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7月8日(月)インクルーシブ教育を求める川崎裁判傍聴・報告集会報告。次回裁判は、9月2日(月)午後2時30分から

2019年07月12日 インクルーシブ教育

7月8日(月)午後2時30分から、横浜地裁101号法定にて、光菅和希くんの地域の小学校への通学を早期に認めるよう訴えている裁判が行われ、傍聴に約55名の方が駆けつけました。

その後、第7回裁判報告集会が行われ、こちらも会場に入りきらないほどでした。

裁判ではまず、原告代理人である柳原弁護士より意見陳述がありました。
原告らは、訴訟前の交渉段階から一貫して、『なぜ特別支援学校なのか』と訪ねています。

これに対して被告市は、
①原告が罹患している先天性ミオパチーは先天性ミオパチーの中でも自発呼吸のほとんどない重篤なものであり、人工呼吸器の常時使用を不可避とするものである。人工呼吸器を装着した児童生徒について医療的ケア支援事業の対象とするか否か全く検討がされていなかった。

②原告の教育的ニーズについて、学校教育において、教育活動の基盤としてコミュニケーション力を育むことが重要であり、これを最も的確に行えるのは、専門的指導が行える教員や専門職のいる特別支援学校である。

という主張をしています。

柳原弁護士はこれら被告の主張に対して、『予想の範囲外ではない』『合理的配慮義務がある』ということを学校教育法施行令の改正や障害者権利条約の批准、連携支援の通知、検討会議設置などの流れに沿って反論しました。

また、実際に人工呼吸器を使用しながら地域の小学校に通った2つのケースを提示し、学校ではできないではなくどうやったらできるかが話し合われてきたこと、その人のやり方で人とコミュニケーションをとる事は人の人生において大きな意味があり、それは同世代の子どもたちの中でこそ培われた、というお母さんらの言葉を紹介しました。

和希くんと家族が2年間地域の幼稚園に通い『地域の小学校への就学』と結論づけたので、被告のいう教育的ニーズにはまったく根拠がないと反論しました。

つぎに、和希くんのお母さんから意見陳述がありました。
「今は今しかなく、大切な学校生活、楽しい時間、色々なことを吸収できる時。失った時間は戻ってこない。小学2年生の子どもがこの法廷にいるということがどういうことなのか」。という言葉がとても印象的でした。

提訴から1年が経ってしまいました。

次回裁判は、9月2日(月)午後2時30分から行います。

和希くんの貴重な時間が1日でも早く取り戻せるよう、ご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。

裁判後に行われた、第7回裁判報告集会の様子
写真:裁判後に行われた、第7回裁判報告集会の様子

岡部 夏実(DPI日本会議事務局員)

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