全ての人が希望と尊厳をもって
暮らせる社会へ

English FacebookTwitter

「今月はここに注目!!」各分野での注目すべき検討会・パブリックコメント・裁判・イベント・動きなどまとめてお届け!(2024年6月号)

2024年06月03日 イベントバリアフリー権利擁護雇用労働、所得保障国際協力/海外活動

今月はここに注目!

現在の国の動き、障害者運動に何が起きようとしているのか、情勢を追いかけるためにもってこいの「ここに注目!2024年6月号」をお届けします。

今月の注目すべき検討会・パブリックコメント・裁判・イベント・動きなど各分野でまとめてお届けします。

これを読めば一目瞭然!

凡例:◎=大注目! 〇=注目! △=よかったら見て

クリックすると各分野に移動します


バリアフリー

◎大注目!
【報告】5/30(木)第12回「バリアフリー法及び関連施策のあり方に関する検討会」
~バリアフリーの次期目標や改正バリアフリー法の施行状況について検討

<ワンポイント解説>

5/30(木)に開催されて終わっておりますが、重要な検討会ですのでご紹介します。

2020年に改正されたバリアフリー法ももうすぐ5年となり、その施行状況について検討します。

また、整備目標を定めた第3次基本計画も2025年で終わりますので新たな第4次基本方針を検討することにありました。

本年度4回開かれ、来年8月には取りまとめが出される予定です。非常に重要な検討会となりますので、DPIのHPでも報告していきたいと思います。


○注目!
パブリックコメント!バリアフリー義務基準の見直し 6/13(木)まで!
【国土交通省】高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行令の一部を改正する政令案に関する意見募集について

■募集期間:令和6年5月15日(水)~令和6年6月13日(木)

<ワンポイント解説>

昨年度、国土交通省では「建築物のバリアフリー基準の見直しに関する検討WG」が開かれ、車椅子使用者用便房(バリアフリートイレ)、車椅子使用者駐車施設、劇場等の車椅子使用者用客席の義務基準の見直しを行っておりました。

改正案がまとまり、6月13日(木)までパブリックコメントが実施されています。重要な3つの義務基準の改正になりますので、ぜひ、みなさん意見をお送りください。

▽パブコメ送信(外部リンク:e-Gov)

権利擁護

◎大注目!
6月24日(月)開催!第79回障害者政策委員会

<ワンポイント解説>

3月以来の開催になります。内容は、石川障害者政策委員会前委員長から、本夏以降の第5次障害者基本計画の実施状況のフォローアップに向けた講演をいただく予定です。

国際協力

◎大注目!
6月11日(火)~13日(木)第17回障害者権利条約締約国会議(COSP)が開催されます

■会議のテーマとサブテーマ

包括的なテーマ:現在の国際的岐路と未来サミットを前にした障害者のインクルージョンの再考

・サブテーマ1:包摂的な未来に向けた技術革新と移転を促進するための国際協力
共同議長:スリランカ事務局副議長兼市民社会代表

・サブテーマ2:リスクと人道的緊急事態の状況にある障害者
共同議長:グルジア事務局副議長、市民社会代表

・サブテーマ3:ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)と持続可能な生計に対する障害者の権利の促進
共同議長:ギリシャ 議長、市民社会代表

■サイドイベント

興味あるものがいろいろありますが、オンラインで参加できるいくつかを紹介します。なお、日本との時差が13時間あることにご注意ください。

1)Centers for Independent Living in International Cooperation: Disabled People Leading their Own Future

日時:6/11(火)(日本時間)午後11時~午前0時15分(現地時間)午前10時~午前11時15分
主催:WIN(Centers for Independent Living in International Cooperation Disabled People Leading their Future)

▽参加zoomアドレス

内容:障害者権利条約の締約国会議がニューヨークで開かれますが、オンラインのサイドイベントをWIN(世界のILセンターのネットワーク)が実施します。

ヨーロッパ、アメリカ、コスタリカ、パキスタンのリーダーが登壇し、DPI常任委員の井谷重人とJICAの小林英里子さんも登壇します。

世界での開発協力においてIL運動・ILセンターを支援する意義について訴えるセッションです。日本語の字幕もつきますのでぜひ、みなさんご覧ください。

2)障害者インクルージョンの促進:協力とパートナーシップを通じて

日時:6月12日(水(日本時間)午後10時~午後11時15分、(現地時間)午前9時~10時15分
主催:アフリカ障害者フォーラム(ADF)

▽参加zoomアドレスについては、以下を参照してください。
Fostering Disability Inclusion: Through Cooperation and Partnership | Side Events – UNDESA Division for Inclusive Social Development(外部リンク:team up)

内容:開発事業への障害者のインクルージョンが可能であることを示し、パートナーシップとコラボレーションのさらなる機会が促進されます。

3)六都市:支援技術、気候、インクルージョンにとってインクルーシブなインフラが重要な理由

日時:6月12日(水) (日本時間)午前0時30分~午前1時45分、(現地時間)午前11時30分~12時45分
主催:Global Disability Innovation Hub

▽参加zoomアドレス

内容:ケニア・ナイロビ、コロンビア・メデジン、インドネシア・ソロ、インド・バラナシ、モンゴル・ウランバートル、セイラレオネ・フリータウンの経験からの「都市におけるインクルーシブなデザインとインフラの提供に関するグローバル・アクション・レポートに加え、気候と危機のレジリエンス、ジェンダーに対するグローバルかつローカライズされたアプローチを通じて、グローバルな課題の中でATを主流化することの重要性に触れ、包摂的でレジリエントな都市を実現するための次の課題について議論します。

4)インクルーシブなポスト2030アジェンダに向けて: 障害者の地域社会へのインクルージョンを可能にするケア・支援システムの優良事例の優先順位付け

日時:6月13日(木) (日本時間)午前2時15分~午前3時30分、(現地時間)午後1時15分~午後2時30分
主催:国連人権高等弁務官事務所

▽参加zoomアドレスについては、以下を参照してください。
Towards Inclusive Post-2030 Agenda: Prioritizing Good Practices of Care and Support Systems Enabling Community Inclusion of Persons with Disabilities | Side Events – UNDESA Division for Inclusive Social Development (外部リンク:team up)

内容:2025年の「未来と社会サミット」を見据えると、人権に基づく支援とケアシステムは、現在および将来の世代のためにレジリエンスと持続可能性を確保するための準備が整った、より包摂的な社会を促進します。

したがって、ポスト2030年の持続可能な開発アジェンダの一環として、障害者のコミュニティインクルージョンを可能にするグッドプラクティスに焦点を当てることを目的とします。

■障害者権利委員会委員の選挙

18人の委員のうち9人の委員の選挙がこの会議期間中に実施されます。すでに16人が立候補していて、日本のろうの弁護士である田門浩さんもその一人です。

田門さんのプロフィールについては、以下のリンクからご覧ください。

▽田門 浩 プロフィール (外部リンク:都民総合法律事務所)


○注目!
アジア太平洋障害者の十年2023-2032のワーキング・グループの構成員が決まりました

<ワンポイント解説>

部会の目的は、「アジア太平洋障害者の10年(2023-2032年)」に関するジャカルタ宣言の完全かつ効果的な実施に向け、技術的な助言と支援を提供することで、メンバーシップはESCAP加盟国、準加盟国、CSOの代表で構成され、同数の政府とCSOからなります。

CSOメンバーについては、障害のある女性のための組織を含む、障害のある人のための組織が優先され、少なくとも半数は障害者団体および障害者団体に割り当てられることになっています。

今回は次のように決まりました。

■20の加盟国、準加盟国

アゼルバイジャン、バングラデシュ 、ブータン、ブルネイ・ダルサラーム、カンボジア、中国、グルジア、インド、日本、マレーシア、モルディブ、モンゴル 、パキスタン、フィリピン、大韓民国、シンガポール、スリランカ、タイ、トンガ、グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国

註)北東アジアから主要4か国、ASEAN10か国のうち6か国が参加しています。ただし第4次十年の発足に貢献したインドネシアの名前はありませんでした。

オールトラリアとニュージーランド、そしてフィジーはリストにはありません。また、日本は是非、名目的な参加に終わらせないことを期待しています。

■20の市民社会団体

ASEAN自閉症ネットワーク(AAN)、ASEAN障害フォーラム(ADF)、アジア太平洋障害者開発センター(APCD)、アジア太平洋障害フォーラム(APDF)、アジア太平洋障害者団体連合(AP DPO United)、アジア太平洋ダウン症連合(APDSF)、中央アジア障害フォーラム(CADF)、CBIDアジア太平洋ネットワーク(Community-based Inclusive Development Asia-Pacific Network)、デジタル・アクセシブル・インフォメーション・システム・コンソーシアム(DAISY)、障害者インターナショナル・アジア太平洋(DPI‐AP)、ヒューマニティ&インクルージョン、国際選挙制度財団(IFES)、太平洋障害フォーラム(PDF)、リハビリテーション・インターナショナル・アジア太平洋(RIAP)、南アジア障害フォーラム(SADF)、トランスフォーミング・コミュニティーズ・フォー・インクルージョン(TCI)、世界盲人連合アジア太平洋地域(WBU AP)、世界盲ろう者連盟(WFDB)、世界ろう連盟アジア地域事務局(WFD RSA)、世界精神医療ユーザー・サバイバーネットワーク(WNUSP)

主要な障害別団体は選出されています。ただし一度は顔合わせが行われるであろうことから、自費で会議参加が可能な資専門分野に特化した団体以外の、当事者団体への参加支援が必要になると思われます。


○注目!
ゼロプロジェクト賞2025への推薦が始まりました

<ワンポイント解説>

Zero Project Call for Nominations 2025 (#ZeroCall25) は、革新的でインパクトがあり、スケーラブルなソリューションをZero Project Award に世界中からノミネートするよう、呼びかけが始めました。

今回は雇用とICTのトピックを中心とし、6月16日(日)が締め切りです。

▽応募の詳細(外部リンク:Zero Project)

優生保護法裁判

<ワンポイント解説>

5月27日(月)浜松の武藤千重子さん、同月30日(木)福岡の朝倉彰さん(故人)・典子さん夫妻の勝訴は、6月か7月頃に出される最高裁判決にとって、大きな後押しになると期待しています。

各地での裁判も引き続き応援よろしくお願いします。


◎大注目!
署名活動継続します!!~6月14日(金)到着分まで

<ワンポイント解説>

最高裁に向けた署名活動は終了したとお伝えしましたが、まだ手元に署名があるという嬉しい連絡が、「優生保護法問題の全面解決をめざす全国連絡会」(優生連)に届いています。

そこで、早期全面解決を目指すアクションの一つとして、最高裁に署名を届けていきたいと思います。

ただし、新たな署名ではないので、すでに最高裁宛て署名をされた方はできませんが、まだという方に、ぜひご協力をお願いします。

■署名送付期限:6月14日(金)必着!

送付先 〒164-0011 東京都中野区中央5-14-18 東京都生協会館4F きょうされん 様

*封筒に「最高裁署名●●筆在中」のように、同封の署名の数を必ず記載してください。
*どこからの署名かわかるよう、封筒には送り主のお名前を記入してください。

▽署名用紙ダウンロード

PDF版 ワード版


◎大注目!
今月の優生保護法裁判期日

※なお、6月24日(月)に予定されていた仙台地裁の千葉利二さん、長谷川繁さん(仮名)、長崎あすかさん(仮名)の期日は非公開の進行協議となり、傍聴できません。公開での期日は後日、お知らせします。


○注目!
今後の優生保護法裁判期日

雇用労働

◎大注目!
緊急記者会見「国連ビジネスと人権作業部会による訪日調査最終報告書の発表を受けて」

<ワンポイント解説>

2023年7月24日(月)~8月4日(金)、国連ビジネスと人権作業部会は、12日間の訪日調査を実施し、DPI日本会議をはじめとするステークホルダーからのヒアリング・実地調査を実施し、2024年5月28日(火)に最終報告書を公開しました。

本報告書においては、現状の日本におけるビジネスと人権に関する状況が、国際基準の観点から大いに問題があるということが包括的に明らかとされ、国連ビジネスと人権指導原則の観点から、取り組むべき重大な課題に関して、多数の指摘がありました。

本報告書の発表を受けて、2024年5月30日(木)に認定NPO法人ヒューマンライツ・ナウ主催にて、記者会見が行われ、伊藤特別常任委員が参加いたしました。

特に注目すべきは、国連ビジネスと人権作業部会の最終報告書に対する政府のコメントです。いずれも当事者の声を十分に反映したとは言えず、的外れなコメントであったという点です。

DPI日本会議としては引き続き、

  1. 雇用を促進する障害者の範囲の改善
  2. 障害者の働く権利と機会保障に必要な合理的配慮である支援制度の改善
  3. 障害者雇用の基本理念と共生社会の実現に反する障害者雇用形態の禁止
  4. 除外率制度の速やかな完全廃止
  5. 障害女性の複合差別と不利益対応の改善

以上を求めていきます。

▽DPIホームページにも掲載しています。

伊藤特別常任委員が記者会見に登壇、国連ビジネスと人権作業部会による訪日調査最終報告書に関する DPI日本会議声明を出しました


◎大注目!
厚生労働省の障害者総合支援推進事業:2023年度の調査研究事業の成果が公開

<ワンポイント解説>

2023年度、厚生労働省による障害者総合支援推進事業の一環として、さまざまな調査研究事業が実施されました。その成果物として、好事例集と事業報告書がウェブサイトに公開されています。

特に注目すべきは、労働部会が追いかけていた「重度障害者等就労特別事業」の活用例です。この事業の実施を検討している自治体の皆さんにとって、有益な情報が満載です。具体的な成功事例を参考にし、地域における障害者の就労支援をさらに推進していきましょう。

■調査研究事業の一例:重度障害者の就労中の支援の推進方策

この調査研究事業では、重度障害者が就労中に必要とする支援の推進方策について詳細に検討されています。報告書には、具体的な支援方法や実践例が豊富に掲載されており、自治体や支援機関が実際に活用できる実践的な情報が詰まっています。

詳しい内容や具体的な事例については、以下のリンクからご覧いただけます。

▽重度障害者の就労中の支援の推進方策の検討に関する調査研究(外部リンク:PwC Japan)

自治体の皆さん、ぜひこの機会に事業の実施を検討し、重度障害者の就労支援を充実させてください。

以上


私たちの活動へご支援をお願いします

賛助会員募集中です!

LINEで送る
Pocket

現在位置:ホーム > 新着情報 > 「今月はここに注目!!」各分野での注目すべき検討会・パブリックコメント・裁判・イベント・動きなどまとめてお届け!(2024年6月号)

ページトップへ