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「今月はここに注目!!」各分野での注目すべき検討会・パブリックコメント・裁判・イベント・動きなどまとめてお届け!(2022年9月号)

2022年09月01日 イベント地域生活バリアフリー権利擁護雇用労働、所得保障障害女性国際協力/海外活動

今月はここに注目!

現在の国の動き、障害者運動に何が起きようとしているのか、
情勢を追いかけるためにもってこいの「ここに注目!2022年9月号」をお届けします。

今月の注目すべき検討会・パブリックコメント・裁判・イベント・動きなど各分野でまとめてお届けします。
これをみれば一目瞭然!

凡例:◎=大注目! 〇=注目! △=よかったら見て

クリックすると各分野に移動します


地域生活

◎大注目!
9月中 障害者権利委員会による総括所見(勧告)の発表

<ワンポイント解説>
8月22日、23日の2日間にわたって行われた障害者権利条約の初の対日審査(建設的対話)を受けて、9月中には障害者権利委員会から総括所見(勧告)が出される見込みです。

地域生活に関するところでは、入所施設や病院からの地域移行に関する課題をはじめとする条約の19条やそれに関連する条文で有効な勧告が出されることが期待されます。

バリアフリー

◎大注目!
国土交通省移動等円滑化評価会議(日程未定)

<ワンポイント解説>
2018年のバリアフリー法改正で設置された当事者による評価会議です。今年度は、国交省が駅等の新しい評価基準の作成に取り組んでおり、その経過報告があると思われます。また、6月から8月にかけて、全国10の地方運輸局に設けられている移動等円滑化評価会議地域分科会が開催され、その報告もされると思われます。


◎大注目!
第1回「車椅子使用者用駐車施設等の適正利用に関するガイドライン作成に係る検討会」(日程未定)

<ワンポイント解説>
昨年から駐車場の検討会が始まっています。全国の自治体でパーキングパーミット制度の導入が進んでいますが、具体的な基準にばらつきがあるため、今年度は国交省として指針をとりまとめる予定です。

権利擁護

◎大注目!
障害者権利条約 総括所見が今月中に出ます!第1回日本の建設的対話(審査)

<ワンポイント解説>
8月22日~23日にスイス・ジュネーブの国連欧州本部で日本の建設的対話(審査)が開かれました。今月末には日本政府へ総括所見(勧告)が出される見込みです。1条から33条まですべての条文で勧告がでます。どのような内容かご注目ください。

▽日本の建設的対話の様子は、国連TVで録画が見られます!

・8月22日 1回目の建設的対話→「594th Meeting、27th Session」 を選んでください。
・8月23日 2回目の建設的対話→「595th Meeting、27th Session」 を選んでください。


◎大注目!
第70回障害者政策委員会 9月26日(月)午後

<ワンポイント解説>
日本の建設的対話も終わり、総括所見が出されるタイミングで政策委員会が開かれます。現在、障害者差別解消法の基本方針の改定作業と、第5次障害者基本計画の策定に取り組んでいます。いずれも建設的対話で委員から多数の質疑が出された課題です。建設的対話と総括所見を踏まえて、どのような討議がされるか注目です。

▽内閣府障害者政策委員会(外部リンク:内閣府)


◎大注目!
9月20日(火)午後 第1回建設的対話報告&ヨナス・ラスカスさん講演会(JDF主催)

<ワンポイント解説>
8月22日~23日に日本の建設的対話(審査)が開かれましたが、JDF傍聴談による報告会と、日本の国別担当者である権利委員のヨナス・ラスカスさんの講演会を開きます。詳細未定ですが、オンラインで開催される見込みです。追ってご案内しますので、ぜひ、ご参加ください。

教育

○注目!
「通常の学級に在籍する障害のある児童生徒への支援の在り方に関する検討会議(第3回)」
9月9日(金)16:00~18:00【オンライン傍聴】

<ワンポイント解説>
今年4月、文科省は「特別支援学級在籍の児童生徒は、その半分以上を支援学級で学ぶべき」という通知を出し、どんな障害があっても地域の学校で学ぶという実践を行う本人・保護者等に強い衝撃を与えました。

では、通常の学級で、すべての障害のある児童生徒が学ぶことができるのか?という内容も検討する会議となっています。(今回は、通級指導の課題・ヒアリングという内容)

▽「事前登録」が必要となります。以下のリンクから申し込んでください。

通常の学級に在籍する障害のある児童生徒への支援の在り方に関する検討会議(第3回)の開催について【WEB会議】

国際協力

◎大注目!
DPI日本会議主催TICAD8公式サイドイベント

<ワンポイント解説>
TICAD(Tokyo International Conference on African Development、アフリカ開発会議)はアフリカの開発をテーマとし、1993年以降日本政府を中心に、国連、国連開発計画(UNDP)、世界銀行及びアフリカ連合委員会(AUC)と共同で開催されています。

チュニジアで8月27日~28日に開催された第8回アフリカ開発会議(TICAD8)のオンラインでの8月1日~9月30日に開催されるサイドイベントで、DPI日本会議の企画が公式サイドイベントとして認定されました。

過去横浜で開催された2008年のTICAD4と2019年のTICAD7にはJICAのサイドイベント主催者としてアフリカからの研修生とともにDPI日本会議が、横浜での2003年のTICAD3とケニア・ナイロビでの2016年のTICAD6ではアフリカ市民社会の代表の一員としてアフリカのDPIメンバーが参加しています。今回のTICAD8への参加がさらなるアフリカとの連携強化に貢献することを願っています。

<テーマ>

アフリカにおけるアクセシビリティの向上―アフリカ障害者コミュニティのインクルーシブ開発におけるアクセシビリティの推進と日本の障害者の協力

■日時:9月27日(火)日本時間17:00~18:30  (10:00~11:30 ザンビア、南アフリカ)
■趣旨:日本では、障害者運動の成果もあり、特に公共交通でのアクセシビリティは高く評価されています。アフリカでも障害に配慮したアクセシビリティへの関心も徐々に増え、日本からの助言が活かされ自分たちなりのアクセシビリティの工夫や、モデルに倣っての計画の立案などがみられます。日本での運動のあり方を振り返るとともに、アフリカでの進捗状態を発表してもらいます。

<プログラム>

  1. 開会あいさつ DPI日本会議議長 平野みどり
  2. 基調講演
    「アフリカのアクセシビリティ CRPD 9条の実践」
    アフリカ障害フォーラム事務局長 シュアイブ・チャルクレン
  3. 各国の状況 報告
    3-1「日本の状況」DPI日本会議事務局長 佐藤 聡
    3-2「ザンビアの状況」ザンビア障害者機関 ニコラス・ゴマ
    ザンビア障害者連盟 ジャスティン・バカリ
    3-3「南アフリカの状況」ハウテン州政府知事室 ゼイン・ブルブリア
  4. まとめと閉会 アフリカ障害フォーラム事務局長 シュアイブ・チャルクレン

■通訳:日英逐次通訳、日本語手話通訳、日英文字通訳

ウエビナーでのお申し込み

▽DPIホームページでもご案内しています。

9月27日(火)TICAD8公式サイドイベント「アフリカにおけるアクセシビリティの向上」を開催します


○注目!
国連障害者インクルージョン戦略

<ワンポイント解説>
グテーレス国連事務総長の2018年4月の提案により、国連全体が取り組んでいる国連障害者インクルージョン戦略をご存じですか。「私たちが障害者の権利を確保するとき、私たちは世界を国連憲章の中核的価値と原則の支持に近づけます。」と事務総長は言います。
国連の活動のすべての柱を通じて、障害者インクルージョンに関する持続可能で変革的な進歩のための基盤を、戦略が提供します。障害者の国連システム全体へのアクセシビリティと権利の主流化を強化するために、戦略がつくられました。

▽国連障害インクルージョン戦略(英語)

国連システム全体のポリシー、説明責任の枠組みが含まれ、詳細はそれぞれの国連ファミリーのメンバーで実践されています。例えば人権高等弁務官事務所は、「国連障害インクルージョン戦略進捗報わかりやすい版」を作成しました。

▽国連障害インクルージョン戦略進捗報わかりやすい版(英語)

また、ダスキンアジア太平洋障害者リーダー育成事業元研修生のナムチョックは国連ボランティアを経て、同団体のアジア太平洋事務所のスタッフとなっています。この戦略は、障害者権利条約やその他の国際人権文書の実施、持続可能な開発目標、人類のためのアジェンダ、仙台防災枠組の達成に役立っているはずであり、障害者のインクルージョンとアクセシビリティが組織でどのように実施されたかを評価中です。


○注目!
障害者のための健康の公平性に関するWHOグローバルレポート

<ワンポイント解説>
2021年5月の第74回WHO総会で採択された「障害者の達成可能な最高水準の健康」決議は、保健部門における障害者のインクルージョン促進のため、特に2022年末までに障害者の達成可能な最高水準の健康に関するグローバルレポートを作成するよう求めました。

レポートの草案で指摘されているのは、多くの障害者が早期死亡率、より高い罹患率および機能制限の点で健康上の不平等を経験していて、不平等の背後には対処が必要な要因があること、各国が保健に対する人権に基づくアプローチを採用し、障害のある人に適切なケアを提供するために保健システムを強化することなどです。また、細分化されたデータ収集を含む障害に関する保健政策は、障害者の不平等の要因に対処するための理解と行動を支援するために必要なことも示されました。完成版は、今年度末までに発表されることになっています。

現在、英語での要約版のみがダウンロードして読めるようになっていて、9月8日(木)までに disability@who.int に意見を送れます。


△よかったら見て
ユニセフがアジアの障害児の脱施設化を推進

<ワンポイント解説>
障害者インクルージョンの方針と戦略を最終決定しているユニセフは、世界中で少なくとも270万人の子どもたちが居住型養護施設で暮らしていることを踏まえて、特にアジア太平洋地区で、障害児を居住型養護から外すよう改めて呼びかけました。

6月にバンコクで開催されたアジア太平洋地域教育大臣会議では、障害児は家族に見捨てられる可能性が高く、居住施設で不均衡に代表されていて、障害のある子どもは、緊急事態に置き去りにされる可能性が高く、多くの施設はそのような状況に対して十分な準備をしていなかったことが指摘されました。詳しくは「バンコク声明2022」をご覧ください。

▽バンコク声明2022(英語)

障害女性

優生保護法裁判は、2月22日大阪高裁・3月11日東京高裁で原告逆転勝訴したものの、いずれも国が最高裁に上告受理申し立てをしています。そしていよいよ高裁勝訴判決後初の地裁判決が、22(木)大阪地裁で行われますので、ぜひご注目ください!

◎大注目!
★優生保護法裁判期日

9月5日(月) 静岡地裁期日 武藤千重子さん
9月22日(木)14:00 大阪地裁判決 加山まり子さん(仮名) 加山徹さん(仮名)
12:45集合(大阪弁護士会館1Fロビー) 13:00~ 入廷行動

15:00~「優生保護法被害の全面解決を求める関西集会――謝罪せよ!補償せよ!繰り返すな!」

会場:オンライン+大阪弁護士会館 1001・1002(〒530-0047 大阪府大阪市北区西天満1丁目12−5)
開催団体:大阪問うネット、大聴協、大阪弁護団、兵庫求める会、兵庫弁護団の共催
※控訴期日は10月6日(木)

▽DPIホームページでもご案内しています

おおさか強制不妊手術裁判 第三次訴訟の大阪地裁判決のご案内&優生保護法被害の全面解決を求める関西集会


◎大注目!
全国一斉提訴行動

9月末に、名古屋市の聴覚障害のある70代の夫婦、及び、東京都日野市の脳性麻痺の女性が、国賠訴訟提訴を予定しています。

・関連訴訟他

9月13日(火) 大津地裁 滋賀県優生保護法被害者情報公開請求訴訟
9月29日(木)・30日(金)日弁連人権擁護大会

注目!
今後の裁判日程

★優生保護法裁判期日
10月11日(火) 15:00 仙台高裁 飯塚淳子さん(活動名)本人尋問 佐藤由美さん(仮名)
10月17日(月) 16:00 仙台地裁期日  東二郎さん(仮名) Sさん
10月31日(月) 14:00 熊本地裁期日(結審予定)渡辺数美さん、川中さん(仮名、女性)


○注目!
10月25日(火)12:30~15:00
日比谷の野外音楽堂(2,500人規模)で集会が開催される予定(詳細は未定)
「優生保護法問題の全面解決をめざす10.25全国集会~命に優劣はない!優生思想を断ち切り、差別のない未来へ~」

※この集会についての詳細は、DPIホームページ・メーリングリスト・次回メルマガ等でお知らせします。

雇用労働・生活保護・所得保障

○注目!
The 14th Asian Human Rights Forum開催

<ワンポイント解説>
国連を含む国際社会は、「誰一人取り残さない」をモットーに、誰もが新しい技術に基づく明るい未来社会を実現するために、デジタル時代の平等な機会とインクルーシブな世界の実現を重視しています。

このような流れの中で、国連人権理事会諮問委員会は2019年から2020年にかけて韓国が主導した「新技術と人権に関する研究に基づく最終報告書」を提出し、2021年7月に国連人権理事会で『新デジタル技術と人権』について決議が採択されました。

この流れを受けて、韓国にて、人権研究 ・人権教育及び人権基盤開発協力事業を行い、アジア地域の人権保護体制の確立を目指しているNGOであるHuman Asia主催の「The 14th Asian Human Rights Forum」が2022年9月29日(木)にオンライン形式で開催され、伊藤特別常任委員が「新技術がもたらす障害者の人権への影響」というテーマで登壇する予定です。

以上


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