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バリアフリー障害当事者リーダー養成研修を開催しました

2017年11月22日 バリアフリー

今期で11回目の開催となる「バリアフリー障害当事者リーダー養成研修」が11月11日(土)・11月12日(日)の二日間、開催をしました。この研修は、障害者自身が交通バリアフリーや社会モデルの知識を身につけ、今後交通事業者への接遇研修、行政に対しての的確な発言、提言が出来るリーダーを育成しようというものです。

DPI日本会議が呼びかけ団体となり、2017年度バリアフリー障害当事者リーダー養成研修実行委員会が主催、交通エコロジー・モビリティ財団、日本福祉のまちづくり学会、全国自立生活センター協議会、東京都自立生活センター協議会、アクセス関西ネットワーク、アクセス関東ネットワーク、障害者平等研修フォーラムが共催となって実現しました。

写真:DPI日本会議の佐藤聡(事務局長)による講義「当事者リーダー養成の意義と目的」の様子。

今期はこれまでのプログラムを一新し、2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピック競技大会を見据えて今後より必要となってくるであろう接遇に関する研修プログラムが多く盛り込まれました。

一日目は静岡県障害者自立生活センターの大川速巳氏、自立生活センターこねくとの笠原賢二氏を講師に迎え、障害平等研修を行いました。障害とは個人が乗り越えるものではなく社会の側にあるものであるという「社会モデル」の考えを正しく理解するため、映像による「気付き」のトレーニング、グループワークでの意見交換などを通してどこに障害があるのかを考えました。

写真:障害平等研修でのワークショップの様子

写真:障害平等研修の最初と最後に書いた「障害とは●●である。」というシート。研修前と研修後で考え方が変わった受講者が多くいました。

二日目は慶応義塾大学教授の中野泰志氏による心のバリアフリーについての講義、動画コンテンツを活用した発見型社会モデル獲得研修(グループワーク)、さらに本研修の共催である交通エコロジー・モビリティ財団の澤田大輔氏より交通サポートマネージャー研修の案内をして頂きました、国土技術研究センターの沼尻恵子氏、 日本盲人会連合の宮城正氏、ANA成田エアポートサービス(聴覚障害)の柴田留理氏からはそれぞれの取り組みについてご紹介頂き、参加者との質疑応答も活発に行われていました。

受講者は全国各地から18名が集まり、障害種別も肢体、聴覚、視覚、難病など様々でした。多様なバックグラウンドをお持ちの方々ということもあり、講義内容や情報保障の面では不十分な面もありましたが、だからこそお互いに歩み寄り、建設的に対話をする重要性を感じられる二日間となりました。

本研修の後期プログラムは2018年2月に開催されます。前期・後期のプログラムを修了した受講生には修了証書が授与され、今後は障害当事者リーダーとして各地域でご活躍頂く予定です。

工藤 登志子(DPI日本会議バリアフリー部会委員、自立生活センターSTEPえどがわ事務局員)


○おまけ
昨日はDPI日本会議バリアフリー部会の会議の後、第4回目となる学習会を開催しました。
(講師は今西正義(DPI日本会議バリアフリー部会顧問)、テーマは「障害者の航空機利用の課題」)

航空機については、車いす利用者にとっては、飛行機内の通路が狭く、またトイレを利用することができないものが大半です。また空港へ行くルートについても、多くの車いす利用者にとってアクセシブルにはなっておりません。そもそも通路の幅などの基準自体が緩いため、今後そうした所も働きかけて変えていかないといけないですね。次回学習会は「世界のアクセス」をテーマに学習会を開催をします。どなたでもご参加いただけます。場所はまた決まり次第、HPでお知らせします。

〇第5回 世界のアクセス
日時:2018年1月17(水)学習会15:00~
講師:山名勝(台湾・香港)、工藤登志子(アメリカ)、今村登(ヨーロッパ)
場所:未定(決まり次第HPでお知らせします)

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