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8月2日(金)旧優生保護法原告の方に対して小泉法務大臣から直接の謝罪がありました

2024年08月06日 権利擁護

謝罪する小泉法務大臣と法務省の職員

8月2日(金)旧優生保護法原告の方に対する小泉龍司法務大臣の謝罪の面会について、優生保護法問題の全面解決をめざす全国連絡会(優生連)のメンバーとして、DPI日本会議から3名が参加をさせていただきました。

最初に、小泉法務大臣は最高裁判所の判決を重く受け止めており、深く反省と謝罪をする。政府の責任は極めて大きく、真摯に反省し、被害者の皆様に心から謝罪をすると述べました。

その後、新里弁護士から184ページに渡る全面解決に向けた要請書と要望書を大臣に渡し、早期の全面解決を求めると強く求めました。

続いて、全国から集まった原告の方12名の方々から「法律を作ってほしい、ずっと悩んできた。」「私の青春を返してほしい」「夫が手術を受けてずっと苦しんできた、その家族も被害者」「手術が原因で離婚、人生を狂わされた」など、旧優生保護法によって人生を狂わされ、どんなに辛いことだったか、小泉法務大臣に対してお話をされました。

その後、この裁判をずっと支援してきた優生連の方々から発言がありました。最後にまとめの要請として徳田弁護士から、法務省のこれまでの裁判に対する除籍期間の一方的な主張、その間に亡くなれた多くの被害者の方の無念、最高裁判所の判決後のたった1行の“除斥機関を撤回する“という法務省からの心無い通知等に対して、態度を改めてほしいと法務大臣に強く要望されました。

小泉法務大臣からは、法務省はこの法律に関して大きな責任があり、これでの法務省の裁判に対する反応で傷ついた人たちに謝罪をしますと、深く頭を下げられました。そして要請書・要望書を確認し、迅速にスムーズに解決を目指す、前に進んでいく努力と責任を果たすと述べられました。

全国の裁判についても、手術を受けた証拠が処分されてしまい、記録が残っていないなど、証拠不十分で長引いている現状についても、クリアしていくように指示をしていくと発言され、会場からは拍手が起きていました。

1人1人へ謝罪する小泉法務大臣

最後には法務大臣が原告の方々一人ひとり、席を回って謝罪をし、話を聞き、しっかり取り組んでくと誠意をもってお話されているのがとても印象的でした。

今回を契機とし、法制度の整備や被害者の方への補償など、一刻も早い全面解決に向けて、小泉法務大臣、法務省が率先して取り組んでいくことを期待します。

報告:笠柳(事務局長補佐)


一緒に参加をした工藤登志子さんからの感想もご紹介します。

当日は原告団の方々や支援者の他、数十名の障害当事者たちが集まっており、真剣な様子で見守っていました。最高裁では原告側の全面勝訴という判決に嬉し涙を流して喜んでいた原告団の皆様ですが、法務大臣との面会時には裁判中の国の姿勢や解決までに長い年月がかかったこと、その間に亡くなった被害者の方々への思い等で悔し涙を流しながらお話をされていたのが印象的でした。

判決が出た後も被害者の方々の傷は一生癒えることがないと思うと、改めて旧優生保護法による強制不妊手術の恐ろしさを感じました。国に対しては一刻も早く被害者の方々への補償を行い、二度とこのようなことが起こらぬよう、障害者を含む誰もが一人の人間として尊重される社会を目指していって欲しいと望んでいます。

工藤 登志子(DPIバリアフリー部会、STEPえどがわ)


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