特急バリアフリー新基準第1号車両「特急ひだ(HC85系)」に乗車してきました!
2023年07月24日 バリアフリー
特急車両のバリアフリー整備基準は2022年7月に改正されました。先日、東武鉄道が導入を開始したスペーシアXの試乗報告を書きましたが、スペーシアXは新基準での2番目に導入された車両です。一番目はJR東海の特急ひだ(HC85系)なのです。昨年から導入されているのですが、このたび試乗に行ってきました。
名古屋駅から高山駅、飛騨古川駅、富山駅間等を運行する車両です。9号車に車いす対応座席(1席)と車いすスペース(2席)の合計3席設けられています。バリアフリートイレや車いすで使いやすい洗面台も設けられていますので、写真でご報告します。
広いですね~。総席数500席未満なので、3席設けられています。
窓側に車いすのまま乗車できるスペースが2席あります。壁には、ここが車いすスペースだという掲示もありました。
反対側に座席に乗り移りたい人の車いす対応座席(1席)があります。車いすのスペースは1つですが、座席は2つありますので、同伴者はここに座れます。
車いす対応座席には、ヘッドレストカバーに車いすマークを入れて、注意喚起しています。
また、荷物棚にもここは車いす席だと書いてあります。
コンセントは、車いすで座ったままでも差し込める高めの位置に設けられています。これ、ありがたいです。
デッキに出るとバリアフリートイレがあります。広さは新幹線とだいたい同じくらいでした。
洗面台は、車いすが近づけるように下面に蹴り込みが設けられています。これで車いすもしっかり近づいて手が洗えます。とてもいいです。
乗ってみて驚いたのですが、入り口に車内に1段の段差がありました。都市部の車両ではこういう構造はもう見かけませんが、この車両はディーゼルで走る路線もあるため、その分車両が高くなってしまうようです。駅員さんにスロープを持ってきてもらいましたが、ホームによっては勾配が急になっていました。
乗るとこんな感じです。通路幅も確保されていますので、車いすが3台乗車しても気兼ねなくいられそうです。
窓に近づけますので、車窓の風景が楽しめます。木曽川がとっても綺麗でした。
HC85系は車いす席が3席あり、トイレ、洗面台もバリアフリーになっておりました。車いす3人でも向かい合うことができたり、車窓から景色を見ながら一緒に旅を楽しめる素晴らしい車両です。
さらに、JR東海では「特急しなの」も新型車両を開発し、2026年から導入する(本格導入は2029年?)と発表されました。こちらも新基準を満たした車両となります。JR東海のご尽力に感謝申し上げます。
バリアフリー車両がどんどん導入され、日本がさらに良くなっていくのを実感できた旅でした。
佐藤 聡(事務局長)