「今月はここに注目!!」各分野での注目すべき検討会・パブリックコメント・裁判・イベント・動きなどまとめてお届け!(2021年2月号)
2021年02月01日 イベント
現在の国の動き、障害者運動に何が起きようとしているのか、
情勢を追いかけるためにもってこいの「ここに注目!2021年2月号」をお届けします。
今月の注目すべき検討会・パブリックコメント・裁判・イベント・動きなど各分野でまとめてお届けします。
これをみれば一目瞭然!
凡例:◎=大注目! 〇=注目! △=よかったら見て
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地域生活
〇注目!
令和3年度の障害福祉サービス費の報酬改定額について
<ワンポイント解説>
令和3年度の障害福祉サービス費の報酬改定額について、全体としては+0.56%とすることが公表されていますが、個々のサービスの報酬額と処遇改善加算率、及び新たな運用の具体的内容は2月4日の検討チームのオンライン会議に提示される予定です。事前申し込みの必要なしで、オンライン(YouTube)で傍聴可能です。
▽第24回障害福祉サービス等報酬改定検討チーム(オンライン会議、外部リンク:厚労省)
日時:2月4日(木)15:00〜17:00
※前日の2月3日(水)に資料と傍聴用YouTubeアドレスがアップされると思います。こちらのページをご覧ください。(外部リンク:厚生労働省)
・報酬額としては、地域での自立生活を支える訪問系サービスの基本報酬と処遇改善加算がどうなるか。
・運用面では、「重度訪問介護における自動車によって障害者を移送する場合の駐停車時の緊急支援の評価」、「ピアサポートの専門性の評価」というものがどのような内容となるのか。
といったあたりが注目です。
バリアフリー
◎大注目!
パブコメ:「高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準」改正案に関する意見募集について 締切:2021年3月1日
<ワンポイント解説>
小規模店舗のバリアフリー整備基準(ガイドライン)がまとまり、パブコメが始まりました。
これまで建物のバリアフリー整備基準はありましたが、店舗内のバリアフリー整備基準がありませんでした。
そのため、日本は小規模店舗のバリアフリーが極端に遅れているのです。
これを何とかするために昨年1年かけて検討会で議論され、ガイドライン(建築設計標準といい、義務基準ではない)がまとめられました。規模の大小にかからわない基準設定となっています。バリアフリートイレの基準も見直されます。こちらは資料3です。
ぜひ、みなさんご意見をお送りください。
〇注目!
第3回ユニバーサル社会におけるMaaSの活用方策についての研究会
日時:2/17(水)9:30~10:30(オンライン)
<ワンポイント解説>
MaaS(Mobility as a Service)とは、目的地までに複数の交通機関を利用する場合、ICT(情報通信技術)を活用して、自家用車以外の全ての交通手段による移動を1つのサービスとして捉え、シームレスにつなぐ新たな『移動』の概念です。
例えば、車椅子ユーザーが自宅から空港に行くまでに、都営バス、JR、私鉄の3つの交通機関を使う時に、自宅から一括で3つの事業者に情報が送られて、いちいち窓口でスロープ用意してくださいと言わなくても簡単、迅速に移動できるようにできる、というようなイメージです。
国土交通省では、障害者等の移動が困難な交通サービスの利用者に対して、一人一人のニーズに対応するためのMaaSのあり方についても検討が必要と考えており、この研究会で議論し、活用方策例及び活用に当たっての課題等を整理するというものです。12月1日に続き今回が3回目で、最終となります。
〇注目!
パブリックコメント「移動等円滑化のために必要な道路の構造に関する基準を定める省令等の一部を改正する省令案について」
募集期間:1月22日(金)~2月20日(土)まで
<ワンポイント解説>
昨年のバリアフリー法改正で「旅客特定車両停留施設」という新しい分類が出来ました。これはバスタ新宿のような新しいバスターミナルで、従来は道路上の駐車場という分類で、バリアフリー法に位置づけられておりませんでした。
それを定義し、バリアフリー整備の義務付けたという訳です。バスタプロジェクトは、鉄道やバス、タクシーなど、多様な交通モードがつながる集約型の公共交通ターミナルを、官民連携で整備するプロジェクトで、今後全国で整備が検討されています(品川駅西口、新潟駅、神戸三宮駅、札幌駅、近鉄四日市駅、呉駅、追分駅)。
今回のパブリックコメントは、1.移動等円滑化のために必要な道路の構造に関する基準を定める省令について(ソフト基準の新設、優先席等について、災害等の場合の適用除外、歩道等に関する道路移動等円滑化基準への適用対象の拡大)、2.高齢者障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行規則について、3.その他 となっています。
権利擁護
◎大注目!
障害者差別解消法の改正法案 3月上旬国会上程へ
<ワンポイント解説>
障害者差別解消法が今国会で改正されることになりました。菅総理は1月18日の施政方針演説で「民間企業にも、障害のある方々への合理的配慮を求めます。」と述べ、法改正の意欲を示しました。改正内容については現在わかりませんが、3月上旬に閣議決定されて国会に上程されます。おそらく審議は4-6月になると思われます。素晴らしい改正となるように、4月頃に全国各地でロビー活動を呼びかけたいと思います。ご協力よろしくお願いします。
◎大注目!
内閣府障害者政策委員会 第5期委員決まる!
<ワンポイント解説>
2011年の障害者基本法の改正によって、障害者基本計画の策定又は変更に当たって調査審議や意見具申を行うとともに、計画の実施状況について監視や勧告を行うための機関として、内閣府に「障害者政策委員会」が設置されました。
委員の任期は2年で、本年1月18日付けで第5期障害者政策委員会の委員名簿が公表されました。委員30名、専門委員7名(前回4名)の合計37名となりました。内訳を専門員も含めた37人でみると、第4期からの留任25人、新任12人(うち同じ団体で代表者の交代が7人ですので、全くの新任は5人)となります。この新しいメンバーでこれから2022年末までの2年間運営されていきますので、ご注目ください。次回日程は未定です。
インクルーシブ教育
◎大注目!
傍聴ご支援お願いします 和希くんの闘いは続いています!
■日時:3月12日(金)13:30~
■場所:東京高等裁判所 101号法廷
終了後、報告集会を予定しています。(詳細は検討中のため、確定次第ご案内します。)
<ワンポイント解説>
横浜地裁から東京高裁に場を移し、2回目の法廷となります。
住み慣れた地域からの転居を余儀なくされた和希君とご両親、さらには今後普通学級に通学する障害のある子ども達のために、高裁で良い判決を勝ち取れるよう、DPI日本会議として引き続き支援していきます。傍聴行動よろしくお願いいたします。
国際協力
◎大注目!
「SDGsアクションプラン2021が昨年末に発表されました。
<ワンポイント解説>
2020版と比べて新しい点は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大という新たな状況を反映し感染症・新型コロナ対策が柱とされていることです。障害に関していえば、「ダイバーシティ」を強調する際の対象「女性、子供、外国人」と一緒に障害者が取り上げられる機会が増えました。
懸案の教育に関しては「交流教育」の記述はなくなり、しかしインクルーシブ教育は全く登場しません。
障害に関連するのは主に前半です。アクセシビリティでは交通アクセスなど細かに記述されていますが、実施予定の聴覚障害者電話リレーサービスは抜けています。カラフルな図表を多用しているので、視覚障害者の理解が妨げられています。
〇注目!
海外講師によるセミナー 2020年度 福岡県立大学附属研究所公開講座
「インクルーシブな社会をめざす専門性の模索 ―日伊の制度と実践の比較を通じて」
■日時:2021年2月19日(金) 17:00~18:30
■会場:ZOOM参加を基本としますが会場参加も可能。(福岡県立大学附属研究所内)
■内容:ファシリテーター:尾形由起子(福岡県立大学看護学部教授)
1)挨拶:石崎龍二 附属研究所所長
2)日伊の障害児教育の特徴 二見 妙子(生涯福祉研究センター助教)
3)就学前の障害児支援・日伊の比較
1.イタリアから アリーチェ・イモラ氏 (ボローニャインクルーシブ教育センター「AEMOCON」副所長) 通訳 須飼 真理さん
2.日本から 香月真美氏(直方市保健師)鎌田容子氏(臨床心理士)
■問い合わせ先:福岡県立大学附属研究所
福岡県田川市伊田4395 TEL・0947-42-1326(福間)
▽申し込みはこちらのチラシ内のQRコードからどうぞ
〇注目!
海外講師によるセミナー 障害のある若者の雇用に関する 日米企業リーダー育成研修
■日時:2021年2月19日午前9時〜午前10時30分 (日本時間)
(2021年2月18日午後7時〜午後8時30分(米国東部標準時間))
■内容:日米で活躍するビジネスリーダー、教育関係者、そして障害のある若手プロフェッショナルが登壇し、日米両国において障害のある若者の雇用に関する様々な問 題点について話し合います。本プロジェクトは在日米国大使館の資金援助により、実践知識と教訓の共有の促進を目的に行われます。
■情報保障:日英同時通訳、日英文字通訳、日本手話、アメリカ手話
<ワンポイント解説>
これはウェビナーシリーズとして、引き続き以下が予定されています。
2)雇用へのアクセス方法とは?日米の障害のある大学生と若手社会人たちがアクセス確保のための経験を共有 する。 日程:2021年 2月
3)教育現場から就労へ:どのようにして障害のある学生達が高等教育におけるアクセシビリティを阻む障壁を 克服しているか? 日程:2021年 5月
4)職場における教育:どのようにして経験に基づく学習が障害のある学生達の雇用への移行準備の助けとなる か? 日程:2021年 6月
5)職場におけるインクルージョン:障害者、企業、そして地域へもたらすメリットとは? 日程:2021年 8月 今後の障害のある若者の雇用について 日程:2021年 11月
障害女性
◎大注目!
「PGT-Mに関する倫理審議会(第3部)」公開フォーラム開催&意見募集!
■日時:2021年2月7日(日)13:00~16:30 ライブ配信
(以下、日本産科婦人科学会のウエブサイトより抜粋)
遺伝性疾患に対する着床前診断の当事者、患者会、関連学会、関連団体の方からの声を実際にお伺いすることを目的とします。
PGT-Mに関する倫理審議会第1部、第2部に参加されていらっしゃらない方におかれましても、第3部の冒頭で第1部、第2部の内容の振り返りを行ったうえで会を進めますので、是非ご覧いただければと存じます。
本倫理審議会の意義・内容については、参考資料をご覧ください。
▽第1部、第2部の資料をご覧になりたい方は、こちらよりダウンロードください。
(*本番まではテスト動画を配信しておりますので、映像と音声をご確認いただくことができます)
(※ただし、別添資料12ついては、2枚目の配布資料一覧に表示しているURLからお願いします)
また、今回開催する「PGT-Mに関する倫理審議会(第3部)」を視聴された方を対象として、ウェブ上でのアンケートを実施いたします。PGT-M実施の適応、重篤性の判断、日本産科婦人科学会の関わり方について、ご意見を頂戴したいと考えております。
アンケートへは、以下のURLからアクセスいただきまして、是非ご回答のほど宜しくお願いいたします。
※アンケート回答期間:2021年2月8日午前9時開始、2021年2月28日24時終了(*左記期間以外は使用できません)
◎大注目!
2月4日(金) 札幌地裁 道央匿名カップル判決!!
全国5例目となる判決にもご注目ください!(うち、男性は昨年8月に亡くなられ、甥が裁判を引き継いでいます。)
<ワンポイント解説>
1月15日の小島喜久夫さんの判決は、憲法13条(幸福追求権)14条(法の下の平等)に加え、24条(家族の形成)に違反しているとしながらも、これまでの判決と同様に除斥期間の壁に阻まれるという結果となりましたが、報告集会では、「控訴する」との小島さんの力強い決意が述べられました。
◎大注目!
署名活動にご協力を!
兵庫では原告5名が提訴しています。原告のお一人である高尾辰夫さん(仮名)の遺志を引き継ぎ、何としても勝訴を勝ち取りたいとの思いで、3月25日の結審に向けて署名活動を始めました。
▽署名のお願いについてはこちらからダウンロードいただけます(ワード)
全国初となった仙台の不当判決に立ち上がった学生達で行っている署名活動も継続中!
ネット署名はこちらから賛同いただけます。
2021年2月の裁判予定
・2月4日(木)道央匿名夫婦 札幌地裁 判決
・2月4日(木)第3次・第4次提訴第8回口頭弁論期日 仙台地裁
〇注目!
今後の裁判日程
・3月25日(木)14:30~神戸地裁 第10回期日
・5月21日(金)15:00~東京高裁 第2回期日
[京都新聞社が、滋賀県に対して起こした優生手術に関する情報公開請求裁判]
・4月13日(火) 14:30~ 第3回期日
雇用・労働・生活保護・所得保障
◎大注目!
第4回「障害者雇用・福祉施策の連携強化に関する検討会(ペーパーレス会議)
令和3年2月中旬から3月上旬 時間未定 @厚労省
<ワンポイント解説>
本検討会は、障害者雇用・福祉連携強化プロジェクトチームの取りまとめ内容を踏まえつつ、雇用施策と福祉施策の更なる連携強化に向け、必要な対応策のより具体的な検討の方向性を議論することを目的として、初めて厚生労働省大臣官房高齢・障害者雇用開発審議官及び社会・援護局障害保健福祉部長が構成員の参集を求めて開催する画期的な合同検討会。
11月6日より開催し、既に3回終了。10団体のヒアリングを終え、3つの検討チームでのワーキンググループを開催し、集中的に議論をしてきているため、中間報告になると思われます。
残念ながらワーキンググループでは、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、報道関係者の方のみ若干名ということですので、親会議には、少しでもコロナウイルスの感染が軽減され、傍聴が再開されることを願いたいです。
●本ワーキンググループ(以下「WG」)について
障害者雇用・福祉施策の連携強化に関する検討会の議論を円滑に進めるため開催するもので、下記のテーマについて、論点整理など、集中的に検討を実施していきます。
全体の検討テーマは、以下の3つです。
(1) 障害者の就労能力等の評価の在り方について ワーキンググループ(第1WG)
(2) 障害者就労を支える人材の育成・確保について ワーキンググループ(第2WG)
(3) 障害者の就労支援体系の在り方について ワーキンググループ(第3WG)
当部会では、「ワーキンググループ(第1WG)」、「ワーキンググループ(第3WG)」に注目しています。
〇注目!
令和3年 2月 18 日(金)13:00~15:00 @厚労省
■第3回 障害者の就労能力等の評価の在り方に関するワーキンググループ(第1WG)
<ワンポイント解説>
雇用・福祉施策の双方において利活用できる共通のプラットフォームとしての就労能力や適性の評価の仕組みの創設や一人一人の就労に向けた支援計画の共有化などについて検討しています。当部会としては、雇用率の算定範囲等について着目をしています。
残念ながら新型コロナウイルス感染拡大防止のため、報道関係者の方のみ若干名ということですので、現在、オンラインでの傍聴を求めています。
◎大注目!
障害者の就労支援体系の在り方に関するワーキンググループ(第3WG)
2月9日(金) 15:00~17:00 @厚労省
■第2回障害者の就労支援体系の在り方に関するワーキンググループ(第3WG)
2月25日(金) 13:00~15:00 @厚労省
■第3回障害者の就労支援体系の在り方に関するワーキンググループ(第3WG)
<ワンポイント解説>
雇用・福祉施策双方において効果的な支援を展開していくため、就労系障害福祉サービスと他の就労支援機関の役割関係を整理し、現行の制度下で展開されている支援の枠組みの再編も視野に、それぞれの在り方などについて検討。
残念ながらこちらも新型コロナウイルス感染拡大防止のため、報道関係者の方のみ若干名ということですので、現在、オンラインでの傍聴を求めています。
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