障害のある人もない人も同じように暮らせる社会へ

新型コロナウイルス禍におけるインクルーシブ社会の実現に向けた総会アピール

2020年06月01日 要望・声明障害者権利条約の完全実施

5月30日(土)DPI日本会議総会をDPI加盟団体を対象に、オンラインで開催いたしました。

総会の最後に「新型コロナウイルス禍におけるインクルーシブ社会の実現に向けた総会アピール」を採択したので、お知らせいたします。


新型コロナウイルス禍における
インクルーシブ社会の実現に向けた総会アピール

新型コロナウイルス感染症の国内外の流行拡大を受けて発令された緊急事態宣言により、不要不急な外出等の自粛が要請され、5月25日(月)に全都道府県において解除された。しかし、第2波、第3波への備えが求められるなど、社会情勢は日々変化してきている。

新型コロナウイルス禍により、ウイルス感染への不安及び対策の遅れや不備などから、様々な差別や排除、分断が生じている。

この新型コロナウイルスの世界的な感染拡大は、医療資源のひっ迫を引き起こしており、すでに国外では、高齢者や重度障害者に人工呼吸器の装着をしないというガイドラインを作って対応している国も出てきている。

こうした障害を理由とした命の選別という優生思想に対して、断固反対の声を上げていかなければならない。また、SDGsにおいては目標3で「すべての人に健康と福祉を」と謳われており、どのような状況下においてもすべての人が医療にアクセスでき、ひとしく健康と福祉を享受できる社会の実現が求められている。

障害者にとって介助は生きていくために必要不可欠な社会資源であり、新型コロナウイルス禍においてもヘルパーによる支援は欠かすことができないことはいうまでもない。

そのため、新型コロナウイルスの感染を防ぐための予防対策や感染が疑われた場合の迅速な検査体制、発症が確認された後の対応など、それぞれの段階に応じて感染が広がらないように最大限の注意を払いながらヘルパー派遣が継続できるような支援策が求められる。

医療従事者と同様に感染予防のためのマスクや消毒液、防護具等の物品支給等、新型コロナウイルスに対する適切な感染予防措置や検査へのアクセス確保など、介助派遣を行っている事業所に対する支援策・環境整備を国が責任を持って進める必要がある。

また、新型コロナウイルス禍の下で在宅勤務に切り替えて就労している障害者への重度訪問介護サービス利用及び支給量の一時的増加等の速やかな容認等、合理的配慮の視点に基づく迅速かつ柔軟な対応が、国・自治体には求められている。

すべての市民に不要不急な外出の自粛等、日常及び社会生活の制限が余儀なくされる状況が続いているが、私たち障害者は、新型コロナウイルス禍以前から入所施設や病院で制限と制約を受けた生活を強いられてきた理不尽な歴史があり、今なお、多くの仲間が入所施設・病院での生活を余儀なくされている。

行動制限、社会的隔離の苦しさが社会全体の共通体験となった今、そして、命と健康と暮らしと自由の尊さが確認された今こそ、障害を理由として地域社会から排除されたり隔離されたり様々な制限と制約を受けることのないインクルーシブな社会への転換を果たすべく、脱施設、社会的入院解消及びインクルーシブ教育等を実現しなければならない。

DPI日本会議は今後予定されている国連障害者権利委員会による日本政府の最初の国家報告書に対する建設的対話(審査)に向けて、JDF加盟団体を中心に、他の団体とも連帯し取り組みを進めてきた。

この条約審査を通じて権利委員会から出される勧告を活かし、「条約の完全実施」への大きな前進につなげることにより、差別をなくし、誰も分け隔てられることのないインクルーシブな社会の実現をめざして全国の仲間とともに全力で取り組んでいくことを決意する。

2020年5月30日
2020年度DPI日本会議総会参加者一同

DPI総会アピール(PDFデータはこちら)

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