報告があり、その後、各国における障害者権利条約やSDGsについての取り組みの報告がありました。日本のメンバーからは、この間のシティツアーでアクセシビリティに関して気づいたことを日本の状況と比較しながらお伝えしました。
①車いす用トイレについて
食事をとったレストランの入っているビルで、女性用の車いすトイレが清掃員さんの休憩スペース兼物置きになっていました。その場ですぐに清掃員さんが片付けてトイレを使用しましたが、帰る時にはまた元の状態になっていました。(男性用の車いすトイレは使用できる状態ではありましたがとても狭く使用出来ませんでした。)日本でもこういう状態になっているトイレがあるので、啓発運動の必要性を感じました。
②バスの乗降について
今回のツアーは大型リフト付きバスで移動をしました。乗務員さんがリフトを操作し、座席の固定作業をします。リフトに車いすが乗ると、ブレーキの確認がなくすぐに動かしてしまうためとても危険でした。大きな事故へつながる可能性があるので、必ず車いすのブレーキを確認してから動かすようにと乗務員さんにお願いしました。座席の固定はとても丁寧なものでした。
4日目、障害者のための国立図書館!
障害者が利用できる国立図書館を見学しました。机の高さは自由に変えられ、自分の使いやすい高さに調節できます。また、パソコンを使用する時に使うマウスも自分の使いやすい形が見つけられるよう、様々なタイプのものが貸し出しされていました。自動ページめくり機や、書籍を拡大して見られる機械がありました。さらに、小さな部屋がいくつかあり、その中には画面の色のコントラストを調整する機能や、読み上げソフトが入っているパソコンが完備されていました。
今回は特に観光アクセシビリティについてのプログラムであったため、公共交通機関の利用や、一般の道を歩く機会はほとんどありませんでした。夜、明洞の街で道路を渡ろうとしたところ、横断歩道がなくその道を渡れないという場面に出会いました。地下道があるため、そこを通って向こう側へ渡るのですが、エレベーターが設置されていないため、車いす使用者は200メートル先の横断歩道まで移動しなければなりませんでした。日本でもこういった交差点を目にする機会が多いです。
4日間を通して、これ以外にも韓国と日本のアクセシビリティの課題について、共通する部分が多いと感じました。お互いにアクセシビリティ向上させるため、情報共有をしていきたいと思いました。
岡部 夏実(DPI事務局員)