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「今月はここに注目!!」各分野での注目すべき検討会・パブリックコメント・裁判・イベント・動きなどまとめてお届け!(2024年7月号)

2024年07月01日 イベント地域生活バリアフリー権利擁護雇用労働、所得保障国際協力/海外活動

今月はここに注目!

現在の国の動き、障害者運動に何が起きようとしているのか、情勢を追いかけるためにもってこいの「ここに注目!2024年7月号」をお届けします。

今月の注目すべき検討会・パブリックコメント・裁判・イベント・動きなど各分野でまとめてお届けします。

これを読めば一目瞭然!

凡例:◎=大注目! 〇=注目! △=よかったら見て

クリックすると各分野に移動します


地域生活

◎大注目!
報酬改定検討チームのとりまとめを受け、障害者支援施設の在り方についての検討会に向けて

<ワンポイント解説>

令和6年度障害者総合福祉推進事業として、「障害者の地域支援も踏まえた障害者支援施設の在り方に関する調査研究」がはじまります。

また「地域生活支援拠点等における地域移行を進めるための役割及び緊急時の対応における役割の明確化のための研究」という地域生活支援拠点が地域移行、地域生活における役割をいかに発揮できるようにするかを考える研究会もスタートします。

いずれも脱施設・地域移行にかかわる重要なテーマとなっています。


○注目!
7月4日(木)10:00~12:00 第141回社会保障審議会障害者部会が開かれます

<ワンポイント解説>

Youtubeによるオンライン配信や会場での傍聴により部会の様子を観ることができます。会場傍聴の申し込みなど詳細については以下のURLからご確認ください。

▽社会保障審議会障害者部会(第141回)の開催について(外部リンク:厚生労働省)

バリアフリー

◎大注目!
【報告】5月30日(木)第12回バリアフリー法及び関連施策のあり方に関する検討会

(今年度一回目は終わっておりますが、非常に重要な検討会なのでご紹介します!)

<ワンポイント解説>

バリアフリー分野における今年最大の注目の検討会です。バリアフリー法の見直しと、5年毎のバリアフリー整備目標を定めた基本方針の見直しが議論されます。来年の5月まで4回開催され、8月には取りまとめが示される予定です。

検討会のもとに障害者団体ワーキンググループ、事業者団体ワーキンググループ、学識経験ワーキンググループが開かれ、より細かく課題が議論される見込みです。

6月には障害者のワーキンググループが2回開かれました。また、関連する検討会も開かれます。次回は10月頃に開催予定です。ぜひ、ご注目ください。

▽第12回バリアフリー法及び関連施策のあり方に関する検討会の資料(外部リンク:国土交通省)


◎大注目!
日程未定:鉄軌道のバリアフリー化の整備推進に関する検討会

<ワンポイント解説>

5月30日(木)に第12回バリアフリー法及び関連施策のあり方に関する検討会が開かれましたが、それに関連する検討会です。

基本方針は広範囲にわたりますので、鉄道分野はこの検討会で議論するということです。7月末くらいに開催される見込みで、今年度何回か開かれると思いますので、ぜひ、こちらもご注目ください。


◯注目!
日程未定:第1回公共交通機関のバリアフリー基準等に関する検討会

<ワンポイント解説>

この検討会はバリアフリー法の移動等円滑化基準やガイドラインを改正するときに開かれる検討会です。

今年の1月にも開かれましたが、このときは改正障害者差別解消法の施行に合わせて基準見直しがされました。今年度検討の内容はまだわかりませんが、重要な検討会になると思われます。


○注目!
日程未定:第13回新技術等を活用した駅ホームにおける視覚障害者安全対策検討会

<ワンポイント解説>

この検討会は、視覚障害者による痛ましいホーム転落事故の防止を目的として2020年から始まったもので、これまで12回開かれています。

1年ぶりに開催されますが、点字ブロックの敷設方法等が議論されるものと思われます。

▽新技術等を活用した駅ホームにおける視覚障害者の安全対策検討会(外部リンク:国土交通省)


○注目!
日程未定:新たな日常生活における障害者・高齢者アクセシビリティ配慮に関する委員会

<ワンポイント解説>

コロナ禍に新しく出てきた機材(たとえば、非接触の消毒機材等)が、障害者が使えないというものが結構あります。

この委員会では、障害者へのアクセシビリティが確保されるよう、国際規格を検討するというものです。

国際規格(ISO)や日本産業規格(JIS)の作成に関わってきた公益財団法人共用品推進機構が事務局を担当し、専門家や障害者団体が参加しています。2022年にも開かれ、成果報告書も出されています。今年度、新たに委員会が開かれることになりました。

▽2023年2月に出された成果報告書(外部リンク:公益財団法人共用品推進機構)(PDF)

権利擁護

◎大注目!
差別を受けたと思ったら、内閣府障害者差別相談窓口「つなぐ窓口」へ!

<ワンポイント解説>

今年4月から改正障害者差別解消法が施行され、民間も合理的配慮の提供が義務化されましたが、差別を受けたと思ったら、内閣府の相談窓口「つなぐ窓口」に相談してください。

昨年10月にスタートし、約半年間で障害者や事業者などから計1163件もの相談が寄せられたそうです。

担当省庁や自治体に繋いでくれますし、事例は蓄積されて取り組みに反映されます。ぜひ、みなさん相談してみてください。それでも解決しないときは、DPIまでご連絡ください。

▽障害者差別に関する相談窓口「つなぐ窓口」(外部リンク:内閣府)

国際協力

◎大注目!
第17回障害者権利条約締約国会議(COSP)の障害者権利委員選挙の結果

<ワンポイント解説>

2025年~2028年までの任期での国連障害者権利委員会18人の半数の選挙がありました。

国際障害同盟(IDA)の報告によると、 再選され2期目となるフロイド・モリス(ジャマイカ)、ゲレル・ドンドヴドルジ(モンゴル)、アブデルマジド・マク(モロッコ)、2019~22年に委員を務めたマラ・G・アブリリ(ブラジル)、 新たに選出されたマジノ・コルポラン・ロレンソ(ドミニカ共和国)、インマクラーダ・プラセンシア・ポレロ(欧州連合)、田門浩(日本)、フロイド・モリス(ジャマイカ)、クリストファー・ヌワノロ(ナイジェリア)、ナタリア・グアラ・ベアティヤテ(ウルグアイ)が当選しました。

彼らは2026年に任期が満了するムハンナド・サラー・アル・アゼ(ヨルダン)、リハビリ・モハメド・ボレスリ(クウェート)、アマリア・ガミオ・リオス(メキシコ)、ラバーン・ジェイコブス(カナダ)、ローズマリー・ケイス(オーストラリア)、キム・ミヨン(韓国)、アルフレッド・クアディオ・クアッシ(コートジボワール)、 ガートルード・オフォリワ・フェフォルム(ガーナ)、マルクス・シェファーの(スイス)の 9人のメンバーと働くことになります。

この結果、2025~26年のCRPD委員は、18人のメンバーのうち10人が女性でジェンダーバランスの基準を順守していますが、多様性という点で聴覚障害者の田門浩さんがいるものの、知的障害者、心理社会的障害者、盲ろう者などの代表がいません。

また、東欧と南アジアの委員の不在は地理的なバランスを欠きます。

当選者の選挙演説(英語)は以下で見られます。

▽Public presentation of candidates to the UN Committee on Rights Of Persons with Disabilities – Q1 (外部リンク:Youtube)


○注目!
ESCAPがDisability at a Glanceシリーズとしてビジネスに関する本を出しました

<ワンポイント解説>

2006年に始まったESCAP(国連アジア太平洋経済社会委員会)の「Disability at a Glance(一目でわかる障害)」シリーズは、政策立案者、統計学者、障害者実務家のための出版物です。

2023年版は、障害インクルーシブなビジネスに焦点を当てています。

現状を概観し、障害インクルーシブなビジネスを発展させることの利点に関するデータと証拠が示されています。

さらに、民間企業、政府、市民社会組織、その他の利害関係者が障害者の視点をビジネスバリューチェーンに主流化するための具体的な措置、グッドプラクティス、推奨事項も提示しています。

DPI日本会議は「ビジネスと人権」の場で積極的に発言してきましたので、タイムリーな話題を取り上げていると思います。以下からダウンロードできます。

▽Disability at a glance 2023 : 変化の触媒 : アジア太平洋地域のビジネスにおける障害者インクルージョン(外部リンク:ESCAP)


○注目!
IDAが6月6日に強制不妊手術に関する声明を出しました

<ワンポイント解説>

IDAによる「身体の自律権を尊重し、保護し、実現する!障害のある女性と女児への強制不妊手術の廃止」と題する声明は、長い間の強制不妊手術が障害女性・少女対する有害な慣行と形態の暴力であり、対処するための国際的な努力にもかかわらず、それは世界中でさまざまな形で存続している現状を踏まえて出されました。

以下からダウンロードできます。

▽ワード版(外部リンク:IDA)

▽PDF版(外部リンク:IDA)


○注目!
夏休み中に海外の会議に参加してみませんか

1) 第4回「Disability Inclusive Pathways」会議

◇主催:ニュージーランド障害者雇用者ネットワーク(NZDEN)

▽Disability Inclusive Pathways Conference 2024

2)国際障害者インクルージョン会議:パラスポーツの変革的影響を活用する

▽UNESCO and the International Paralympic Committee are hosting a high-level conference on Para sport as a catalyst for advancing disability inclusion, 27-28 August 2024(外部リンク:UNESCO)

3)第9回世界障害者リハビリテーション会議2024

▽障害とリハビリテーション会議2024 – 第9回世界障害者リハビリテーション会議2024 (disabilityconference.co)

優生保護法裁判

<ワンポイント解説>

6月14日まで延長して集めた最高裁宛て署名が5,499筆となり、最終署名提出筆総数は329,048筆でした。ご協力ありがとうございました!そしていよいよ7月3日(水)は、最高裁判決です!!

最高裁で勝利することは、継続している各地での裁判や全面解決に向けて大きく前進することになります。みんなで傍聴しましょう!


◎大注目!
☆判決!優生保護法裁判 最高裁判所大法廷

■期日:2024年7月3日(水)

■入廷行動:13時 正門集合、13時15分 入廷行動

■整理券配布の締切時間:13時45分 最高裁判所西門(永田町駅4番出口から徒歩約5分)
(〒102-8651 東京都千代田区隼町4‐2)

■大法廷判決:15時~

<記者会見・報告集会>

■日時:7月3日(水) 16時30分~18時30分(予定)

■場所:衆議院第一議員会館(通行証配布は15時30分以降です)
(〒100-8981 東京都千代田区永田町2丁目2‐1)※定員を超えた場合はオンラインでご参加ください。

<7.3最高裁判決期日の応援情報は以下のリンクからもチェックしてください!>

▽優生保護法問題の全面解決をめざす全国連絡会(優生連)ホームページ

▽DPIホームページでもご案内しています

【期日迫る!】7月3日(水)優生保護法裁判 最高裁判決を傍聴に行こう!

▽報告集会・記者会見のチラシダウンロード(PDF)


◎大注目!
【7/16変更有】
7月18日(木)兵庫第3次提訴裁判第5回期日→延期になりました

神戸地裁 川野正子さん(仮名)、山川百恵さん(仮名)※丸一日原告の口頭尋問予定でしたが、延期となりました

■日時:7月18日(木)10:30~

■場所:神戸地方裁判所大法廷(1階101号法廷)
(〒650-0016 兵庫県神戸市中央区橘通2丁目2‐1)

<期日後報告集会> →延期になりました

■日時:7月18日(木)16:00~17:30

※詳細は、「優生保護法による被害者とともに歩む兵庫の会」の各団体にお問合せください。

▽優生保護法による被害者とともに歩む兵庫の会のFacebook

▽優生保護法による被害者とともに歩む兵庫の会のX(旧Twitter)

▽優生保護法による被害者とともに歩む兵庫の会のホームページ

学生さんによって随時更新されています。多くのみなさんに拡散をお願いします。支援者を、理解者を増やしましょう!


◎大注目!
判決期日延期のお知らせ

7月17日(水)に予定されていた福岡高裁(熊本原告)の川中ミキさん(仮名)、渡邊数美さん(故人)の判決期日は延期となりました。期日はわかり次第お知らせします。

雇用労働

◎大注目!
法務省「今企業に求められる『ビジネスと人権』への対応」改訂版が公開され、ビジネスと人権作業部会のヒアリングでの当会の意見が反映されました

<ワンポイント解説>

法務省は「今企業に求められる『ビジネスと人権』への対応」の改訂版を公開し、ビジネスと人権作業部会のヒアリングでのインプット内容を反映させました。この改訂は、企業が人権尊重の責務を果たすための指針となります。

また、内閣府の「人権擁護に関する世論調査」によれば、障害者が職場や学校で嫌がらせやいじめを受けると感じる人が最も多く、約43%に上りました。

次いで、じろじろ見られたり、避けられたりすること(約40%)、差別的な言葉を言われること(約39%)が続きます。2024年4月からは、障害者差別解消法改正により、事業者が障害者に対して合理的配慮の提供を義務付けられることとなりました。

国連ビジネスと人権作業部会の訪日調査では、日本の障害者雇用率の改善が求められており、職場での差別や低賃金、支援システムへのアクセスが課題とされています。

政府と企業はジェンダーや人種、性的指向及び障害の重なり合いを認識し、機会均等の確保に努める必要があります。

▽今企業に求められる「ビジネスと人権」への対応(外部リンク:法務省)(PDF)


◎大注目!
日本政府の行動計画のテキスト版公開、アクセシビリティ対応を促進

<ワンポイント解説>

日本政府の「『ビジネスと人権』に関する行動計画」(NAP)について、外務省ウェブサイトのPDF版と同一内容のテキスト版が、個人運営のサイト「ビジネスと人権NAP for ALL」で公開されました。

これはPDF版をテキスト化し、アクセシビリティを高める試みです。今回のテキスト版公開は、2023年の国連ビジネスと人権に関する作業部会の報告書で日本政府に対して勧告された、障害者の社会参加を促進するための一環です。

総務省も「みんなの公共サイト運用ガイドライン(2024年版)」で、PDFと同内容のテキストページ作成を推奨しています。

今後、政府が公式文書の完全なアクセシビリティ対応を進めることを期待していますが、それまではこのテキスト版が一定の役割を果たすことを願っています。

サイトには全文ページと項目ごとのページがあり、国連の報告書に基づく政府の対応促進に寄与することを目指しているそうです。ぜひご活用下さい。

▽「ビジネスと人権」に関する行動計画(2020-2025)【テキスト版】(外部リンク:ビジネスと人権 NAP for ALL)

以上


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