第34回DPI日本会議全国集会in神奈川 開催のお知らせ
2018年04月17日 イベント
ともに生きる~だれも取り残されない社会へ~
事前申し込みは終了しました。当日参加もできますので(ただし、お弁当・懇親会・情報保障は締め切りました)、参加ご希望の方は開催日当日に「当日受付」までお越しください。
本年は「ともに生きる~だれも取り残されない社会へ~」というテーマを掲げ、6月1日(金)、2日(土)に開催する事になりました。目下、DPI日本会議と地元の神奈川実行委員会において準備を進めております。
19名の尊い命が奪われた史上最悪の「津久井やまゆり園障害者殺傷事件」から2年が経とうとしています。社会を揺るがすこの事件は、障害者を社会の隅に押しとどめ、戦後の効率的、生産的な社会を作る過程に「活用」された優生思想が、日本社会に深く、複雑に存在してきたという事を、改めて突き付けました。
障害者権利条約批准から4年が経過しました。条約は、障害を持つ私たちの地域での自立生活を権利として謳っていますが、地域の人や様々なコミュニティーと出会えない「インクルーシブ」とは程遠い生活を送っている、送らされている仲間たちの「真の解放」に向けて、取組みを強めていかなければなりません。
更に、「優生思想」によって、強制的に不妊手術を受けさせられた仲間たちが、声を出し始めています。これまでDPI女性障害者ネットワークや女性団体の取組みの結果、国連から出された「強制的不妊手術の被害者の調査、被害者への謝罪、補償を」という勧告を無視し続けてきた日本政府ですが、宮城県での被害者家族の提訴により、一気に全国的な波紋が広がっています。国会でも被害補償を視野に、超党派での議連も誕生しました。その動きのスピードは、私たちも驚くほどですが、いずれにしても今後、国の責任において、全国の自治体での調査を進め、徹底した実態解明、謝罪、補償が実現していくように、丁寧かつ迅速な取組みを求めていかなければなりません。
今集会においては、「取り残され、人権をはく奪された仲間たち」の悔しい思いを共有しながら、優生思想との闘いをあらためて確認し、具体の取組みを論議していきたいと思います。また、とても重要な課題として、今秋に向けて国の動きも注視しながら、「障害者基本法の改正」についても議論を深め、機運を盛り上げていきたいと考えます。
地元の仲間のご努力により、「神奈川」という地で今集会を開催できることを感謝し、障害者権利条約が求めるインクルーシブ社会に一歩ずつ確実に近づいていけるよう、その扉を開き続けていきたいと思います。神奈川大会で多くの仲間や支援者の皆さんと集い、学びを深めていくことを楽しみにしております。
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- 日時:6月1日(金)13:30-20:30、2日(土)10:00-16:30
※今年度は金曜日・土曜日の開催となります。 - 会場:横浜市技能文化会館(〒231-8575 横浜市中区万代町2丁目4番地7)
- 参加費:3,000円(介助者で資料が必要ない場合は無料)
弁当代:1,000円(6月2日希望者のみ)締め切りました。懇親会:5,000円(定員80名、6月1日希望者のみ、6月1日(土)18時30分-20時30分)締め切りました。情報保障、6/2(土)お弁当受付締切:5/18(金)締め切りました。懇親会会場:中華街大飯店2F(〒231-0023 横浜市中区山下町202-8 中華街西門通り)
☆懇親会では、ダンスチーム「スリーセブン」と「SOCIAL WORKEEERZ」の最高にクールなダンスが観られます!
○スリーセブンのみなさん
スリーセブンはダウン症、自閉症、発達障害などハンデキャップを持つ子どもたち、またそのきょうだいを中心に活動をしているダンスチームです。HIPHOP,BREAK DANCEを中心に、個性豊かな子ども達のペースで楽しみながらパフォーマンスを披露してくれます。
○SOCIAL WORKEEERZのみなさん
SOCIAL WORKEEERZは『Danceで福祉をデザインする』『Dance for social inclusion』をテーマに性別・年齢・障害の有無、関係なくダンス・音楽を通じて理屈や言葉ではないコミュニケーションで皆で遊び楽しむ空間を提供する社会活動家集団です。「閉ざされた世界」×「外の世界」でみんなを元気に!!-音楽とダンスの余暇活動支援を通じて、障害のある方の社会参加の弊害を取り除く。「障害」という言葉に対する意識革命。 「心のバリアフリー」-ソーシャル・インクルージョンという考え方の定着。「人と人との間に横たわる壁、その社会的障害を取り除きたい。」をポリシーに活動されています。当日の熱いパフォーマンスをどうぞお楽しみに!
- 日時:6月1日(金)13:30-20:30、2日(土)10:00-16:30
〇懇親会は定員80名ですので、ご参加ご希望の方はお早めにお申込みをお願いします。締め切りました。
プログラム(敬称略)
▶▶1日目:6月1日(金)(13:30~20:30、受付開始13:00)
13:30~16:00
・認定NPO法人DPI日本会議2018年度総会
16:00~17:00
・特別講演「『共生』と『隔離』のはざまで~津久井やまゆり園で起きたこと~」
鈴木 治郎(DPI全国集会in神奈川実行委員長、神奈川県障害者自立生活支援センター理事長)
18:30~20:30
・懇親会(定員80名です、お申込みはお早めにお願いします)▶▶2日目:6月2日(土)(10:00~16:30 受付開始9:30)
▶午前の部 全体会「障害者権利条約の完全履行に向けて障害者基本法改正待ったなし!」(10:00~12:30)
<第一部>
○報告1:「障害者基本法改正 DPI試案」
辻 直哉(DPI日本会議事務局次長、愛知県重度障害者団体連絡協議会副会長)
○報告2:「障害者基本法成立と改正の経緯」
寺本 琢哉(内閣府政策統括官(共生社会政策担当)付 障害者施策担当参事官)
<第二部>
シンポジウム「障害者権利条約の完全履行に向けて障害者基本法改正待ったなし!」
○シンポジスト:
阿部 一彦(日本身体障害者団体連合会会長)、
石野 富志三郎(全日本ろうあ連盟理事長)、
関哉 直人(弁護士、五百蔵洋一法律事務所)、
三浦 貴子(内閣府障害者政策委員会委員長代理、全国身体障害者施設協議会制度予算対策委員長)
コーディネーター:尾上 浩二(DPI日本会議副議長)●昼食休憩 12:30~13:30
▶午後の部 分科会(13:30~16:30)
分科会1.地域生活「『自立生活』という選択肢を当たり前に~重度知的障害者の日常を追ったドキュメンタリーフィルムが描き出すリアル~」
相模原障害者殺傷事件から2年。津久井やまゆり園の再建は、小規模分散という形での建て直しとなり、併せて、地域移行希望者への支援も行うことが決まった。しかし2003年「施設から地域へ」という理念を国が掲げてから15年。重度障害者の地域移行は、未だ現実と理念の乖離は大きく、特に知的障害者は、施設でも親元でもない、介助者との地域での自立生活、支援を受けながらの意志決定という選択肢を知らない、あるいは知っていてもリアリティーが持てない親や支援者、関係者は少なくない。そこで重度の「知的障害者の自立生活を追ったドキュメンタリー映画を題材に、自立生活という現実がある事を知り、その選択肢が当たり前になるための課題を探る。
■知的障害者の自立生活ドキュメンタリー映画試写会
■パネルディスカッション「映画の描き出す世界は、特別なのか?~当たり前の選択肢になるために~」
○パネリスト:
依田 雍子(神奈川県手をつなぐ育成会)、
米田 光晴(NPO法人ハイテンション、知的障害当事者)、
牧野 賢一(NPO法人UCHI(うち)理事長、支援者)
○コメンテーター:宍戸 大裕(映画監督)
○司会:今村 登(DPI日本会議事務局次長、STEPえどがわ理事長)、辻田 奈々子(DPI日本会議特別常任委員、自立生活センターリアライズ)分科会2.交通「検証!改正バリアフリー法~バリアフリー法の課題と私たちの取り組み~」
2006年に施行されたバリアフリー法が12年の時を経て改正された。この間、障害者権利条約の批准に向けた国内法の整備が始まり、障害者基本法や障害者差別解消法が成立したことで、国民のバリアフリーに対する関心が高まった。一方2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催が決まったことから、競技場やアクセス等の調査を行ったことにより、改善が必要なポイントが明確になったこととともに変わり続ける時代に即したバリアフリー化が世界基準になるよう働きかけてきた。2011年の東日本大震災では、福祉避難所となる学校の整備の遅れなど建築物に対する課題があげられた。様々な出来事が起きてきた上で改正されたバリアフリー法を私たちは検証しなければならない。
前半では川内氏に改正されたバリアフリー法の内容を解説していただき、後半ではDPIバリアフリー部会のメンバーも加わり、今後の取り組みについてディスカッションを行う。
○報告:川内 美彦(東洋大学ライフデザイン学部教授)
○コーディネーター:佐藤 聡(DPI日本会議事務局長)
○司会:伊藤 秀樹(DPI日本会議バリアフリー部会)分科会3.尊厳生「厚生労働省「終末期医療の決定プロセスに関するガイドライン」をめぐって~終末期医療に関する国の考えを学び、備える~」
2018年1月、厚生労働省「人生の最終段階における医療の普及・啓発の在り方に関する検討会」が新たな「終末期医療の決定プロセスに関するガイドライン」を策定した。国が普及しようとしているリビングウィルやアドバンス・ケア・プランニング(ACP)をめぐり、「終末期医療」に関する施策動向を知ると共に、生命維持装置の取り外し等の危機を経験してきた障害当事者や家族の経験に学ぶ。
○パネリスト:
伊藤 道哉(東北医科薬科大学医学部准教授、宮城大学看護学部客員教授)
佐藤 安夫(障害当事者)
佐藤 浩子(元中野区議、NPO法人なかのドリーム理事)
天畠 大輔(障害当事者、立命館大学、(株)Dai-job high 代表取締役)
○コメンテーター:中西 正司(ヒューマンケア協会)
○司会:川口 有美子(ALS/MNDサポートセンター さくら会)
○指定発言:岡部 宏生(日本 ALS協会)分科会4.障害女性「旧優生保護法被害者の語りを通して〜国家賠償請求と経過、今後に向けて〜」
2018年1月30日、宮城県在住の佐藤由美さん(仮名)は、仙台地裁に国賠訴訟を起こした。マスコミも大きく取り上げ、同年3月には超党派議連が設立された。旧優生保護法(1948〜1996)による強制不妊手術の被害者は約16500人、同意のあった人でも障害とハンセン病が理由だった人を含めると約25,000人にもなる。また母体保護法に改正された後の被害も報告されている。被害者及びその家族から、提訴に至った思いやその経過を聴き、この法律の背景にあるものを探る。未だ声を挙げられずにいる人たちも含め全容が実態解明され、国からの真の謝罪と反省がなされることが望まれる。急速な国の動きに、被害者が取り残されないためにはどのような活動が必要かを考える場としたい。
〇パネリスト:
飯塚 淳子(仮名・被害者)
佐藤 路子(仮名・被害者家族)
利光 恵子(優生手術に対する謝罪を求める会)
中西 久美子(全日本ろうあ連盟)
○コメンテーター:西村 正樹(DPI日本会議副議長)
○司会進行:藤原 久美子(DPI女性部会)▽各資料データはこちら(ワード)
○主催、お問合せ先
1.認定NPO法人 DPI日本会議
〒101-0054 東京都千代田区神田錦町3-11-8 武蔵野ビル5階
電話 03-5282-3730、ファックス 03-5282-0017
2.第34回DPI日本会議全国集会in神奈川実行委員会
〒231-0052 神奈川県横浜市中区英町3-4 JIRITAMA内
電話 045-341-0869 ファックス 045-341-0888
○後援(申請中含む)
内閣府、外務省、厚生労働省、国土交通省、文部科学省、神奈川県、横浜市、日本労働組合総連合会、全日本自治団体労働組合、日本教職員組合、全国労働組合連絡協議会、全日本水道労働組合、東京都労働組合連合会、自治労東京都本部、自治労東京都庁職員労働組合、全水道東京水道労働組合、東京交通労働組合、東京清掃労働組合、テレビ朝日福祉文化事業団、朝日新聞厚生文化事業団、在日本大韓民国民団、部落解放同盟、(宗)真如苑、日本障害フォーラム(JDF)、㈱全国通販、神奈川県身体障害施設協会
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