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第6回インクルーシブ教育合宿を開催しました!~インクルーシブ教育を担う若手障害者の育成のために~

2023年03月23日 インクルーシブ教育

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2023年2月23日に「第6回インクルーシブ教育を担う若手障害者の育成研修」をオンラインで行いました。当日は、全国各地から5名の参加があり、お一人は昨年に引き続いて参加していただくことができました。

育成研修では、まず、自己紹介も兼ねて、ご自身の学校生活について振り返っていただきました。ある参加者の方からは、入学時に学校から「バリアフリーが整ってないし、親御さんに付き添っていただかないと、学校としては対応できかねます」と言われ、当時の養護学校に自宅から30分かけて通ったという経験が語られました。

2020年にバリアフリー法が改正され、公立小中学校等施設もバリアフリー基準への適合が義務付けられ、文部科学省では、公立小中学校等のバリアフリー化に関する整備目標が設定されるなど、学校施設のバリアフリー化の推進に向けての取り組みがなされています。

しかし、私たちが地域の学校に通うことを妨げるものとして、地域の学校にエレベーターなどの設備が整備されていないことがあげられ、その現実を前に、地域の学校への進学を諦めざるを得ない現状があることを再認識しました。

また、小学校5年生から地域の学校に通った参加者の方からは、友達と外で遊んだり、自宅に誘ったり、人間関係を築いていけたことが地域の学校で学んでいてよかったと思うし、現在も連絡を取り合ったりしていることが語られました。

さらに別の参加者の方からは、体育の時間にタイピングの練習をしたことや、授業などでは先生と一対一で授業を受け、同級生もいなかったという経験を伺いました。

続く学習会では、DPIの崔を講師に、日本政府に対するインクルーシブ教育についての総括所見について学び合いました。

崔

その後の参加者同士による意見交換では、インクルーシブ教育をすすめるためには、学習指導要領のカリキュラムを見直し、子どもの頃から自立生活プログラムの体験をするとかヘルパーさんとのコミュニケーションをどのように取ればよいかといった学習の機会をつくることが重要であるといった意見や、自分たち自身ができることとして、自分たちから地域の学校と関係をつくり、自分自身の経験や体験を学校などに出向いて話をしていくことが重要ではないかといった意見が出されました

学校を卒業して何十年も経つ私ですが、インクルーシブな社会は、同じ場でともに学び合うインクルーシブ教育の経験や体験が土台としてあり、障害のある子どもたちをはじめ、様々な子どもたちの違いを認め合い、建設的対話を通して、柔軟に合理的配慮が提供される経験や体験が、その後も地域社会のなかでともに生きていくことにつながっていくのだと改めて考えさせていただきました。

参加していただいたみなさん、本当にお疲れ様でした。

報告:杉田 宏(DPI特別常任委員、ピアサポートみえ)


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