ニューヨークの国連本部で行われた「国連障害者締約国会議(COSP16)」に行ってきました。
2023年06月23日 権利擁護国際協力/海外活動障害者権利条約の完全実施
写真:国連本部の一番大きなホールで行われた1日目の様子
2023年6月13日から15日、ニューヨークの国連本部で「国連障害者締約国会議(COSP16)」が開催されました。
私はちょうどダスキン研修でニューヨークのロチェスターにいるので、参加しました。DPI日本会議は国連の ECOSOC(経済社会理事会)に特別諮問資格を持っている為、参加する事が出来ます。
包括テーマは「国の政策と戦略をCRPD(障害者権利条約)と調和させる:実績と課題」、サブテーマは以下の3つでした。
- サブテーマ1:「障害者のための性と生殖に関する保健サービスへの平等なアクセスおよびアクセシビリティの確保」
- サブテーマ2:「障害者のためのデジタル・アクセシビリティ」
- サブテーマ3:「障害者の代表的でないグループへのアプローチ」
※1
包括テーマにあるように、CRPDと条約を批准した各国の障害者が置かれている環境は、まだまだ乖離があります。各国政府の代表団は行っている政策の報告を中心に報告していました。市民社会団体からは、それぞれの取り組み、抱えている問題点、要望などを中心に報告が行われました。
今回初めて、サブテーマ1でリプロダクティブヘルスライツに関するテーマが上がりました。私は日本の旧優生保護法、今の全国で行われている裁判の状況を伝えたいと思い、スピーチをする機会を事務局へお願いしていました。残念ながら時間が押してしまい、発言することは出来ませんでしたが、また機会があれば発言をしたいと思います。
▽スピーチ原稿は下記から見られます
英語(ワード)、日本語(ワード)
あわせてDPI日本会議は、6月16日(金)現地時間の午前9時45分から11時まで、サブテーマ3に関連した「From Institutions to Community(施設から地域に)」と題するサイドイベントを、世界DPI、アジア太平洋DPIと共催しました。日本からのスピ-カーとして、光岡芳宏さんが出ました。
写真:会場で配られたサイドイベントのチラシ
残念ながら、今回お話することは出来ませんでしたが、日本からろうの弁護士である田門浩さんも参加をされ、次のCRPD委員会選挙のための挨拶をされていたようです。
締約国会議に合わせて、名畑文巨さん(なばたふみお)のダウン症の子どもと家族の笑顔の写真展「ポジティブエナジーズ 国連本部展」が開催されているという事でこちらも見に行ってきました。名畑さんとも直接お話する事が出来ました。
子どもたちの笑顔がエネルギーと喜びに満ちていて、この写真展の名前の通りのポジティブなエネルギーをたくさん頂きました。多くの方が立ち止まり写真を見られていました。
写真:名畑さん(右)と記念に
初めての締約国会議参加でしたが、世界中から政府、NGOの代表団が同じ場所に集まり議論をし、情報交換の場にもなっていました。大変大きなエネルギーを感じました。
またこれまでイメージがわかなかった締約国会議とはどういうものなのか、実際に見てどう進められていくのかよくわかりました。今回参加にあたりご支援頂いているダスキン愛の輪基金、アドバイザーの長瀬修先生、日本のみなさんに感謝と御礼申し上げます。
締約国会議の様子は、私のYoutubeチャンネルにショート動画をアップしていますので、気になる方はこちらもご覧ください。
▽障害者権利条約締約国会議(COSP16)に参加する為、NYの国連本部へ行って来ました(外部リンク:Youtube)
報告:笠柳大輔(事務局長補佐)
(※1 下記のDeepL訳
Overarching theme: Harmonizing national policies and strategies with the CRPD: achievements and challenges
Sub theme 1: Ensuring equal access to and accessibility of sexual and reproductive health services for persons with disabilities
Sub theme 2: Digital accessibility for persons with disabilities
Sub theme 3: Reaching the under-represented groups of persons with disabilities)
こんな記事も読まれています
現在位置:ホーム > 新着情報 > ニューヨークの国連本部で行われた「国連障害者締約国会議(COSP16)」に行ってきました。