【報告第三弾!】Road to K-POP♪♪♪
ハイレベル会談編!
2019年09月18日 国際協力/海外活動
8月11日から14日に、日本、韓国、中国の3か国が集結して、DPIの若者向けイベント「Road to K-pop」が開催されたことは、既に笠柳や工藤さんのレポートにある通りです。
▽【報告第一弾!】DPIメンバーが韓国ソウルへ行ってきました!
まず、このタイトル「Road to K-pop」を聞いたとき、「私のためのイベントじゃん!」と思いました。何を隠そう私は、5人組だった頃の「東方神起」に始まる20年近くのK-Popのファンです。韓国ドラマも歴史物から現代物まで、夫と一緒に録画しては楽しんでいます。
ところが、今回の「Road to K-pop」イベントは、20代、30代の若者が参加することとなっており、若者が防弾少年団やTWICEらのコンサートを楽しんでいるまさにその時間、私を含む3か国の“高齢メンバー”は、“ハイレベル会談”に臨んでいたのでした!いやいや、もちろんこちらも大事です。
写真:ハイレベル会議をしている最中、ユースはコンサートを楽しんでました 笑
今回のイベントの目的は、3か国の若い障害者に、「エンターテインメントや観光施設へのアクセスや合理的配慮について経験し、それぞれの国で今後の啓発や改善に活かしてもらうこと」と、「CRPD(障害者権利条約)、SDGs や仁川戦略の日、中、韓での取り組みの現状についての報告と意見交換」でした。
ちなみに、私のプレゼンでは、DPI日本会議の2020年の建設的対話に向けてのCRPDへの取り組み、SDGsへの障害者の視点の強化の重要性や、仁川戦略の中の「政策決定への当事者の参画」(日頃のDPI日本会議の活動)について報告しました。
さらに先般の参院選で議席を得た最重度の障害を持つ舩後靖彦さんと木村英子さんを紹介し、これまで高く厚い壁だった「就労や就学における介助保障」について制度改正の機運が生まれていることを紹介しました。
「ハイレベル会談」の主な目的は、日、中、韓の三国で相互の交流をどのように行っていくかを議論したいということでした。実は、韓国の提案は、中・韓で毎年相互に20人くらいの規模で人的交流をしている枠組みに、日本も入って、3か国で3年に一度交流を受け入れるやり方はどうか、というものでした。
日・韓ではそれぞれの年次総会に1、2名の派遣交流を行ってきていますが、これを3年に一回とはいえ、中国まで入れて拡大するという提案になります。
ハイレベル会談ではありますが、DPI日本会議は幹事会を経ずに議長の判断のみで、この三か国の枠組みへの参加を決定することはできませんので、持ち帰ることを伝えました。
いずれにしても、近隣国の障害当事者の団体との交流自体は大切だと思いますので、今後、DPI日本会議幹事会において議論し、北東アジアブロック会議を発展充実させる方向で、改めて提案していきたいと思います。
最後になりますが、8月11日の時点で、日韓の政治状況は冷え込んでいました。周囲には、「今、韓国に行くの?」という人もいましたが、「今、行かなくてどうする!」という思いで、普段通りに訪問しました。
日本大使館前にこそ行きませんでしたが、反日(反日本政府)デモなどには遭遇しませんでした。もちろんどこに行っても人々は親切で温かったです。
どんな政治状況になっても、市民レベルでの、障害当事者間でのこれまでの友好関係を大事にして継続していけば、この難局は乗り越えられると感じて帰路につきました。
平野 みどり(DPI日本会議 議長)