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3月8日「差別解消法施行見直しに向けて」タウンミーティングin大阪報告

2020年03月13日 イベント権利擁護

集会の様子

3月8日「差別解消法施行見直しに向けて」タウンミーティングin大阪を開催し、報告を細井清和さん(障害者の自立と完全参加を目指す大阪連絡会議)に書いて頂きました。是非ご覧ください。


DPI日本会議が主催し、大阪の障大連(障害者の自立と完全参加を目指す大阪連絡会議)が共催して、3月8日に大阪市立東住吉区民ホールで、東京から曽田さん、崔さんをお招きして、「差別解消法見直し」に向けた、タウンミーティングを開催しました。

コロナウィルスの拡散予防との関係で、ぎりぎりまで開催が危ぶまれましたが、参加者への無理のない範囲での参加呼びかけと、会場での拡散予防のための一定の対応に取り組むことで、開催することとしました。

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当日は、午前中雨が降り、また、コロナウィルスの影響から、参加者がどれだけ来てくれるのか心配しましたが、結局、関西全域を含んで、170人の人たちが集まってくれました。

会場の様子

開会にあたり、尾上DPI副議長から、差別解消法見直しについて、今、障害者政策委員会で予定を延長して議論を行っており、大きな山場を迎えていることの報告があり、タウンミーティングを通じて、地域の草の根の意見を集めることの意義を確認しました。

来賓のあいさつとして、自民党衆議院議員 左藤章さん、公明党参議院議員 石川博崇さん、立憲民主党 尾辻かな子さんから、それぞれ力強いメッセージを頂きました。

尾上

はじめには、DPI日本会議の特別常任委員の曽田夏記さんから、簡単な自己紹介の後、差別解消法について、施行3年後の見直しを踏まえて、民間事業者の合理的配慮の法的な義務化などを含む、DPI日本会議が提案している「差別解消法見直しの9つの課題」について説明をしていただきました。

曽田

私たちの身の回りにある差別についての具体的な事例や、アメリカのADAセンターでの紛争解決のための人材育成の取り組みの紹介、さらには各則の必要性など、海外の差別禁止の取り組みも交えて、分かりやすく興味深い話をしてくれました。

曽田

次に、DPI日本会議議長補佐の崔栄繁(さいたかのり)さんから、障害者権利条約を基本として、障害者基本法や、今課題となっている障害者差別解消法の見直しなどについて、話をしていただきました。

崔

障害者権利条約の基本視点を確認したうえで、インクルーシブ教育や女性障害者の複合差別など、現行の障害者基本法に残されている課題について問題提起をしていただきました。その上で、障害者差別解消法の最新の動向として、障害者政策委員会での議論の状況について報告がありました。

1、差別の定義概念の明確化、2、事業者の合理的配慮提供、3、相談・紛争解決体制、4、差別解消支援地域協議会について、事務局から案が出されましたが、8人の委員が連名して、事務局案に対してより積極的な見直しを行うよう意見提起が行われています。

4月には、障害者政策委員会での意見まとめが出されます。9月の国連の障害者権利委員会からの「勧告」も含め、これから大事な局面を迎えること、そのために、みんなで院内集会やタウンミーティングに積極的に取り組んでいくことを提起してくれました。

続いて、大阪市にある、障害者自立生活センター・スクラムの酒井建志さんから、昨年7月に自身が経験した滋賀県でのバス乗車拒否の事例についての報告がありました。

バスに乗ろうとしたときに、それほど混んでいないにもかかわらず「このバスには乗れない」「(45分待たなければならない)別のバスに乗るように」と乗車拒否にあったという事例です。

「障害者ではないものに対しては付さない条件を付ける」という意味で「不当な差別的取り扱い」であり、バスの乗降の手助けは、「過重な負担」とは言えないので、「合理的配慮の不提供」に当たる事例です。

バス会社に対して意見を送り、ツイッターに投稿したところ、バス会社から謝罪があったが、不十分な説明でしかありませんでした。現地の障害者団体にも協力してもらい、バス会社との話し合いを持つことができ、その後も、近畿運輸局が、会社に対して業務停止処分を下すなど、社会的なインパクトを与えることとなったという報告がありました。

最後に、共催団体の障大連の西尾元秀事務局長から、大阪府の差別解消条例における見直しについての報告がありました。

まず、大阪府の差別解消条例の成立の過程における障害者団体の意見反映の不十分さがあったことや、条例の特徴として、「広域支援相談員」や「あっせん」「勧告」の仕組みができたことは評価できるが、民間事業所の合理的配慮提供は、国の差別解消法と同じく、努力義務とされていることや差別解消協議会が、具体的な差別事例に対して有効に機能できていないなどの課題があることなどが報告されました。

その上で、時間の関係で、十分な説明はできませんでしたが、この間上がってきた事例~講習会での要約筆記の配置についての対応や保育園での障害児に対する排除などについて、簡単に紹介がありました。

そして、条例の見直しに向けた府の取り組みとして、一般事業者へのアンケートがあり、そこでは、一方で、合理的配慮の法的な義務化について80%近くが、賛成しているということ、そして同時に、大きな金銭的負担が生じるのではないかという危惧や合理的配慮がどこまで求められるのかについての不安などの意見もあったという報告がありました。

大阪の条例について、できるだけ早期に合理的配慮の義務化がなされるようにすることと、法律を上回る部分も含めた全般的な改正を求めていきたいという意見表明がありました。

4人の講演・報告の後、少しの時間となりましたが、会場との質疑応答がありました。

会場からは、「差別について公的な窓口の利用の問題」、「盲ろう者の意見を反映させるにはどうすればいいのか」、「地域差別解消協議会での相談内容の共有をどう図るか」、「学校教育法施行令とインクルーシブ教育の問題」、「3月18日の差別解消法見直しのための院内集会の情報共有をどうするのか」など、活発な意見交換が行われました。

酒井さんの報告や大阪府の事例などにも明らかなように、障害者差別はまだまだたくさん存在しています。今こそ、障害者差別解消法、並びに大阪府の条例のしっかりとした見直しを通じて、インクルーシブな社会の実現に向けてともに頑張りましょう!

報告:細井 清和さん(障害者の自立と完全参加を目指す大阪連絡会議)

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