「今月はここに注目!!」各分野での注目すべき検討会・パブリックコメント・裁判・イベント・動きなどまとめてお届け!(2021年8月号)
2021年08月02日 イベント
現在の国の動き、障害者運動に何が起きようとしているのか、
情勢を追いかけるためにもってこいの「ここに注目!2021年8月号」をお届けします。
今月の注目すべき検討会・パブリックコメント・裁判・イベント・動きなど各分野でまとめてお届けします。
これをみれば一目瞭然!
凡例:◎=大注目! 〇=注目! △=よかったら見て
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地域生活
〇注目!
社保審障害者部会 障害者総合支援法の見直しに向けた論点整理はじまる
社保審障害者部会では、障害者総合支援法の見直しに向けた論点整理の議論がはじまりました。
6月から12月まで、月に2回のペースで検討が行われます。8月の開催日はまだ公表されていませんが決定すると下記のURLにUPされますので、こまめにチェックしてみてください。毎回オンラインで傍聴が可能です。(事前申し込み不要)
なお、社保審とは別に、「障害児通所支援の在り方に関する検討会」(外部リンク:厚生労働省)というものも始まっています。
6月14日(月)に第1回が開かれ、9月までに月2回のペースで開催されるそうです。
9月に取りまとめるということは、その後に社保審での議論に提出され、12月の総合支援法見直しの考え方のとりまとめに含まれてくると思われます。
主な検討事項の中で、とりわけ次の3項目(Ⅱ〜Ⅳ)は注目です。
II 児童発達支援・放課後等デイサービスの役割・機能の在り方について
III インクルージョンの推進について
IV 障害児通所支援の支給決定の在り方について
▽詳しくはこちらをご覧ください(外部リンク:厚生労働省)(PDF)
バリアフリー
今月は公開されている検討会は無いのですが、特急車両の意見交換会(非公開)、駅の無人化意見交換会(非公開)は継続して議論を重ねています。また、航空、共同住宅、劇場・スタジアム、公園、UDタクシーなどの個別の課題について国交省と継続して意見交換を行っています。多くの課題を国交省や事業者に働きかけていますので、公開可能となったらHP等でご報告します。ご注目下さい。
権利擁護
◎大注目!
内閣府障害者政策委員会 今後の日程
障害者差別解消法の改正を受けて、障害者政策委員会では基本方針の改定作業が始まります。差別の定義、法の対象範囲、ワンストップ相談窓口、障害女性等の重要課題が山積ですので、大注目です。次回以降の日程がでました。月に2回ペースですすめるようです。
※いずれも午後
9月13日(月)、9月27日(月)、10月4日(月)、10月18日(月)もしくは10月25日(月)、11月1日(月)、11月15日(月)、12月13日(月)
インクルーシブ教育
◎大注目!
第20回障害児を普通学校へ・全国連絡会全国交流集会in東京 9月18~19日(土/日)開催。申込み〆切りは8月末です!
<ワンポイント解説>
昨年はほぼすべての教育関係全国集会が中止となりましたが、今年は9月に障害児を普通学校へ・全国連絡会の集会が東京で開催されます。(ズームも併用です)
1日目「養護学校はあかんねん!」の上映、その後のパネルディスカッションでは、DPI常任委員の戸田二郎さんも登壇されます。開催場所はDPI事務所にほど近い、日本教育会館です。
詳しくは、障害児を普通学校へ・全国連絡会HPをご覧ください。
国際協力
◎大注目!
7/27(火)ジュディ・ヒューマン自伝『わたしが人間であるために――障害者の公民権運動を闘った「私たち」の物語』日本語版が刊行されました
7月27日、世界的な障害者運動のリーダーであるジュディ・ヒューマン氏の自伝が現代書館から刊行されました。書籍情報の詳細は以下のURLをご覧ください。なお、Amazon等でKindleなどの電子書籍も入手可能で、印字版はテキストデータ引換券がついています。
<ワンポイント解説>
日本語版の刊行には、DPIの関係者が多く携わりました。(訳者:特別常任委員 曽田夏記、監訳:副議長 中西由起子、解説:副議長 尾上浩二)。以下、解説からの抜粋です。
—–
本書は、世界的に著名な障害者運動のリーダーであるジュディの生い立ち(第I部)から、リハビリテーション法504条項実施をめぐる闘い(第II部)、クリントン、オバマ政権、世界銀行で要職を務め今なお障害者の権利に対する闘いを続ける今日まで(第III部)、を描いた自伝である。彼女が他の障害者とともに進めてきた歩み、「私たち」の物語だ。―「解説」尾上浩二
——
本書は、障害者運動に限らず、みんなで一つになって社会を変えようとした時に大切なことが何か、ジュディたちの分厚いライフヒストリーを通じて教えてくれます。アメリカの障害者運動の歴史に関する著作は多くありますが、本書の特徴は運動の渦中にいた障害当事者によって語られるストーリーであり、それゆえにとても心ゆさぶられるものがあります。映画化の話もすすんでいる話題作ですので、ぜひ多くの方に手に取っていただければ幸いです。
〇注目!
ヨーロッパ自立生活ネットワーク( ENIL)の、すべての子どもたちの家庭生活の権利保護と施設収容阻止の行動への呼びかけ
国連子どもの権利委員会と国連障害者権利委員会の活動に従い、親のケアを奪われた子どもたちに関する国際的な人権基準を念頭に行わる署名活動です。特に2021年9月に予定されている子どもの権利と代替ケアに関する一般討論に向けて、障害を持つ子どもたちに関する国際人権法の解釈と実施を促進するための取り組みに貢献する呼びかけです。
<ワンポイント解説>
国、地域、グローバルレベルで働く障害および障害権利団体、障害の有無にかかわらず、子どもの権利を主張する組織だけではなく、関心のある組織や個人が署名できます。
詳しくは下記をご覧ください。
〇注目!
障害とビジネスフォーラム -ESG投資と障害者インクルーシブな企業の価値- の開催
■日時:2021年8月20日(金)14:00~17:00
■場所:大手町サンケイプラザ(大手町駅直結/東京都千代田区大手町1丁目7-2)及びオンライン(YouTube同時配信)
■主催:日本財団
■共催:The Valuable 500
主な対象:民間企業経営層、企業等で経営戦略・D&I推進・人事を担当されている管理職の方、ビジネスにおける障害者のインクルージョンに関心のある方(会場定員:200名)
※YouTubeで同時配信を行います。視聴ご希望の方には、個別にURL等を案内
申し込み期間:2021年8月20日(金)まで(会場参加申し込みは先着順とします)
参加費:無料
<ワンポイント解説>
ビジネスにおける障害者インクルージョンは、グローバルなビジネスリーダーにとって重要な議題となっています。ESGやSDGsなど企業の社会的責任が問われる中、人権の尊重やD&Iの促進は企業の持続的な成長に不可欠な要素となってきています。
このフォーラムでは、民間企業の経営層を主な対象に、障害者雇用や障害のある顧客に対する市場の拡大など、ビジネスに障害の視点を取り込むことが企業価値の向上に繋がることについて、国内外のビジネスリーダーや投資家、V500加盟日本企業とともに議論を行います。
△よかったら見て
映画「わたしはダフネ」
母親を亡くしたダウン症の女性が残された父2人で旅をし、悲しみを乗り越えて互いに理解を深めていくイタリア制作の映画です。
<ワンポイント解説>
ベルリン映画祭の受賞作品であり、さらに注目すべきはボンディ監督に見いだされてダフネ役のカロリーナ・ラスパンティ自身がダウン症の役者としてすばらしい演技をしていることです。すでに何か所かの映画館では上映が始まっていますが、8月にも全国各地で上映は続きます。
△よかったら見て
BTS(防弾少年団)の新曲「Permission to Dance」は手話に込めた希望のメッセージ
<ワンポイント解説>
国際手話を取り入れた振り付けでは、メンバーたちが歌の後半で、全員で「ナナナナ~」と歌う部分で「楽しい」「踊る」「平和」を意味する手話の動作を取り入れたダンスを披露しています。
この曲のコンセプトは、未来のBTSが2021年現在を生きる人々に向けて紫色の風船を飛ばし、新型コロナの終息を知らせるとことにあり、明るい表情でダンサーたちと踊るメンバーたちの姿は、新型コロナウイルスによるパンデミックが終息して、全員がマスクなしに話をして走って遊ぶことができる、希望に満ちた明日を夢見るようにされています。
WHOのテドロス・アダノム事務総長は公式SNSで「新曲のミュージックビデオに国際手話ダンスを入れたBTSに感謝を言いたい。手話によって世界15億人の聴覚障害者たちが、生活にエネルギーを吹き込む音楽を楽しめるようにした」と書き込みを掲載したといいます。
障害女性
◎大注目!
8月2日(月)14時~
場所:福岡地裁 第5回期日 朝倉彰さん 朝倉典子さん(仮名)
全国6例目の判決が出されます!!
◎大注目!
兵庫優生保護法被害国賠訴訟 判決・報告集会のご案内
■日時:8月3日(火) 14時~14時30分
■場所 : 神戸地方裁判所(〒650-8575 兵庫県神戸市中央区橘通2丁目2−1)
スケジュール(予定)
12時30分 一般傍聴希望者集合
12時45分 入廷行動開始
12時50分~13時10分 傍聴整理券配布
13時30分 当選整理番号発表・傍聴者入廷開始
※落選された方は、可能な限り14時10分頃に出される「判決速報垂れ幕」を、裁判所正門前にてご覧いただきますようお願い申し上げます。
ご覧になられない場合は、待機場所(兼報告集会会場)である障害者福祉センターへご移動願います。詳細は当日、歩む会事務局の者がご案内いたします。
14時00分 開廷・判決朗読
14時10分 判決速報垂れ幕
14時30分 閉廷
15時00分頃 報告集会開始
17時30分頃 報告集会終了
ご参考までに、当日の詳細は「優生保護法による被害者とともに歩む兵庫の会」ホームページにも掲載しておりますのでご覧ください。
報告集会
■日時 : 8月3日(火) 15時00分 17時30分頃
■場所:
1)障害者福祉センター会議室A,B,C(〒650-0016 神戸市中央区橘通1-1-2)
2)弁護士会館(〒650-0016 兵庫県神戸市中央区橘通1丁目4−2)(人数制限のため、弁護士会館で参加していただく方には、当日事務局よりご案内する予定です。)
3)オンライン(zoom)
判決期日や報告集会等に関するお問い合わせがございましたら、下記メールアドレスまでご連絡ください。
優生保護法による被害者とともに歩む兵庫の会
hyogoayumukai☆gmail.com(☆→@)
〇注目!
「優生保護法違憲国賠訴訟・神戸地裁判決(8月3日)を受けての院内集会 ~優生保護法問題の早期かつ全面的な解決に向けて~」
■日時:2021(令和3)年8月11日(水)15時~16時30分
■場所:参議院議員会館(オンラインを併用)(〒100-8962 東京都千代田区永田町2丁目1−1)
■主催:優生保護法被害兵庫弁護団・優生保護法による被害者とともに歩む兵庫の会・全国優生保護法被害弁護団
プログラムやzoomオンライン配信のアドレスなど、詳細については、後日お知らせします。
<開催方法>
“無観客”開催
◆会場にて通常の集会の体裁で実施しますが、原則、会場参加は発言者+手話通訳者・文字通訳者+スタッフのみとし、一般参加者はオンライン(zoom)で聴講していただきます。
◆参加議員には、会場またはオンラインで適宜ご発言いただきます。
◆集会はアーカイブ化(zoomのレコーディング)をして、後日に視聴できるようにする予定です。
当日はオンライン中継において、手話通訳・PC文字通訳を行います。点字・テキストデータをご希望の方は、8月6日(金)までに hyosyokyo@npo-hyogo-sc.com にご連絡ください。点字データは集会後の送付となりますのでご了承ください。
<集会開催の経緯>
兵庫弁護団では、勝訴であっても敗訴であっても、全国から注目をいただいている兵庫訴訟の判決を1つの契機として、この問題を早期かつ全面的に解決するための国の取組みを、強く求めるべき時期に来ていると考えています。
もちろん、裁判で勝ちきることが本筋ではあります。
しかしながら、仙台一次提訴後、全国で原告となった25名の内、すでに4名が亡くなられています。
仮に最高裁まで戦った場合、さらに多くの原告が亡くなられている可能性も高いです。
そして、原告になっていない多くの被害者の中にも、この間に、声を上げられないまま亡くなられた方がたくさんおられると思います。
そのため、各地裁判での解決と並行して、国に対して早期かつ全面解的な解決を求めることは、一人でも多くの被害者の人権を回復し、優生思想を社会から少しでもなくしていくための重要な取組みだと考えます。
集会の内容については、判決次第というところではあります。
勝訴の場合には、全面解決・早期解決に繋げられるように国に働き掛けること(控訴断念要請も含む)が主目的となり、敗訴の場合でも、各地訴訟で積み上げた成果をベースに、法改正を含めて、解決に向けたステップを踏み出すことが目的となります。
〇注目!
今後の裁判日程
★優生保護法国賠訴訟
- 9月13日(月)14:30~熊本地裁 匿名女性
- 9月17日(金)仙台高裁 控訴審第5回 飯塚淳子さん(仮名) 佐藤由美さん(仮名)
- 10月4日(月) 東京高裁 北三郎さん(仮名) 控訴審第3回
- 10月18日(月) 仙台地裁第10回期日 東さん Dさん
――
★情報公開請求裁判
- 9月21日(火)大津地裁 京都新聞社 14:30~
以上
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