2017年度 大規模災害発生時における自立障害者の生活支援に関する広域連携拠点の整備
重度障害者も安心して避難できる体制づくりを
2017年度は大規模災害発生時における自立障害者の生活支援に関する広域連携拠点の整備として、
次の2つの事業を実施しました。
1.広域連携拠点整備事業
広域連携拠点整備事業では、2016年度に大阪で実施した広域避難実地テストで出された課題を踏まえ、広域連携拠点の機能強化を図るための取り組みを行いました。
具体的には2016年度の実地テストに協力をしていただいた熊本地震の支援活動を行っていた関西実行委員会とその構成団体に引き続きご協力をいただき、広域連携拠点の機能強化について検討を行う広域連携拠点機能強化部会を3回実施しました。
この部会での検討をもとに2018年2月には医療的ケアを必要とするより重度の障害者の広域避難を受け入れる実地テストを行いました。
医療的ケアに慣れていないヘルパーの場合は特に介助交代時の引き継ぎに時間がかかることがわかり、個人介助マニュアルを動画や紙媒体で作成し、介助方法を視覚的に見られるようにすることでヘルパー交代時の引き継ぎがスムーズにできるような工夫も行いました。
こうした広域連携拠点機能強化のための実地テストの報告会として2018年3月には広域連携拠点整備委員会を開催しました。
委員会では介助方法に関するマニュアル作成の有効性が確認され、平時から重度の障害者が自分自身の介助方法をマニュアル化しておくことが災害時の備えにつながるという意見が出されました。動画をクラウドに挙げておき、いつでもスマートフォンなどで見られるようにしておいたらいいのでは、といったアイデアも委員から出されました。
その他、関西だけでなく東京でも同様の拠点整備を目指し、東京都内のCIL関係者の防災への関心や機運を高めることを目的として2017年7月に東京都自立生活センター協議会(TIL)主催の学習会で2016年度に行った実地テストの報告会を行いました。
▽広域連携拠点整備事業・実地テスト報告(PDF)
▽介助マニュアル(PDF)
2.障害者救援本部マニュアルWEBページ作成事業
障害者救援本部マニュアルWEBページ作成事業では、大規模災害発生時における障害者支援センターや救援本部の立ち上げ方法などをまとめたマニュアル作成を行いました。
被災地の拠点となる障害者支援センター、後方支援の要となる障害者救援本部それぞれの役割や活動内容などに加え、発災からそれぞれのタームで必要な政策提言についてもまとめました。
2016年度当初の計画では冊子のマニュアル作成を予定していましたが、大規模災害発生時にだれがどこからでもマニュアルを見ることができるようにするため、DPI日本会議のホームページ上にコンテンツを作成し公開しました。
以上
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