障害のある人もない人も同じように暮らせる社会へ

国に対し、新型コロナウイルスについて 国際人権基準に基づく対応を求めるNGO共同声明

2020年05月19日 要望・声明

DPIでは、災害等の緊急時の人権保障を訴えています。

この度の新型コロナ禍においても様々な差別や権利侵害が起きています。アントニオ・グテーレス国連事務総長は、2020年4月23日、「COVID-19 and HumanRights」(COVID-19と人権)とする報告書を公表しました。

この報告書では新型コロナウイルスへの取り組みにおいて、人々とその人権が中心となることの重要性が強調されており、それに賛同した他の10のNGOと共同声明を出しました。

ぜひお読みください。


国に対し、新型コロナウイルスについて
国際人権基準に基づく対応を求め
共同声明

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う社会的・経済的影響は日々拡大する一方で、政府が示した対策は十分とはいえず、人々は大きな不安を抱えています。

私たちはこれまで様々な自然災害・危機の時にあっても、全ての人の人権が保障されるよう求めてきました。世界中が直面しているこの困難な時でもそれは変わりません。

子ども、女性、性的マイノリティ、高齢者、障害者、移民・移民ルーツの人、難民、庇護申請者、HIVと生きる人や、物質使用障害者(薬物依存症の人)、非正規労働者といった社会で脆弱な立場にある人々への影響はとりわけ深刻です。

アントニオ・グテーレス国連事務総長は、2020年4月23日、「COVID-19 and Human Rights」(COVID-19と人権)とする報告書を公表しました。

この報告書では以下の6つの視点から、新型コロナウイルスへの取り組みにおいて、人々とその人権が中心となることの重要性が強調されています。

I.人々の生命の保護が重要であり、生活を守ることがそれを可能にする手助けになる

II.ウィルスは差別しないが、その影響は差別的な形で表れる

III.対応にすべての人を巻きこむ

IV.脅威はウイルスであって人々ではない

V.どの国も一国ではウイルスに立ち向かえない

VI.復興した時には、以前よりも良くならなければならない

私たち以下に署名した団体はこの提言に賛同し、国際人権基準に則り、以下の10項目を実施することを求めます(※1)。

1. 個人の尊厳、健康の権利および最低限の生活を全ての人に保障するために、あらゆる措置を講じてください。

2. 新型コロナウイルスに関連する差別や偏見は一切許容しないと明確な意思表示をしてください。同時に、新型コロナウイルス拡大に伴う様々な人権侵害の実態を調査し、対応策を検討・実施してください。

3. 新型コロナウイルスの対策に際して、意思決定への参加を含む意義のある参加を、社会で取り残されている人たちを含む全ての人たちと、市民社会組織に保障してください。

4. 多言語や手話、字幕・音声による情報伝達を含む情報保障を確保し、全ての人に正確な情報が迅速に伝わるようにしてください。

5. 刑務所、拘置所、留置場などの刑事施設や入管収容施設、また乳児院や児童養護施設、精神科の閉鎖病棟などで、密集を緩和して物理的距離をとることを可能にするため、収容人数を減らすことも含め、あらゆる必要な措置をとってください。

6. 自宅にいることによって増加する、子どもや女性、障害者、高齢者などに対する家庭での暴力の被害者を支援するために十分な資源を投入してください。

7. 医療従事者に適切な防護具を十分提供するとともに、公共交通機関、食料日用品店、配達、倉庫、刑務所、在宅ケアなど必要不可欠な職で働く従業員のために新型コロナウイルスに対する適切な予防措置や検査へのアクセスを確保してください。

8. 新型コロナウイルスへの対応として、表現の自由、報道の自由やプライバシーなど基本的な人権に対する過度な制約措置が取られないよう徹底してください。デジタル監視技術を使用する場合には、合法性、必要性、比例性、限定期間のみという基本的な原則をふまえ、かつ、4月に世界100以上の市民社会団体が打ち出したデジタル監視の8つの条件(※2)を満たして下さい。

9. 個人に紐づけられる情報は公開することなく、性別や年齢など細分化された、新型コロナウイルスに関するデータをジャーナリストや研究者に制限なく広く開示してください。

10. すでに社会で脆弱な立場にある人々への新型コロナウイルスの影響はより深刻であることを認識し、その影響を緩和するために必要な措置を取ってください。

私たちは、新型コロナウイルスによって人々が分断されることなく、この危機を乗り越え、SDGsが目指す「誰ひとり取り残されることのない社会」を創り上げるために国を超えて連帯し、協力していきます。

以上

賛同団体

認定NPO法人 ヒューマンライツ・ナウ
国際人権NGOヒューマン・ライツ・ウォッチ
公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパン
特定非営利活動法人 移住者と連帯する全国ネットワーク(移住連)
公益社団法人 セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン
一般社団法人Marriage For All Japan – 結婚の自由をすべての人に
NPO法人アジア女性資料センター
認定NPO法人 国際協力NGOセンター(JANIC)
認定NPO法人 DPI(障害者インターナショナル)日本会議
特定非営利活動法人ACE
国内人権機関と選択議定書の実現を求める人権共同行動


(※1) COVID-19 and its human rights dimensions: https://www.ohchr.org/EN/NewsEvents/Pages/COVID-19.aspx
In particular,
COVID-19 Guidance:
https://www.ohchr.org/EN/NewsEvents/Pages/COVID19Guidance.aspx,
https://www.ohchr.org/EN/NewsEvents/Pages/DisplayNews.aspx?NewsID=25749&LangID=E (UN Sspec
ial Rapporteur on violence against women),
https://www.ohchr.org/EN/NewsEvents/Pages/DisplayNews.aspx?NewsID=25746&LangID=E (UN Speci
al Rapporteru on right to health),
https://www.ohchr.org/EN/NewsEvents/Pages/DisplayNews.aspx?NewsID=25749&LangID=E (UN experts)

(※2) https://www.hrw.org/news/2020/04/02/joint-civil-society-statement-states-use-digital-surveillance-technologies-fight


▽共同声明はこちらからダウンロードできます(PDF)

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