【JICAアフリカ障害者研修 研修員インタビュー③】
レフォイ マカナネロ レジーナさん(レソト)、手話通訳者のホニャンネ ムパレンさん
2017年06月28日 国際協力/海外活動
6/8より始まったJICAアフリカ障害者研修にはアフリカ6ヶ国(レソト、モザンビーク、ナミビア、セネガル、タンザニア、ジンバブエ)8名の研修員とレソト人手話通訳者1名が参加しています。
レソトからは①レソト障害者連盟(LENFOD)代表で聴覚障害者の「レフォイ マカナネロ レジーナ(LEPHOI Makananelo Regina)」さん、②そのサポートとして手話通訳者の「ホニャンネ ムパレン(KHOANYANE Mpaleng/通称エムピー)」さんが参加しています。
レソトの聴覚障害者や手話通訳者の現状と研修の感想等についてうかがいました。
1.レフォイ マカナネロ レジーナ(LEPHOI Makananelo Regina)さん
レソト障害者連盟(LENFOD)代表で聴覚障害者
写真1 レジーナさん
○レソトに聴覚障害者はどれくらいいますか。
レソトの人口は200万人ですが、そのうち3,500人が聴覚障害者です。
写真2 講義の様子(右レジーナさん)
○レソトの聴覚障害者にとっての課題はなんですか。
手話が憲法によって言語として認められていないことです。聴覚障害者の教育は基準レベルには達していません。多くの教師が手話を知らないからです。
○これまでの研修で印象に残った講義を教えてください。
ピア・カウンセリングと自立生活プログラムが大変興味深かったです。手話通訳者がいれば、障害種別を超えた連携は難しくないと感じました。自立生活の意味はどのように、どう暮らすか、自己決定をすることですね。
写真3 6/27世界銀行・JICA共催セミナーで発表するレジーナさん
○日本で印象に残ったことがあれば教えてください。
日本はアクセシビリティにおいて全ての障害者に対して親切な国だと思いました。町中がとても清潔で、人々は謙虚で親しみやすいです。食べ物も美味しいです。ただ、日本語はとても難しいですね。もし別の研修の機会があったら、是非また日本で学びたいです。
2.ホニャンネ ムパレン(KHOANYANE Mpaleng/通称エムピー)さん(手話通訳者)
次は、手話通訳者のエムピーさんです。エムピーさんはレソト手話・アメリカ手話・英語を使い、レジーナさんのサポート役として今回の研修には欠かせない存在です。
写真4 手話通訳者のエムピーさん
○なぜ手話通訳者になられたのですか。レソトで手話通訳者になるための教育課程を教えてください。
聴覚に障害のある人とない人のコミュニケーションの障壁を取り除きたいと思い、手話通訳者になることを決めました。聴覚障害者が聴覚に障害のない人と同等に情報やサービスにアクセスできるようにすること、また聴覚障害者に対する敬愛や彼らの視点からの情報を交換することに対する興味もありました。レソトでは手話通訳者になるための研修コースがあり、その研修を修了すると手話通訳者の資格が取得できます。
○手話通訳者の課題があれば教えてください。
手話通訳者の専門性が十分に認識してもらえていないことが課題です。そのため、サービス提供者は手話通訳者に対して対価を支払うことに躊躇しがちです。常にボランティアベースで働くのは簡単ではありません。
写真6 アクセシビリティの視察で手話通訳をするエムピーさん
○日本で印象に残ったことがあれば教えてください。
日本では手話通訳者は尊重されていて、その専門性に対して高い認識があることを学びました。また、聴覚障害のある研修員も十分な情報保障を得ることで非常に積極的に研修に参加できますね。
レソトの人口:211万人
レソトの一人当たりGNI:1,301米ドル
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