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赤羽大臣から4つの取り組みが発表されました!
「真の共生社会実現に向けた新たなバリアフリーの取り組み」(国土交通省ユニバーサルデザイン推進本部会議)

2021年06月15日 バリアフリー

要望書交付の様子

6月11日(金)に国土交通省ユニバーサルデザイン推進本部会議が開かれ、赤羽国土交通大臣から関係部局に以下の4つの取り組みを進めるように指示が出ました。

  1. 障害者用ICカードの導入
  2. 特急車両における車椅子用フリースペースの導入
  3. ウェブによる乗車船券等の予約・決済の実現(マイナポータルとの連携を含む)
  4. 精神障害者割引の導入促進

話している様子

UD推進本部に先立ち、公明党国会議員のみなさんと赤羽大臣に4項目を着実に推進するように要請をさせていただきました。

ユニバーサルデザイン推進本部は、国交省と地方局とのバリアフリー・ユニバーサルデザイン施策の推進体制の強化を図り、障害当事者目線に立った施策を展開するために3月に立ち上げられたものです。

本省と地方局にそれぞれ常設のユニバーサルデザイン推進本部が設けられ、関係各局が連携してスピード感を持って各種課題の解決を図ることが目的です。会議にはいろんな部局の課長がズラッと並び、全国の地方局の担当課長もオンラインで参加しました。お誘いいただきましたので、私も参加させていただきました。

検討会の様子 話を聞く佐藤

赤羽大臣からは「バリアフリー・ユニバーサルデザインは福祉施策ではなく公共政策。これからは永久的にユニバーサルデザイン社会を国是としたい。東京2020オリンピック・パラリンピックを目指してバリアフリー法の改正や新幹線のバリアフリー化等に取り組んできた。

この流れをさらに加速し、障害の有無に関わらず、すべての人が同じように便利で安心して公共交通機関を利用できるようにしたい。予算の制約はあるが、そこに囚われて考えるのではなく、「真の共生社会」としてあるべき社会は何なのか、実現するという強い決意を持って取り組むことが大切。

今後、大臣が代わることがあっても、この方針を半ば永久的に普遍なものとして進めていただきたい。すでにどこかの地域や事業者で出来ていることは全国に広げる。この4つの取り組みをしっかり進めてほしい」という訓示がありました。

話をする佐藤

私からは、3つのことを話させていただきました。

  1. 4つはいずれも長年障害者が求めてきた重要課題。①は介助者同伴の障害者は毎回切符を買ったり、窓口に行かなければならならないなど非常に手間がかかっていた。②については事業者と私たち障害者団体との意見交換会を設けていただき、建設的な話し合いができている。きっと良い成果が出ると期待している。③については、鉄道事業者では近鉄の取り組みが素晴らしい。航空会社や映画館でも出来ている。他の事業者にも広げてほしい。④については長年精神障害の方が求め続けてきたことで、実現したらみなさんとても喜ばれる。ぜひとも、この4つの取り組みを実現してほしい。
  2. 当事者参画の取り組みを一層進めていただきたい。地下鉄三宮駅の更新工事でエレベーターのカゴが小さくなってしまった問題は、事業者が障害者と話し合っていなかったことが原因。近畿運輸局が間に入って調整してくださり、良い方向に向かっていると聞いている。さらに、関西空港のリニューアル工事でも近畿運輸局が研究者、障害者団体、事業者と調整しながら進めてくださっている。2018年のバリアフリー法改正で全国10ヶ所に移動等円滑化地域分科会が設けられており、多様な障害者が構成員となっている。この分科会を活用して全国で当事者参画を進めてほしい。
  3. 先日、6席レイアウトの新しいN700Sに乗車し、驚いたことがある。それは窓。11号車の山側は椅子が取り外されてフリースペースになっており、車椅子のまま窓に近寄って外を見ることができる。とても見やすい。以前は窓から遠いし、角度もあって見にくかったのであまり外を見なかった。見やすくなると、こんなに外を見ていたくなるものなのかと驚いた。新大阪から東京までずっと窓から外を見ていた。これは、鉄道局技術企画課のみなさんが、私たち障害当事者と事業者の話し合いをとことんやらせてくださって、基準に反映させてくれたおかげ。素晴らしい車両が出来た。国交省と事業者に心から感謝申し上げたい。日本はどんどん良くなっていると感じている。

赤羽大臣の強力なリーダーシップで、これまで動かなかった4つの重要課題が動きだすことになりました。DPIも当事者団体として建設的な提案を行い、積極的に働きかけていきたいと思います。

▽「真の共生社会実現に向けた新たなバリアフリーの取り組み」に関する大臣指示について~全ての人が同じように便利に安心して利用できる公共交通機関を目指す取り組みを進めます~(外部リンク:国土交通省HP)

報告:佐藤聡(事務局長)

以上


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