障害者差別解消法の相談体制等の要望を行いました!
12月7日(水)自見はなこ内閣府大臣政務官と面談
DPI日本会議は12月7日(水)に、全国手をつなぐ育成会連合会、全国地域生活支援ネットワーク、全国地域で暮らそうネットワーク、全国自立生活センター協議会と5団体連名で障害者差別解消法の相談体制等について自見はなこ内閣府大臣政務官に要望を行いました。
障害者差別解消法は昨年改正され、本年秋まで内閣府障害者政策委員会で基本方針改定の議論が行われておりました。大きな論点の1つとなったのが国の相談体制です。
中央省庁にはそれぞれ障害者差別の相談窓口があるのですが、どの省庁が担当かわからないという相談の「迷子問題」があります。
当日は、前任の内閣府大臣政務官だった宮路拓馬衆議院議員が同席してくださり、現在の相談体制の課題を車いす利用者がエステ店で利用拒否された事例をあげて自見政務官にお話しくださいました。
エステ店は全国チェーンなので市町村に相談しても本社は東京だと言われ、中央省庁はどの省庁が担当かわからず、いろんなところをたらい回しにあったが、最終的に経産省だと分かり、窓口に相談したところ担当者が本社に働きかけて、利用できるように改善された。
このようにどこが担当かわからない事例は必ずあり、ワンストップ相談窓口を内閣府に置いて相談を受けて、担当省庁に繋いでいく仕組みが必要とお話しくださいました。
内閣府は、来年度予算で「障害者差別の解消に向けた相談体制構築に係る調査研究」を要求しています。
これは「障害者や事業者、都道府県・市区町村等からの相談に対して法令の説明や適切な相談窓口等につなぐ役割を担う国の相談窓口について検討を進め、どの相談窓口等においても対応されないという事案が生じることがないよう取り組む」というものです。
来年度から2年間の試行事業を行ないながら相談体制を検討していくということで、大きな期待をしています。ぜひとも予算を確保していただき、さらに、障害当事者スタッフを登用していただくこと、合理的配慮の支援体制を作っていただくことも合わせて要請しました。
最後に、9月に国連から日本政府に出された総括所見を、来年度内閣府障害者政策委員会で議論させてほしいということもお願いしました。
総括所見では、内閣府障害者政策委員会は条約の国内監視機関として高く評価されていること、総括所見を踏まえて国内での条約の実施をさらに推進するために全般的な議論を政策委員会でやることが非常に重要ということもお話させていただきました。
自見政務官は、こども家庭庁の創設にも取り組まれた方で、その事例をあげて、障害者差別解消についても同じような課題があり、改善に向けて前向きな発言をしてくださいました。
ぜひとも、内閣府では、条約の国内実施をさらに推進するために、今回の4つの要望についても積極的に取り組んでいただきたいと思います。
報告:佐藤 聡(事務局長)
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