障害のある人もない人も同じように暮らせる社会へ

ルイス・ガレゴス大使(エクアドル)とJDFとの意見交換会

2017年10月12日 障害者権利条約の完全実施

10月11日(水)にルイス・ガレゴス大使と日本障害フォーラム(JDF)との意見交換会があり、DPI日本会議も参加しました。ガレゴス大使は障害者権利条約を策定した特別委員会の初代議長です。現在、日本財団の顧問をされており、このたび来日され、JDFとの意見交換会が実現しました。条約制定までの舞台裏や、条約を活用して法制度を整えるためのポイントなどをお話くださいました。

・ 今世紀最初の条約が障害者権利条約。短期間で多くの国が署名した最も成功した条約。インターネット時代の最初の条約。

■障害者権利条約策定にあたって困難だったこと
・ 国連における交渉は複雑。加盟国が193カ国もある。さらに、WHO、ILOなどの多国間の機関があり、意見調整が大変。公用語は6つもある。加盟国193のうち英語を使うのはわずか12カ国のみ。それ以外の国々は色んな言葉が出てきてもわからないので、情報1つ1つを説明したり、説得したり、入念に話し合いをしなければならない。
・ 障害者権利条約を作ろうとした当初、アメリカは反対していた。ブッシュ政権は、我々の情報をモニタリングする条約は一切批准しないという方針。先代のブッシュ大統領はADAを作ったので、ブッシュ大統領の母親に協力を求め、それでアメリカも態度を変えた。公式には署名も批准もしないが、立ちはだかることはしない。これで条約策定の交渉の形が整い、アメリカやアメリカの友好国が条約策定の障害になることはなくなった。
・ その後、私は駐米大使となり、オバマ大統領に招かれ、条約の話をした。1年後にはオバマ大統領に再び招かれ、目の前でオバマ大統領が障害者権利条約に署名した。諦めずに訴えていけば政府の立場も変わる。

■世界の障害に対する見方が変わった
・ 障害者権利条約によって、障害とは何かという世の中の見方が変わった。障害を持って生まれてきた人、事故・病気などで後天的に障害を持った人、さらに高齢とともに障害はみんなに出てくる。世界で障害を持つ人は18億人。さらに家族、関係者など何らかの関わりを持つ人を含めれば世界人口の半分になる。

■障害者権利条約をより活用するには
・ 障害者権利条約を公共政策の1つに活用してください。障害者権利条約の国内実施のために障害者団体がお手伝いすると言えば、政府とも協力関係ができる。どういう風に政府を動かすか。これが重要。
・ 国連特別報告官のカテリーナさん(特別報告官)へのアプローチも有効。招待すれば来てくれて、条約の状況など報告書をつくって権利委員会に提出する。また、障害に関する国連事務総長の特別担当者マリア・ソリダー・システルナさんも招いたら来てくれる。こういうふうに国連の担当者へのアプローチも有効な方法。

といった話をしてくださいました。諦めずに働きかけ続けること、条約を国内政策のために活用すること、政府を動かすために効果的な戦略を考えてアプローチすること等を強く訴えていらっしゃいました。非常に熱心に、心を込めて丁寧にお話くださった姿がとても印象的でした。
最後になりましたが、素晴らしい機会を作ってくださった日本財団に感謝申し上げます。

(事務局長 佐藤 聡)

 

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