障害のある人もない人も同じように暮らせる社会へ

【JICA草の根技術協力事業】
南アフリカ共和国で自立生活セミナーを開催しました

2017年11月14日 国際協力/海外活動

DPI日本会議が2016年9月から取組んでいる南アフリカ共和国での自立生活センター能力強化プロジェクトの活動報告です。過去の記事はこちら

南アフリカのハウテン州ソウェトの北はずれにあるブラムフィッシャー地区で、10月26日、この地区の障害者・家族をはじめ、地域住民の方、150名余を集めて、自立生活や自立生活センターについてのセミナーを開きました。

このセミナーは、地元の市議会議員と地区委員会の主催で、DPI日本会議が支援しているソウェト自立生活センターが、地元市議会議員と地区委員会に提案して実現したものです。
当日、ソウェト自立生活センターのスタッフたちは、始まるまでの間、参加者名簿に記載してもらったり、自立生活センターに登録してもらったりと忙しく働きました。


写真:書類に書き込むのが苦手な人が多いので、
スタッフ(右)が一人ひとり聞き取りながら登録用紙に記入していく

また、主催者が地区のミニバス・タクシー組合と掛け合って、ミニバスをチャーターしてくれました。ミニバスは参加者一人一人を拾って、会場にやってきます。地区全体の地形は起伏が激しく、また、道路もスピードが出ないようにハンプ(かまぼこ状のブロック)があちこちに設けられているため、さほど広い地区ではないのですが、参加者を送り届けるのにとても時間がかかります。


写真:ミニバス・タクシーが続々と到着

セミナーには車いすを使う人だけではなく、知的障害児のお母さんたちや、酸素吸入の装置を持参してきたHIVポジティブの方など、多様な障害者・家族が集ってきました。

私たちから見て、介助が必要なぐらいの重度障害者はほとんど見かけませんでした。やはり、まだまだ家から出られないようです。今日からの活動が、自立生活センターに求められているのだと思いました。


写真:セミナーの様子

南アフリカでは英語も公用語のひとつですが、こうしたコミュニティーでのイベントでは、あまり使いません。英語が得意でない人のほうが圧倒的に多いからです。南アフリカ憲法では、11の言語が公用語として規定されています。

この日はズールー語を使っている人が多かったように思いますが、アフリカ系言語に英語の表現を混ぜながらセミナーが進行しました。

セミナーでは、自立生活、アクセシビリティ、サポート・グループ、ピア・カウンセリング、介助者派遣について説明をした後、質疑応答がありました。質疑応答だけでは時間が足りず、終わった後も、自分の生活状況等について相談を持ちかけてくる人たちでいっぱいでした。改めて、自立生活センターの活動が必要とされていることを実感しました。

セミナーの最後に、今後活動を進めていくに当たって、地元で連絡調整をしてもらう「自立生活委員会」を選びました。


写真:セミナーの様子2

ところで、会場となったブラムフィッシャー地区多目的センターは、サッカー場・ラグビー場・バスケットコートなども併設された、まだ新しく、とても広いセンターです。幾つかオフィス用の部屋もあり、市民団体に提供されています。

今後、自立生活センターの「支部」ができたときには、このセンターに事務所を構えられるのではないかと期待しています。


写真:多目的センター正面


写真:後ろは広々としたグラウンド
水不足も言われる中、芝にたっぷりと水やりも

 ちなみに、地区名になっているブラムフィッシャーという名前は、南アフリカ共産党に所属してアパルトヘイトに反対した白人弁護士、アブラム・フィッシャー(ブラム・フィッシャーとして広く知られています)の名から取られています。ブラム・フィッシャーは終身刑を言い渡されましたが、末期がんを診断された最晩年に仮出所し、家族のもとで息を引き取っています。

ブラム・フィッシャー(ウィキまとめ)(外部サイト)

センターの壁にも、ブラムフィッシャーの功績が絵や文章で綴られていました。


写真:良き家庭人として、弁護士として、南ア共産党の活動家として、
そして良心の囚人としてのブラムフィッシャー


写真:ブラムフィッシャーの履歴が入口に掲げられています

プロジェクトの現地駐在員の日々の活動についてはこちらをご覧ください。

 

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