9月27日(月)から10月3日(日)「障害を理由とした欠格条項にかかわる相談キャンペーン」を実施しました!
障害を理由とした欠格条項にかかわる相談キャンペーンについて、おかげさまで多くの経験や声をお寄せいただき、相談週間を10月3日(日)に終えました。
ご協力いただきました皆さま、ありがとうございました。
しばらくは継続する相談もあるため、簡略ですが、現時点のまとめをお知らせします。
ご相談者
相談週間中に、電話、FAX、メールをあわせて、29名からご連絡がありました。
障害や病のあるご本人が24名、ほかは、家族や関係者でした。
相談内容は、大半が、現在困っていることや今後解決したいことについてでした。
雇用と運転免許をあわせると半数を占めています。
相談者の年代は、40代-50代が10名で、10代から70代まで、性別は、女性9件、男性16件でした。
障害については、約4割が精神疾患・精神障害で、そのほか、肢体、発達障害、知的障害、自閉症、視覚、聴覚、難病、重複障害など幅広く、地域は、北海道から鹿児島まで各地からご連絡がありました。
実際に寄せられた相談事例
- 職場で資格責任者になるよう勧められたが、受けたものかどうか持病との関係で心配している
- 警備業法の改正施行前に被保佐人であることで採用拒否された。公務員受験中だが、今後もそういうことがないか懸念している
- 運転免許について、医師の診断書を書いてもらうところだが、免許更新がどうなるか不安
などのご相談がありました。
また、教育において
- 「合理的配慮」のためにと、介護福祉士専門学校で教員から精神疾患を周囲に開示するよう強いられて、退学に到った
- 保育士養成の短大で、障害ゆえに実習を許可されず、保育士資格は得られないまま卒業した
など、「合理的配慮」への根本的な誤解を含めて深刻な経験をうかがいました。
上のほかにも、福祉、住宅、受験における合理的配慮など幅広いご連絡が寄せられました。問題の件について相談歴のない人も多かったようです。問題の発生は、今年のことが数件は含まれています。
今後に向けて
今後、相談キャンペーン実行委で最終的な結果報告をまとめたうえで以後のことを検討する予定です。
その節目でまたお知らせできることがありましたら連絡を差し上げます。
ちょうど相談キャンペーン期間中に、岐阜の知的障害男性が退職をやむなくされた警備業法の、当時の欠格条項を違憲とする判決が出されました。
今回の相談で、この間増え続けてきた欠格条項が障害者に大きな不安を与え、人生を狭めていることが浮き彫りになりました。更に、障害を理由とした欠格条項をなくすための取り組みを続けていきたく、今後ともよろしくお願いいたします。
障害を理由とした欠格条項にかかわる相談キャンペーン実行委員会
共同代表者:大熊由紀子(障害者欠格条項をなくす会共同代表)、竹下義樹(障害と人権全国弁護士ネット代表)
■実行委員会参加団体(五十音順)
大阪精神障害者連絡会(代表 山本深雪)、埼玉県精神医療人権センター(代表 星丘匡史)、視覚障害をもつ医療従事者の会(ゆいまーる)(代表 守田稔)、障害者欠格条項をなくす会(共同代表 福島智 大熊由紀子)、障害と人権全国弁護士ネット(代表 竹下義樹)、全国自立生活センター協議会(代表 平下耕三)、聴覚障害をもつ医療従事者の会(代表 関口麻理子)、特定非営利活動法人こらーるたいとう(代表 加藤真規子)、特定非営利活動法人DPI日本会議(議長 平野みどり)、東京アドヴォカシー法律事務所(所長 池原毅和)、認定NPO法人大阪精神医療人権センター(共同代表 位田浩 大槻和夫)、ヒューマンケア協会(代表 中西正司)
■後援 日本障害フォーラム(JDF)(代表 阿部一彦)
参考:「障害者の欠格条項」オンラインミニ講座
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