アメリカ報告第四弾☆パレード&ロビーイング!
2017年07月27日 国際協力/海外活動
アメリカ報告4日目、DPI笠柳です。
今日午前中は、ADA制定27周年記念パレードでしたが、聞いていた2年前のパレードとは様子が大きく違いました。アメリカでは今、トランプ大統領が就任してメディケイド(低所得者向けの医療保険)の縮小、社会保障費などを大きく削減しようとしています。
今日はまさにそうした事を盛り込んだ法案「医療保険制度改革(通称:オバマケア)代替法案」が審議入りするかという大変重要な日で、「Save Medicaid! No Cut! No Cut!(メディケイドを守れ!カット反対)」など参加者全員でコールをしながら、力を合わせて、国会議事堂まで歩きました。
日本組は、様々なメッセージを書道で大きな紙に書いて、パレードに参加をしました。相模原障害者施設殺傷事件からもうすぐ1年が経過します、もう二度とあのような事件が起こらないよう、初めに犠牲者への方々への想いを込めて、黙とうをし、「19のいのちを忘れない」と書いた紙や、「忘れないで19のいのち」と書かれたシールを顔や腕に張り、歩きました。パレードの列はどこまでもどこまでも何百メートルも続いていました。
午後は各班、国会議事堂での座り込みのグループ、議員へのロビーイングのグループに分かれました。私はNCILのアンさんが共和党議員のエバンジェンキンス議員へロビー活動をされるというので、それに他の日本メンバーと同行させていただきました。要求した内容の中心は、メディケイドの事が中心で、「一番悪い影響を受けるのは障害者、障害者が地域で生活する事を奪わないでください、私たちは命を懸けて戦う」とおっしゃっていました。
国会議事堂での座り込みでは、67名の逮捕者が出たそうです。それだけ決意を込めた抗議でした。日本組は逮捕されてしまうと二度とアメリカへ入国できなくなってしまうので、警察が来てからは会場の外に出て大丈夫だったそうです。この法案は今後も審議が続きますが、共和党から9名の造反が出たことにより、一部否決されたそうです。
今日1日、ある意味歴史的な日に、こうしてアメリカの人たちと力を合わせて、パレード、ロビーイング、座り込みができて、本当に貴重な経験をしました。アメリカの人たちも、「こうして一緒に活動ができて誇りに思う、本当にありがとう」とおっしゃっていただきました。
今、世界中で経済不況などを理由する予算削減や、障害者や弱い立場にある人たちがどんどん窮地に追い込まれていて、みんながそうした流れに声をあげて、時には国を超えて、一緒に活動することが、今後ますますとても大切になると、強く感じた一日でした。