海外研修中の重度訪問介護利用決定への感謝を伝えるため、高橋靖水戸市長を表敬訪問
高橋靖水戸市長を表敬訪問しました。
11月28日、CILいろはの八木さんと八木さんのアメリカ研修に同行されるヘルパーとともに海外研修中も重度訪問介護を使える決定をしていただいたことに対する感謝の気持ちを伝えるために高橋水戸市長を表敬訪問しました。DPIからは白井が同席しました。
高橋水戸市長にはお忙しい中、30分も時間をとっていただき、八木さんのアメリカ研究に向けた準備の状況や現地での介助体制についてなど、八木さんの話を聞いて質問を投げかけるなど、熱心に話を聞いていただきました。
八木さんから、アメリカでの学びを水戸市のバリアフリー向上にも役立てていきたいと伝えると、「ぜひ、帰って来たら報告にも来てくださいね」と力強く声をかけていただきました。
一連の取り組みを振り返っての所感
今回は海外研修中の重度訪問介護の利用について、自らが常時介助を必要とする八木さんによる長期海外研修への挑戦という具体的な事例が国と自治体を動かし、水戸市が独自の判断をしたことをきっかけに、厚労省も事務連絡を発出して全国的に海外滞在中の重度訪問介護が使いやすくなりました。
このような背景には国連の障害者権利条約の批准のために、障害者基本法の改正、障害者総合支援法及び差別解消法の制定において記載された、「社会的障壁の除去に資する」といった社会モデルの考え方がじわじわと浸透し始めていることが挙げられるように思いました。
実際、水戸市のご担当者も厚労省の前政務官も「制度が障害のある方の挑戦の足かせになってはいけない。」というお考えを示されました。障害者権利条約が打ち出した「社会モデル/人権モデル」へのパラダイムシフトが、条約批准から10年を経て、浸透しつつある好事例だと思います。
水戸市には今後ぜひ八木さんがアメリカでの研修で得てくる様々な知見を政策に反映していただき、国の障害者施策のバージョンアップを促すような水戸市発の取り組みを期待しています。
過去の報告記事
文責:白井誠一朗(事務局次長)、今村登(事務局次長)