インクルーシブ学童「sukasuka kids(すかすかきっず)」を訪問しました!
2021年08月17日 インクルーシブ教育
DPIで行っている「インクルーシブな子ども時代プロジェクト」の一環で、神奈川県横須賀市久里浜のインクルーシブ学童「sukasuka kids」(以下、すかすかきっず)を訪問してきました。
訪問の目的は、学校、幼保育、放課後におけるインクルージョンの推進をどのように実現していくかを調査・研究し、政策提言を行うことが目的であるキリン福祉財団助成のプロジェクトです。3年前にもすかすかきっずさんを訪問・インタビューさせていただきましたが、今回はそのフォローアップです。
▽2018年の訪問時の記事はこちら
すかすかきっずを運営している法人は(一般社団法人)sukasuka ippo(すかすかいっぽ)さんです。
インクルーシブ学童の他に、よこすかテレワーク、インクルーシブ託児所「suka suka-nursery』(すかすかなーさりー)」、横須賀市の委託を受け、生活困窮世帯の子どもに、学習や居場所づくりの場を提供し、貧困の離脱や連鎖の防止を図ることを目的とした学習支援事業である「Learning support(ラーニング サポート)」事業も展開しています。
理事長は五本木愛さん。アンジェルマン症候群のお子さんをお持ちです。場所は横須賀市のJR久里浜駅や京浜急行の京急久里浜駅の商店街!地域に溶け込んでいます。
今回は、五本木さんへのインタビューをメインとし、各事業所を簡単に見学させていただきました。DPIからは白井誠一朗、崔の2名以外に、ダウン症の親の会で、当キリン福祉財団の事業で昨年度から協力団体としてご一緒していただいているNPO法人アクセプションズの理事長の古市理代さん、関やす子さん、館野ゆかりさんの3名もご一緒していただきました。
インタビュー
質疑の内容はすかすかきっずの現状や五本木さんが事業を始められたきっかけ、その他盛りだくさんでした。3年前に比べると学童の利用者も大幅に増えていました。
まだ移動支援の問題は解決しておらず、法人持ち出しとのことでしたが、少しずつ自分で通えるようになってきている、というお話も印象的でした。
また、職員の研修についてご自分の事業への想いを共有してもらうべく、時間をかけて毎年丁寧にされているという話も印象的でした。
さらに、インクルーシブ託児所の開設もすごい、と思いましたが、必要な子どもであればだれでも利用できるように工夫されながら(昼と夜の部に分けての運用など)展開している学習支援事業もインクルージョンを進めるうえで大変示唆に富んだ取り組みであると思いました。
五本木さんへの質疑は大いに盛り上がって2時間近くも!五本木さんと同じお立場の障害のあるこどもの親であるアクセプションズのみなさんにご一緒いただいて本当によかった(^^)
コロナ禍の中で訪問が危ぶまれましたが、五本木さんやすかすかいっぽの皆さまのご協力により、大変有意義な訪問を行うことができました。
3年前に比べ、学童も大きくなり、事業の数も多くなっており、五本木さんや皆さんのパワーに驚かされました。インクルーシブ学童・託児所、学習支援事業、何とか全国に広げるお手伝いがしたいと改めて感じました。
制度政策をどうしていけばいいのか、詳細は今年度の事業報告などでご報告いたしますので、お楽しみに!
(報告:崔 栄繁)