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学ぼう!!語ろう!!アフリカの障害者の自立生活 JICAアフリカ障害者研修2018 研修レポート⑦

2018年07月23日 国際協力/海外活動

報告が前後しますが、アフリカ研修の7月10日と18日の研修レポートです。

朝一番に「振り返り」の時間があり、研修員が交代で前日の研修内容について短い報告と感想を行っています。担当者は前日に希望者を募って決めています。

10日の担当はトッコス(ジンバブエ)。今西正義さんの講義「日本のアクセシビリティの現状」と秋葉原でのバリアフリーチェックについて報告しました。

▽今西正義さんの講義「日本のアクセシビリティの現状」と秋葉原でのバリアフリーチェックの様子はこちら

報告を受けて研修員皆が自分の経験や感想、自国の状況の課題などを共有しました。特に、日本のバリアフリーの現状が40年の運動の後押しがあってようやく現在のレベルまで達成したものであること、2020年オリンピック・パラリンピックに向けたサイトビューの確保など現在の働きかけについて強い印象を受けたとの発言がありました。

さらにバスの優先席(シルバーシートや車いす・バギー用のスペース)、日本のホスピタリティ、また点字ブロック・音声ガイドなど視覚障害者に向けた整備に良い印象を受けた話、さらに日本語表示のみのボタンなど外国人には使いづらかった機材具の場面についてなどが感想に上がりました。

写真:トッコス
<写真:トッコス>

講義「自立生活センターの活動」
自立生活センター日野・事務局長の秋山浩子さんが講師を務め、彼女のこれまでの人生と自分が受けたサポートを他の人たちにも提供したいと自立生活センター(以下、CIL)で仕事をしている話をされました。秋山さん自身が24時間の介助(パーソナルアシスタント)を使って生活しています。彼女は病気による中途障害で、大学卒業後は10年間の引きこもり生活を送り、当時介助を頼っていた母親が将来亡くなれば施設に入所するしかないと思っていましたが、あるきっかけからCILを知り、そこを訪ねた時から彼女の人生、障害に対する考え方は180度変り、地域で暮らせるようになったと話しました。

さらにCILの歴史、制度、仕組み等について講義し、「誰かに任せてつくてもらうのではなく自分たちが政府に働きかけて制度を作る、また自分たち自身でサービスを運営する」という運動とサービス提供事業者の両方の側面や障害種別を超えたサービス提供を行うCILの特長について説明しました。

研修員の簡単な自己紹介と質疑応答の後、「障害者が自立生活センターを運営する意味とは?」「CILにおける障害当事者の役割は?」をテーマに20分のグループワークを行いました。2班に分かれ、それぞれ予めモデレーター、書記、プレゼンテーターを決めた上で討議、発表。1班目は、政府に対するロビーイングでの認識向上という影響力、障害当事者だからこそ分かり得る利用者のニーズと、他の人のロールモデルと成り得る面などの点を挙げました。また2班目はそれらに加え「私たち抜きに私たちのことを決めるな」という自己決定の原則とサービスの質向上について述べました。

また秋山さんは、運動だけで政府がサービス実施を行うのを待つだけでなく、実際に自分たちで自立生活センターを行い自分たちのニーズに合ったサービスを地域に存在させることを見せて政府を説得する効果を強調しました。それを受け研修員のナタンは南アフリカで徐々に政府の認知を挙げてきたCIL事例について話しました。他の参加者からは移動手段やサービスへの政府からの資金提供について質問がありました。またアフリカの政府は現実に必要があるという実態に対して動く傾向があるので、実際にサービスを自分たちでやってみせるということは重要だとの発言もありました。他に、過去なかなか支援が届かなかった盲ろう者への支援はどうなっているかについて質問があり、また今後はCILがどんな障害の人も立ち寄れる「1ストップショップ」になるべきではという発言もありました。


続いて7月18日、朝の振り返り担当はタレク(エジプト)でした。自立生活センターSTEPえどがわに訪問し、地域での活動や行政との協働の話・交渉、また手話を習いながら働く聴覚障害スタッフの話に印象を受けたこと、さらに「バリアフリー戦隊ダンサナクセイバー」ショーを皆で楽しんだとの報告がありました。

▽自立生活センターSTEPえどがわの訪問記事はこちら

またタレクはトランプカード立てや片手で使えるはさみなど、補助機材の情報をネットで見つけてきてパワーポイントで共有し、「ぜひエジプトに持って帰りたい」と話しました。この後は翌日のプログラムデザイン発表に向けて各自が準備にいそしみました。

スタッフの支援を受けながらプログラム作成に取り組む研修員 スタッフの支援を受けながらプログラム作成に取り組む研修員

<写真 スタッフの支援を受けながらプログラム作成に取り組む研修員>

日本における二週間の研修は7月18日で終わり、研修員は7月20日からタイへ行き、一週間の研修を行っています。

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