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「全国一斉行動!UDタクシー乗車運動」のアンケート結果がまとまりました!

2024年11月08日 要望・声明バリアフリー

結果

10月25日(金)に実施したUDタクシー乗車運動にご協力いただき誠にありがとうございました。お陰様で全国21都道府県で延べ108回の乗車のデータを集めることができました。

昨年の調査に比べて、乗車拒否は31%と少し減少しました(昨年は35%)。東京都内の乗車拒否は8%と大幅に減少しております(昨年は17%)。

しかし、東京都以外は44%と逆に増加しておりますし、車椅子の乗降方法を知っている運転手さんは依然として少なく、定期的な研修の必要性を感じました。

詳細は以下からダウンロードできるアンケート集計結果をご覧ください。

▽アンケート集計結果のダウンロード(パワーポイント)  (PDF)

なお、11月8日(金)には国交省物流・自動車局に調査の報告と要望を行いました。今回の調査で不適切な運用をしている事例がいくつかありましたので、事実確認を行なってもらうようにも要請したいと思います。

佐藤 聡(事務局長)


2024年11月8日

国土交通省 物流・自動車局長 鶴田 浩久様

ユニバーサルデザインタクシー車いす乗車拒否改善のお願い

特定非営利活動法人DPI日本会議 議長 平野みどり

障害者・高齢者等の移動の円滑化にご尽力いただきありがとうございます。

DPI日本会議では、2024年10月25日(金)を中心に「全国一斉行動!UDタクシー乗車運動」を実施しました。全国21都道府県で、延べ108回の車いすでのUDタクシーへの乗車を行い、データを収集しました。2019年、2023年に実施した調査と比較すると、主なポイントは以下の通りです。

  1. 乗車拒否は減少 27%(2019)➡35%(2023)➡31%(2024)
    電動車いす   25%(2019)➡42%(2023)➡29%(2024)
  2. 簡易電動車いすの乗車拒否が増加 16%(2019)➡40%(2023)➡47%(2024)
  3. 東京都は乗車拒否が減少 21%(2019) ➡ 17%(2023)➡8%(2024)
  4. 東京都以外は乗車拒否が増加 29%(2019) ➡ 41%(2023)➡44%(2024)
  5. 乗車に要した時間は減少  11.2分%(2019) ➡ 10.1分(2023)➡8.2分(2024)
  6. 研修を受けていない運転手が減少2.6%(2019) ➡ 14.3%(2023)➡1.9%(2024)

乗車拒否は4ポイント減少しましたが、31%と高い水準です。東京都での乗車拒否は8%と大幅に減少しましたが、東京都以外の地域では、44%と昨年よりも増加しております。

これまで国土交通省におかれては、乗車拒否をなくすために、事務連絡を発出するなど積極的に対応をしてくださいました。今回の結果を踏まえ、改めて以下取り組んでいただけますようお願い申し上げます。

とりわけ以下1から5に関しては、改めて事務連絡の発出をお願いいたします。

要望事項

1. 乗車拒否の徹底

事業者と運転手に対して、障害を理由とした乗車拒否や配車の制限を行わないように徹底してください。とりわけ、東京都以外の地域の事業者に対し、これまで以上の強い働きかけをお願いします。
また、電動車いすはUDタクシーに乗車出来ないという偏見が広まっています。電動車いすであることを理由に乗車拒否を行わないように、事業者と運転手に徹底してください。

2. 運転手の研修

全てのUDタクシーの運転手が、車いす乗車の研修を繰り返し受けるように、事業者に働きかけてください。

① 事業者ごとに定期的な研修をお願いします

乗車拒否は減っているのですが、車いすの乗降方法を覚えている運転手はほとんどおりませんでした。最初に一度だけ研修を受けた運転手がほとんどで、その後は研修をしていないので、忘れてしまったということでした。ジャパンタクシーの車いす乗降方法は作業手順が多く、どうしても忘れてしまうため、定期的な研修が不可欠です。是非とも、定期的な研修を事業者ごとに実施するように働きかけをお願いします。

② 公益財団法人東京タクシーセンターでの研修のあり方について

東京都では、公益財団法人東京タクシーセンターで車いす乗降の研修を実施しており、運転手はこれを受けるのが一般的のようです。以前は参加した運転手一人一人が車いす乗降の実技を行っていたそうですが、現在は講師が手本を見せて、運転手は見ているだけで実技はないそうです。これでは研修として不十分です。一人一人が実際に乗降の研修を行うことが不可欠です。是非とも、改善を働きかけていただけますようにお願いします。

3. 全国でUDタクシーを指定した配車

全国各地で、UDタクシーを指定した予約や配車、アプリでのUDタクシーの指定が出来るように、事業者に働きかけてください。
車いすは3日前までに予約しないと乗れない(兵庫県)という制限を設けたり、ホームページにはUDタクシーがあると書いてあるのに、電話すると取り扱っていない(兵庫県、福岡県)という事業者もいました。

4. 車いす乗車を妨げる備品を設置しない

コロナ禍では飛沫防止シートが設置され、これが外せないことを理由に乗車を拒否されることがありました。また、最近では助手席のヘッドレスト裏にモニターを設置したために、助手席が折り畳めない車両もあります。車内の備品の設置は、UDタクシーとしての機能を阻害することがないようにしてください。

5. UDタクシーのステッカーを貼っていない車両

地方ではジャパンタクシーなのに、UDタクシーのステッカーを貼っていな車両があるそうです。この車両はUDではないと言い、車いすの乗車を拒否する事例が複数ありました。

以上の5点については、改めて事務連絡の発出をお願いします。

6. 悪質な事業者へ改善の働きかけをお願いします

事前予約を求めたり、貸切料金を求めたり、UDタクシーを指定した配車をしない、スロープがない・壊れている、車いすのまま乗車できないといった理由で乗車を拒否している事業者がありました。また、車いすの乗車時は運賃に上乗せして千円の支払いを求めている事業者がありました。このような運用はUDタクシーとして不適切な対応です。事実確認と改善の働きかけをお願いします。

7. 新たな車両の開発

運転手の負担が少ないように車いす乗降が簡素で、大きな車いすも乗車できる新たなUDタクシー車両の開発を、障害当事者の意見反映の上で開発するように、メーカーへ働きかけをお願いします。

以上

▽要望書のダウンロード(ワード)


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