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旧優生保護法下の強制不妊手術被害に関する11月・12月の主な動き

2018年12月19日 権利擁護障害女性

旧優生保護法の被害を受けた人びとの問題が大きく報道、周知された今年2018年でした。10月末には与党および超党派の国会議員による法案作成に向けた骨子案が報道され、DPI日本会議を初め多くの団体から意見書・要望書が発表され、ヒアリングや関連集会が続きました。

下記、主な動きについて報告し、また後半で裁判傍聴の案内をお知らせします。

▽DPI日本会議が提出した要望はこちら(旧優生保護法に関する骨子案概要(10月31日報道)に関する要望書)

これまでの主な動き

11月22日、優生保護法下における強制不妊手術について考える議員連盟法案作成プロジェクトチーム(以下、超党派議連PT)による障害者団体途等へのヒアリングが行われました。
DPI日本会議から藤原久美子常任(自立生活センター神戸 Beすけっと事務局長、DPI女性障害者ネットワーク代表)および崔栄繁議長補佐が参加し意見を述べました。

特に、被害者への補償についての情報だけが独り歩きし、被害者が申請や相談のために自治体の窓口に行った際などに更なる差別を受けることのないよう、必ず本人に対する「謝罪」のためであることがしっかり伝わる法律を作ってほしいこと、被害者への周知方法については様々な被害者の状況を想定して多様な媒体を使用すること、自治体職員を含む一般の人たちに情報が届くよう新聞一面広告を使うなど周知を徹底することについて強調しました。
併せて再犯防止のための検証委員会を設置し、障害者団体がそこに参画すること、障害者が子どもを持ち育てることについて理解を広げるよう施策を充実するよう求めました。

また参考としてDPI女性障害者ネットワークから11月22日付超党派議連PT宛てに意見書(ワード)を配布しました。

11月26日には与党旧優生保護法に関するワーキングチーム(以下、与党WT)による優生手術に対する謝罪を求める会(以下、「求める会」)に対するヒアリングが行われました。

続いて12月2日、DPI日本会議主催の政策討論集会(二日目)第3分科会(障害女性)において、優生保護法の問題について1994年に初めて世界(カイロ国際人口開発会議)で発言した安積遊歩さん(DPI女性障害者ネットワーク立上げ時メンバーの一人)の話と各地裁判の報告を聞き、グループ討論を行いました。

さらに12月4日には求める会・優生保護法被害弁護団の共催で「被害者の声を聴く院内集会」が開催され、のべ120名が参加しました。
また集会に先立ち、被害者・家族の会が結成され、共同代表の北三郎さん(東京訴訟の原告)・飯塚淳子さん(仙台訴訟の原告)が声明(外部リンク:優生保護法被害弁護団ホームページ)を発表しました。


北三郎さん、飯塚淳子さん声明(外部リンク:優生保護法被害弁護団ホームページ)から一部引用

(共同代表北三郎さんから)
国は、悪かったことを認めて、しっかり謝ってほしい。
昔のことだからではなく、きちんと謝ってほしい。
国は、私たちの気持ちを尊重して、私たちが納得できる法律をつくってください。
そして、被害の十分な補償と人権の回復を求めます。

(共同代表飯塚淳子さんから)
多くの人に勇気を持って声を上げて欲しい。
一人でも多くの人に名乗りでてほしい。
情報が届かない人が多くいます。一人でも多くの人に情報が届くようにしてほしい。
最後に、多くの被害者が高齢です。この問題を一日でも早く解決してください。


年末の国会閉会前となる12月10日、超党派議連の総会が開催され、与党WTの案と超党派議連PTの骨子案を一本化した( 旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者に対する一時金の支給等に関する立法措置について(基本方針案))が示されました。

▽12/10発表「基本方針案」のワード版はこちら

報道によれば、法案が来年通常国会に提出され会期内に新法が成立する見通しとのことです。既に報道等で、法案のお詫びの主体が誰の責任で行われたのかが明確でない「われわれ」という表記であること、訴訟で問われている憲法違反に対する不作為にまったく触れておらず反省の実態が示されていないこと、書類等で把握されている被害者に対しては個別通知をせず本人からの申請がなければ補償が行われない方針であること、さらに、「調査の在り方については、法律案を提出するまでの間に検討する」とあるだけで被害の調査・検証が不明確であることなど、謝罪と補償の意義を形骸化しかねない多くの問題があることが指摘されています。

今後の予定

今後も12月20日の東京地裁(第3回期日)神戸地裁12月26日(第1回期日)、1月18日・3月18日の熊本地裁、2月6日・4月17日(第2・3回期日)の大阪地裁など、各地で公判が続きます。また、手話通訳や介助者を必要とする裁判傍聴者に対して合理的配慮を求める要請も予定されています。裁判傍聴等の応援を引き続きどうぞよろしくお願いします。
各地での裁判の詳しい日程に関しては、弁護団のホームページ(外部リンク)をご覧ください。

また、来年1月30日には全国弁護団によるホットラインが開設される予定です。こちらについても電話・Fax番号等がわかり次第、当サイトでもお知らせする予定です。

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