障害のある人もない人も同じように暮らせる社会へ

教育合宿を開催しました!

2017年04月01日 お知らせインクルーシブ教育

2017年2月24日(金)~25日(土)若手当事者を中心に、戸山サンライズで教育合宿を開催しました。これまでのインクルーシブ教育を求めた運動の経過や、講義、グループディスカッションなど、ただ聞くだけの形ではなく、考え、それぞれの想いを語ってもらう時間も多く設けました。夜はもちろん飲み会ですね、夜中まで参加者、DPI教育部会メンバーで語り合いました!
参加者のみなさんから教育合宿に参加してみての感想が届きましたので、掲載します。こういう合宿は、今後も定期的に行っていきたいと思います。

○堀 楓香(大学生)

今回の合宿では、自分と同じような経験を語り合うことで「みんなも同じだったのか」と確かめることができました。普段は、自分と同じ経験をしている人が少ないので、なかなか語り合うことができません。本州よりも北海道はインクルーシブ教育が遅れていると思います。そして、まだまだインクルーシブ教育は定着していないところがあるので、これから私たちも行動していかないといけないと思いました。また、付き添いについての課題も追求していきたいと思います。今回の合宿で話し合われたことを、北海道のみなさんへ持ち帰り、知識の幅を広げ、実践へと役立てたらと思います。2日間、充実した時間でした。ありがとうございました。またお声をかけ頂ければ幸いです。

○東 佳実(自立生活センター・ナビ)

今回の教育合宿、私にとって新たな発見続きで非常に有意義な時間を過ごすことができました。小学校~高校あるいは大学まで地域の子どもたちと共に勉学をしてきた方、特別支援学校に通うことになった方、それぞれにいろんな背景があって、いろんな考え方がありましたが、それでも共通することは「子ども社会の中に大人が関わることの違和感」でした。インクルーシブ教育の大切さはよくよく考えたら誰でも分かることだと私は思います。障害があるからといって友達と離れて勉強をする、遠足や修学旅行にまで親がついてくる、子ども同士の問題に大人が首をつっこむ、その輪の中に大人がいる。それだけで子どもは障害者は自分たちと違う、特別で守らないといけない存在、近づきがたい存在だと認識してしまう懸念があるということ。子ども同士で解決し合う中で、子どもたち自身で大切なことに気付いていく。そういう教育の在り方が今後実現していけるような社会になっていけばいいなと思います。その為には自分たちの経験、思ったことを発信していき、社会に伝えていくことが私たちの使命なんだと改めて感じることができました。2日間ありがとうございました。

○川合 千那未(全国障害学生支援センター)

2月25日から26日までの2日間、インクルーシブ教育について学ぶ、「教育合宿」に参加しました。この合宿ではたくさんの学びと、経験の共有、共感がありました。
はじめに、映画「養護学校はあかんねん」を鑑賞し、養護学校義務化反対運動を中心に障害者の就学運動の歴史を学びました。
30年以上前から、障害があっても地域で学びたいという思いで、運動が起こされてきたことに感銘を受けましたし、先駆者の方々が切り開いてきた道を、私たちのような統合教育を受けてきた世代に繋がっていることを実感しました。これからも健常者のための教育に統合されるのではなく、はじめから障害児やいろいろな特徴をもつ人を含めた、全ての人々が受けることを前提とした、インクルーシブな教育を目指し、活動をしていこうと思います。
次に、同じような境遇で教育を受けてきた同世代の方々と、じっくりと教育について話しあいました。話を聞いているだけで、自ら体験したことのように錯覚してしまうほど、参加者と似たような経験をしていたり、学校教育を受けていた当時に、同じ思いを持っていたことに驚愕しました。特に共感したのが、支援員が側にいる環境のなかで、クラスメイトや学校にいる生徒たちと関係を深めていくことに苦労した、という話や、健常者の友人と関わることが、楽しくて嬉しい反面、どこか引け目を感じて気を遣い過ぎることで疲れてしまう、といった話しでした。このようなことを参加者同士で打ち明けることができて、同調されることで気持ちは軽くなりましたが、全員が異なる学校、違う地域で学んできたにもかかわらず、同じような悔しい経験をして、ましてや悩んでいた当時の気持ちに同調できてしまうことは、それぞれが感じている障壁の解消や、必要としている配慮がされていないことの表れであるので、決して良くないと感じます。
障害や、さまざまな特徴があることに起因して、悩んだり、苦しみながらでなければ、共に学ぶことが難しい現在から、誰もが一緒に学ぶことが当たり前で、かつ人の特徴や障害をも容認される環境で教育が受けられる未来に進むように尽力していきたいと思います。
最後に、この合宿を企画してくださった皆様、2日間を共に過ごした皆様に感謝申し上げます。少人数で集まって教育というテーマで話すことは普段なかなかできないですし、当事者運動に携わっている方々と交流して、とても刺激を受けました。今後このような企画が継続して行われることを願っています。ありがとうございました。

○杉田 宏(特定非営利活動法人ピアサポートみえ)

「養護学校はあかんねん」のDVDの視聴から始まった教育合宿は、若い障害当事者として35歳である私自身も入らせていただき、障害者の教育をめぐる様々な問題に長年取り組まれている方を講師に、中身の濃い2日間を過ごすことができました。
「養護学校はあかんねん」というDVDは、私が生まれる前の1979年から始まった養護学校義務制を阻止しようと障害のある人自身が、文部科学省の前でハンドマイクを持ち、あるいは、政治家の人たちに、養護学校義務化は、新たな差別を生むという主張は、今の現代を生きる私たちの社会の課題を指示しているように感じるとともに、あのような運動を障害当事者の方が繰り広げて、今があるということを私たちが、多くの人たちに伝えていかなくてはと思いました。
また、障害のある人たちの教育をめぐる制度的な変遷や障害者権利条約24条の教育に関わる一般的意見に関しても勉強させていただきました。そのなかで、やはり強く感じたのは、障害がないとされる子どもと一緒にいるために、障害のない人に私たちが合わせるとかいうことでも、障害のある人と一緒にできないから、自分は違う学校に行ったり、教室で学ぶというのではなくて、やはり、地域の学校のあらゆる文化や授業の中身などを見直して、私たちが地域の学校で学んでいける環境をつくっていくことこそ重要なことなのだと改めて気づかされました。
その意味では、私たちが今ある地域の学校の実態を把握するとともに、今まで私たちが受けてきた地域生活を振り返ったりしながら、私たちが、他の生徒以上に努力を強いられたことがなかったかどうか、学校で決められていた規則や規範が、障害のある私たちを結果的に排除してはいなかったのかどうか、問い直してみる必要があるように感じます。
その上で、自分たちが経験してきた学校生活を踏まえつつ、ともに学ぶことのできるインクルージブな学校をつくるために、教育委員会をはじめ、多くの人たちに提言をしていけるような動きを私たち自身で作り上げていかなければと考えさせられました。
今回の参加者は、地域の学校で大学まで通った人、高校では、特別支援学校に進学をした人など様々でしたが、どの参加者の方についても、親による付き添いや介助員さんが私の隣にいるという環境のために、子ども同士の人間関係が築きにくかったという思いや、障害があるからか、自分自身は先生から注意されなかったといった経験を聞くことができました。
そして、その話に僕も含め、その場にいた多くの方が頷き、共感をされている姿がありました。その姿をみながら、それだけ世代を超えて、自分の経験の話ができるというのが、教育の奥深さでもあるのかなぁと思いました。
それと同時に、障害のある子どもが、地域の学校ではなく、特別支援学校や特別支援学級に行くという状況は、同世代の地域の子どもたちとの共通の体験や思い出を育むことができないという意味でも、障害者がみんなと地域の学校に通い、みんながいるところで、学んだり遊んだりすることができないという状況に置かれてしまう現在の教育制度について、私たち若い世代の障害当事者が関心を持ち、制度や政策についての見直しを求めていくことが重要であると強く思いました。同時に、地域の学校や園に通いたい、みんなと分けられたくないという本人や保護者と関わりをもちながら、本人や保護者が、頑張らなくても地域の学校でみんなと一緒に学んだり、遊んだりすることが当たり前になるよう、私の住んでいる身近な地域で、何か行動につなげることはできないかという構想を具体的に進めていくことが必要だと説に感じ、「インクルージブ教育推進ネットワークみえ」という団体を立ちあげるべく、数人の仲間と話し合っているところです。
障害のある私が、この社会のおかしさを感じたのは、家の窓から小学校が見えるのになぜ、僕はあの学校に通えないのだろうかということが出発点です。そこから、私たちが直面する課題を社会問題として捉えるようになっていったように思います。その意味で私は、学校生活を終えた後も教育を「終わった問題」として済ますのではなく、優生思想や能力主義など、障害の種別やその程度をこえて、この社会のあり様を考えていくことのできる問題として、今後も向き合っていきたいと思います。
2日間の教育合宿、ありがとうございました。

○福地 健太郎(日本盲人会連合青年協議会)

今回DPI教育部会初の取り組みとなる教育合宿に参加させていただきました。地域の学校や特別支援学校での経験を持つ若手の仲間が全国から集まり、自分の受けた教育の経験、教育への思いを語り合いました。夜の懇親会でも話題に上ったのは大人の関わりでした。
地域の学校に障害を持つ子どもが入ると、親、介助者、教員等大人が子どもの輪に入ることが多く、子ども同市の自由な交流を不自然なものにしてしまうという経験をみなしていました。また、障害があるから怒られない、障害が故にパターなりスティックに注意される等の経験もみなの共通する話題でした。この2点と関連して印象に残ったのは、「一緒にいるから差別がなくなる。」のではなく、「一緒にいることを前提として、どうやって差別をなくす働きかけを大人がしていくか。」ということです。障害のある子とない子が一緒にいれば、何らかの子どもの間で自然に交流が生まれることはありますが、関わる大人たちが障害のある子どもだけを特別に保護したりせず、合理的配慮といわれるようなサポートや共に学ぶための工夫をすることで、ただ一緒に学ぶだけではなく、共に学ぶことができるのだと感じました。
合宿を通して、今までのインクルーシブ教育に向けた障害者運動が求めてきたことを
そして今教育を受けた若い世代が何を目指していくか、世代を超えて語り合うことができました。このような合宿の機会は今後インクルーシブ教育を実現していくためにとても有意義だと感じました。主催してくださったDPI教育部会の皆様に御礼申し上げます。

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