国連障害者の権利条約推進議員連盟総会に参加しました
2018年06月28日 障害者権利条約の完全実施
6月27日(水)に衆議院議員会館で国連障害者の権利条約推進議員連盟総会が開催され、日本障害フォーラム(JDF)のメンバーとして参加してきました。この議連は2005年に国連で障害者権利条約の議論が進められていた時に設立された超党派の議員連盟です。年に一回程度総会が開かれ、初期は条約の策定、その後は日本が批准するための取り組み、条約の国内実施を進めるために障害関係の施策の推進などに取り組んでこられました。毎回、JDFも陪席させていただき、意見交換をさせていただいております。出席された国会議員は、小野寺五典会長(自民・防衛大臣)、原口一博副会長(国民)、阿部知子副会長(立憲)、川田龍平副会長(立憲)、笹川博義事務局長(自民・環境大臣政務官)、今井絵理子事務局次長(自民)、盛山正仁幹事長(自民)、道下大樹議員(立憲)、森山浩行議員(立憲)でした。
内容は、内閣府から第4次障害者基本計画の報告、外務省から障害者関連の取り組みの報告(障害者権利条約の対日審査、国連人権理事会、各種会合への参加、マラケシュ条約の説明等)、石川准障害者権利委員会から障害者権利委員会の活動報告、阿部一彦JDF会長から、JDFパラレルレポート特別委員会の立ち上げとパラレルレポート作成の取り組みが報告されました。
意見交換では、議員からバリアフリー法の改正、障害者文化芸術活動推進法の成立、ユニバーサル社会推進法等の報告があり、社会モデルから人権モデルへ移っているがどのような違いがあるのか、先日の大阪の地震での自衛隊のお風呂がバリアフリーではなく使いにくかったという声があった、介助犬の新幹線での対応が進んでいない、といった意見が出されました。JDFからは、日本の建設的対話に向けて権利委員会の傍聴活動を予定しており、議連からもぜひ同行していただきたい、障害者基本法の改正、差別解消法の改正への要望をさせていただきました。
印象的だったのは、議員から「権利条約は保護の客体から権利の主体へのパラダイムシフト。障害者施策は障害者抜きにはやってはならない。この議連で障害者の皆さんと力を合わせて条約策定に取り組んだことを誇りに思っている」というご発言がありました。あらためて条約の理念を確認し、国内実施を進めるためにこの議連の国会議員のみなさんは、私たちと一緒に取り組んでくださる、心強い仲間なんだなと実感いたしました。
DPI日本会議事務局長 佐藤 聡(JDFパラレルレポート特別委員会事務局長)