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【報告】川崎就学裁判とやまゆり園事件を考える院内集会。次回判決日程は3月18日(水)です

2020年03月02日 イベントインクルーシブ教育

2月21日(金)参議院議員会館にて、「川崎就学裁判とやまゆり園事件を考える院内集会」が開催されました。川崎就学裁判とは、光菅和希くんが地域の小学校へ通学することを早期に認めるよう訴えている裁判です。DPI日本会議として傍聴活動等を行っています。

はじめに、「やまゆり園事件と川崎就学拒否をつなぐもの」という題で、津久井やまゆり園事件を考え続ける会の堀利和さんより基調講演がありました。堀さんのお話は大きく3つに分けてこの事件を考えました。

和希くん支援リーフレット

写真:和希くん支援リーフレット

院内集会の資料

写真:院内集会の資料

一つ目が、この事件をもたらした社会的背景について、二つ目が、施設入所への経緯について、三つ目が、障害児を分離する教育についてです。地域から切り離された閉鎖的入所施設や特別支援学校によって障害者を分離することは、障害者を「異邦人化」させる。それは社会からの排除と差別の観念を助長しかねない。という言葉が印象的でした。

つぎに、神奈川テレビが制作した番組の上映がありました。今回、川崎就学裁判で戦っている光菅和希くんの生活を追ったものです。公園に行き、遊びに来ていた子どもたちが和希くんの周りに駆け寄ってきて話しかける姿などがありました。

そのとき画面に映し出された和希くんの表情は、いつも法廷で見かけるものとは違うように感じました。同年代の友達と過ごすかけがえのない時間が奪われ続けている和希くんに、一日でも早くあの画面のような表情の毎日が訪れるようにと、映像を見て感じました。

続いて、川崎就学裁判の報告として、原告である和希くんのお父さんからのお話と、弁護団の大谷恭子先生からの報告がありました。大谷先生からは、原告ら最終準備書面骨子に沿って裁判の経過について詳しく説明がありました。

大谷恭子弁護士

写真:大谷恭子弁護士

一番初めの就学相談の場で調査審議が不十分であったこと。その為に障害の状態の事実誤認がおこり、必要な支援や合理的配慮が検討されなかったという経緯が語られました。

裁判の中で、就学相談の担当者がこれまで見てきた子どもの中で和希くんは「最重度」の障害であるから「特別支援学校」と決めたということが明らかになっています。担当者の勝手なものさしだけで測られてしまった事に憤りを覚えました。

次回川崎裁判の判決日程

さいごに、川崎裁判の判決日程について連絡がありました。以下の通りです。沢山の方に傍聴いただき、この国の司法がこの裁判にどのような判断を下すのか見届けていただきたいです。

日程:3月18日(水)15:00開廷

※入廷は、車いすと一般傍聴に分けて抽選となります。

傍聴整理券交付 14:20 抽選開始 14:25

会場:横浜地裁101号法廷

(報告:事務局 岡部夏実)

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