「今月はここに注目!!」各分野での注目すべき検討会・パブリックコメント・裁判・イベント・動きなどまとめてお届け!(2021年4月号)
2021年04月01日 イベント
現在の国の動き、障害者運動に何が起きようとしているのか、
情勢を追いかけるためにもってこいの「ここに注目!2021年4月号」をお届けします。
今月の注目すべき検討会・パブリックコメント・裁判・イベント・動きなど各分野でまとめてお届けします。
これをみれば一目瞭然!
凡例:◎=大注目! 〇=注目! △=よかったら見て
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地域生活
〇注目!
社会保障審議会障害者部会(第106回)
障害者総合支援法の施行後3年を目途とした見直しについて、3月19日(金)に第106回社会保障審議会障害者部会(外部リンク:厚生労働省)が開催されました。(外部リンク:厚生労働省)
今後は4月から5月にかけて団体ヒアリングが行われ、個別の論点について議論がされたのち、年内にはとりまとめが出される予定となっています。
バリアフリー
◎大注目!
東海道新幹線で車椅子スペース6席のN700Sの投入始まる! web予約も!
<ワンポイント解説>
昨年実施された新幹線のバリアフリー対策検討会の取りまとめを受けて、バリアフリー法の基準が改正され、本年7月1日から導入される新造の新幹線車両はすべて新しい基準のものになります。JR東海はその新型車両を前倒しして4月中旬以降に順次投入すると発表しました(3/10)。運行する列車は当日朝にJR東海ホームページで公表されます。
また、車椅子席のweb予約もスタートします。5月20日乗車分からなので、4月20日予約開始です。ぜひみなさん、6席レイアウトの新幹線に乗ってみて下さい。(外部リンク:JR東海)
〇注目!
移動等円滑化評価会議・特性に応じたテーマ別意見交換会「肢体不自由及び視覚障害」 4月上旬
<ワンポイント解説>
2018年のバリアフリー法改正で障害当事者が評価する仕組みとして国交省に移動等円滑化評価会議が新設されました。その構成員が障害種別ごとに別れて「特性に応じたテーマ別意見交換会」を開いています。少人数で取り組むべき課題を話し合ったり、UDタクシーの視察などを行ってきました。今回は視覚障害のチームと合同開催となります。
△よかったら見て
障害があってもともに暮らせる サッポロ創生・夢フォーラム 2021(主催:DPI北海道ブロック会議) 4月24日(土)13:00-16:00 オンライン
<ワンポイント解説>
札幌市は2030年の冬季オリンピック・パラリンピックの候補都市となっています。東京オリンピック・パラリンピックに向けて進められたバリアフリーの成果を学び、2030 年に招致が進められている札幌冬季オリンピック・パラリンピックがその成果を継承・発展させ「共生のまちサッポロ」を創造することを目的としてフォーラムが開催されます。オンラインですので、ぜひ、全国のみなさまご参加下さい。
★詳細・申込みは以下のページからどうぞ。
権利擁護
◎大注目!
障害者差別解消法改正法案国会審議始まる! GW前後から?
<ワンポイント解説>
障害者差別解消法改正法案が3月9日(火)に国会に上程されました。法案審議はゴールデンウィーク前後になると思われます。法案には民間事業者の合理的配慮義務化が盛り込まれています。必ず今国会で成立させるために、4月は全国で国会議員へのロビー活動を呼びかけております。ぜひ、みなさんロビー活動をお願いします。
また、国会審議の様子はインターネット中継で見られます。審議が始まったら、ぜひ御覧ください。
<解説>
第7回DPIオンラインミニ講座はこちら(youtube)
審議の様子は
衆議院インターネット中継
参議院インターネット中継
で観ることができます。
国際協力
〇注目!
クリップ・キャンプがアカデミー賞候補に
<ワンポイント解説>
Netflixで配信されている『クリップ・キャンプ(邦名 ハンディキャップ・キャンプ 障がい者運動の夜明け)』は、今年度のアカデミー・ドキュメンタリー賞にノミネートされました。昨年1月のサンダンス映画祭での観客賞の受賞もあり、4月26日の発表を心待ちにしています。
1951年から77年にかけて、ニューヨーク郊外で開かれていた障害を持つティーンエイジャーのためのサマーキャンプには、ジュディ・ヒューマンをはじめその後の自立生活運動のリーダーとなる人を含め、多くの障害者が参加していました。映画は、その「障がいを持つティーンたちの人生を劇的に変えた伝説のサマーキャンプ」の様子を描いています。これは平等でアクセシブルな社会を求める運動の基盤となり、1990年の「障がいを持つアメリカ人法」の制定へとつながっているので、アメリカの権利運動を理解するうえで、重要な映画です。
△よかったら見て
新刊書の紹介「アジアの障害者の法的能力と成年後見制度」
<ワンポイント解説>
『アジアの障害者の法的能力と成年後見制度 障害者権利条約から問い直す』(小林昌之編、生活書院)は、精神障害当事者および知的障害当事者を中心に、成年後見制度などの代替的意思決定から支援付き意思決定への動きについて書かれています。
日本と中国、台湾、フィリピン、インドにおける障害者の法的能力や、韓国の法的能力に関する法制度、タイにおける障害者の法的能力の現状とその問題点を、障害者権利条約12条や成年後見制度をからめて述べています。韓国に関する章は、DPIの崔栄繁が執筆しています。詳細は上記リンクで見てください(外部リンク:生活書院)
障害女性
◎大注目!
4月12日(月)14:00~ 熊本地裁
4月13日(火)14:30~ 大津地裁 第3回期日 京都新聞社が、滋賀県に対して起こした優生手術に関する情報公開請求裁判
<ワンポイント解説>
京都新聞社は、2018年に滋賀県に、強制不妊手術関連の文書について公文書開示請求をおこないました。一部開示とされた文書は、ほとんどが黒塗りにされていたため、同社は滋賀県情報公開条例に基づき不服審査請求を出しました。その結果、滋賀県公文書管理・情報公開・個人情報保護審議会(以下、審議会と略)は、2019年8月に被害者や家族、手術した医者が特定できるもの以外は、おおよそ全面開示が妥当とする答申をおこないました。
ところが滋賀県は、答申に反して審議会が開示すべきとした箇所の大部分を再び黒塗りにして開示してきました。そこで、同社は滋賀県に対して優生保護法情報公開請求訴訟を提訴したのです。
地方公共団体に保管されている旧優生保護法関連文書は、実態を解明し検証につなげていく上で不可欠なものとなりますので、この裁判にも注目です。
◎大注目!
署名活動に更なるご協力を!
<ワンポイント解説>
兵庫では原告5名が提訴しています。第一回目の署名は、3月25日の結審前の22日(月)に
裁判所へ紙署名;13,376筆
電子署名;1,099筆
合計 14,475筆となりました。ご協力、ありがとうございました。
私たちは何としても勝訴を勝ち取りたいとの思いで、8月3日の判決に向けて更に署名を集めたいと考えています。引き続き、よろしくお願いします。
▽署名のお願いについてはこちらからダウンロードいただけます(ワード)
全国初となった仙台の不当判決に立ち上がった学生達で行っている署名活動も継続中!
ネット署名はこちらから賛同いただけます。
〇注目!
今後の裁判日程
今後の裁判日程
・5月11日(火)16:00~仙台高裁
・5月31日(月)仙台地裁 第3次・第4次原告裁判
・5月21日(金)15:00~東京高裁 第2回期日
・8月3日(火)14:00~神戸地裁判決
雇用・労働・生活保護・所得保障
◎大注目!
令和3年3月15日 @国連障害者権利委員会
■権利条約27条(労働・雇用)に関する一般的意見第8号策定についてDPI意見を提出
<ワンポイント解説>
2021年3月22日と24日に「権利条約27条(労働・雇用)に関する一般的意見第8号策定の一般的討論」が開催されることになり、DPI日本会議としては、この間の取り組みを基本とし、また西村部会長が参考人として発言し、改正障害者雇用促進法の附帯決議に掲げられている「除外率制度の廃止」、「雇用率制度の問題点」等を7項目としてまとめて意見書を提出しました。
▽障害者権利条約「art.27に関するCRPD一般討論」
〇Japan National Assembly of Disabled Peoples’ International [英文のみ]
◎大注目!
令和3年3月29日(月)@札幌地裁
いのちのとりで裁判、札幌地裁で判決
<ワンポイント解説>
2013年に平均6.5%・最大10%の生活扶助基準の引き下げが決められ、3回に分けて実行されました。この史上最大の生活保護基準引き下げに対して、現在、全国29都道府県、1,000名を超える原告が違憲訴訟を提起し、国・自治体を相手に裁判で闘っています。DPI北海道ブロック会議では、理事が原告ということもあり、雇用・労働・所得保障部会として取り組んでいます。
これまでは、2020年6月25日の名古屋地裁での敗訴となったものの粘り強い運動により、2021年2月22日の大阪地裁では歴史的勝訴を勝ち取りましたが、3月29日の札幌地裁は、支給額の調整を行った厚労相の判断に、裁量権の範囲の逸脱または濫用があるとは言えず、生活保護法にも憲法の規定にも違反しないなどとし、原告の請求を棄却しました。
◎大注目!
令和3年4月第2~第3週
超党派「障害者の安定雇用・安心就労の促進をめざす議員連盟(インクルーシブ雇用議連)」勉強会
<ワンポイント解説>
超党派 「障害者の安定雇用・安心就労促進をめざす議員連盟」(略称:インクルーシブ雇用議連)が、平成30年2月27日に設立され、国会会期中に開催されています。会には、国会議員をはじめ、秘書、厚労省職員に加え、特徴的なのは、市民団体として企業、福祉系事業所に加え、DPIをはじめとする障害者団体も参加しています。今国会の会期中は、4月の第2~3週に開催される予定となっています。
〇注目!
令和3年4月 時間未定 @厚労省
■第5回障害者雇用・福祉施策の連携強化に関する検討会(ペーパーレス会議)
<ワンポイント解説>
本検討会は、障害者雇用・福祉連携強化プロジェクトチームの取りまとめ内容を踏まえつつ、雇用施策と福祉施策の更なる連携強化に向け、必要な対応策のより具体的な検討の方向性を議論することを目的として、初めて厚生労働省大臣官房高齢・障害者雇用開発審議官及び社会・援護局障害保健福祉部長が構成員の参集を求めて開催する画期的な合同検討会。11月6日より開催し、既に4回終了。3つの検討チームでのワーキンググループで整理された論点にそって意見交換を行う予定となっています。
△よかったら見て
令和3年3月31日
ビジネスと人権 NAP 市民社会プラットフォームの幹事会に参加
<ワンポイント解説>
DPI日本会議では、劣悪な労働環境、児童・強制労働等を改善するために国連が定めた「指導原則」を各国で具体的に実施するための行動計画の策定と適切な実施を日本政府に求めるために設立された「ビジネスと人権 NAP 市民社会プラットフォーム」の幹事会に今年度から参加することになりました。特に障害者の労働に関する諸課題については、当事者団体としての発言が求められています。
以上
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