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特定非営利活動法人(認定NPO法人)DPI(障害者インターナショナル)日本会議

Japan National Assembly of Disabled Peoples' International

A Voice Of Our Own(我ら自身の声)

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HOME>活動内容>2013年度活動方針>その他の事業方針

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活動内容

その他の事業方針

1政策提言事業

障害者の所得保障の確立に向けて

2012年末に政権交代があり、景気回復、経済再建が新政権の最優先課題となり、社会保障関連については関係経費をいかに抑えるかということが主要な課題となっている。中でも生活保護制度に対する財政抑制の動きは甚だしいものがあり、憲法25条に基づくセーフティーネットとしての役割を捨て去るような改悪の動きが目立つ。安倍内閣は、生活保護費削減の第一歩として、生活扶助の基準額を2013年度から3年間で総額740億円(国費ベース約7.3%)削減することを決めた。さらに、給付水準の引き下げにとどまらず、生活保護制度における扶養義務の強化を図る施策を打ち出すなど、障害者の病院・施設からの地域移行や家族からの自立にとって大きな打撃となる制度改悪が行われようとしている。

生活保護の給付水準の引き下げは、他の生活支援制度や医療・福祉サービスの限度基準と連動しているため、基準額が引き下げられれば、それまで住民税非課税であった世帯が課税世帯となる可能性もあり、医療や福祉サービスの自己負担の範囲が拡大するなど、多くの障害者の生活の安定を脅かすものとなりかねない。生活保護制度改悪の動きには、反貧困ネットワークをはじめとする各種の団体と協力して反対運動を行っていく。

年金、手当て等の所得保障政策に関しては、政策課題としては表立ったものは見受けられない。DPI日本会議としては改正された障害者基本法の理念に沿って、年金・手当等の支給基準を身体状況のみを判断基準とするのではなく、障害者の生活実態を取り入れたものに見直すこと。また、在日外国人障害者の無年金問題の解消には特に力を入れていく。

  1. 年金制度の見直し
    • 年金制度のあり方に関しては、年金制度の抜本改革時に総合的な観点から見直しを図るものとする。
    • 障害基礎年金の給付水準を、障害者の基本的な生活を賄うことが可能な水準に引き上げる。具体的な水準の目安としては、生活保護の基本生計費に障害者加算を合わせた額の獲得を目指していく。
    • 現在、無年金状態にあるすべての障害者について年金制度見直しによる解消を図る。
      現在、無拠出の障害基礎年金制度にのみ設定されている所得制限規定は撤廃する。
      上記の提案が実現されるまでは、現在施行されている「特定障害者特別給付金制度」の対象の拡大を図る。特に、理由なくこの制度の対象外とされている在日外国人障害者の無年金者に対しては、受給可能なものとすべきである。無年金障害の全面的な解消が図られるまでは、特定障害者特別給付金の給付水準を障害基礎年金水準に引き上げる必要がある。
  2. 手当制度
    • 特別障害者手当の性格を自立生活手当とする等の見直しを図り、新たに設定される支給基準の下に、知的障害、精神障害等をはじめとするすべての障害のある人を給付の対象とする。
    • 障害者の地域での住まい確保に向けた住宅手当の創設に向けて働きかける。
生命倫理・優生思想に関する取り組み

医学界を中心に終末期医療に関する議論が活発に行われている。一例を上げれば、本年1月、日本透析医学会は「慢性血液透析療法の導入と終末期患者に対する見合わせに関する提言(案)」を示し、会員からの意見を募集している。厚生労働省では、2012年12月「終末期医療に関する意識調査等検討会」を開催し、「人生の最終段階における医療に関する意識調査」を国民、医師、看護師、介護職員、施設長を対象に行っている。尊厳死法制化について、国会質疑の中で安倍首相は「そういう仕組みは考えていきたい」と答弁している。

さらに、日本産科婦人科学会は多くの懸念や不安をよそに、本年3月、「母体血を用いた新しい出生前遺伝学的検査に関する指針」を策定し、4月から20前後の医療機関で検査が行われようとしている。

これらの動きに対しDPI日本会議としては、以下の取り組みを行う。

  1. 尊厳死法制化に対しては、「尊厳死法制化反対する会」、「尊厳死の法制化を認めない市民の会」を中心にロビー活動、学習会、院内集会の開催など法制化阻止に向けた取り組みを強化する。
  2. 2012年11月に発足した「介護保障を考える弁護士と障害者の会全国ネット」と連携し、必要な介助が得られる仕組み構築に取り組む。
  3. 新型出生前診断の動向を注視しつつ、生命倫理・優生思想に関わる問題について障害当事者の立場から積極的に発信し、広範な人々との連携を図っていく。
女性障害者の複合差別に関する取り組み

DPI女性障害者ネットワーク(以下、DPI女性ネット)の協力の下、2011年度に行った複合差別調査は、多くの女性障害者が受けている複合的な差別の実態をあきらかにし、大きな反響を得た。同調査については、現在もなお研究者、自治体、マスコミ等からの問い合わせや報告書送付依頼が多く、2013年度も継続して積極的な啓発活動を行う。

また、差別禁止法や現在各地で進められている差別禁止条例づくりにおいて、女性障害者の声を反映させ、独立した項目を設けるための運動を継続する。一方で、新型出生前診断など障害当事者が社会モデルへの転換を目指す時代に逆行するような動きがあるため、日本産科婦人科学会や検査導入・実施の動きについて注視していく。

2012年10月に関西地域において、関西女性障害者ネットワークが発足した。それぞれの地域の特色に合う活動の展開と女性障害者のネットワーク拡充を進める。

2調査研究事業

障害者総合福祉サービス法プロジェクトに関する取り組み

総合支援法は、2014年には障害程度区分から支援区分への見直し、重度訪問介護の対象拡大、グループホームの一元化等、障害者の地域生活に深く関連した項目が実施される予定である。これらの動向はパーソナルアシスタンスや支給決定のあり方等、3年後見直しとも連動する部分がある。さらに、難病関係の新法の動きがある中で、何としても「制度の谷間」を解決していかなければならない。

これらの課題に的確に提言できるように、引き続き研究プロジェクトを進めていく。

3広報・啓発事業

広報体制のパワーアップへ向けて

広報体制の人員増加により企画力を強化すると共に、編集会議や各ミーティングでの報告・連絡・相談を通じ、広報活動について理解の共有化を図りつつ、各媒体それぞれの特色を打ち出した企画・紙面づくりをいっそう希求する。

機関誌については、年間を通じて季刊誌の紙面の充実とコスト削減を図ると共に、全体のリニューアル等、議論を進めながら再検討を行う。なお読者からの幅広い意見を反映する為、読者アンケートの採用も検討する。現在欠員となっている編集委員2名について、DPIへの理解を持ち編集の知識のある障害当事者委員の新たな参加を求める。

月刊紙については、速報性のある情報の発信および加盟団体との連携の資料として、より親しみのある内容を追求する。

ホームページについては、アクセシビリティに配慮し作成されている情報保障の特性と速報性の兼ね合いについて、検討を進める。

さらに速報性を重視した情報提供を行っているメルマガ・ブログについて、ホームページや機関誌との連動を追及する。

また、2012年4月に発行したDPI日本会議編集の「最初の一歩だ!改正障害者基本法-地域から変えていこう-」(解放出版社)等の書籍の販売、過去の資料として有益なDPI機関誌バックナンバー等の普及、販売促進等に力を入れる。

4普及・参画事業

加盟団体への支援、ネットワーク強化に向けて

DPI日本会議の地方ブロックの形成は、今後の地方分権改革への対応や草の根の障害者運動の結集という点からも重要である。加盟団体を拡大していくとともに、可能な地域から地方ブロック化に向けた準備を進める。また、救援活動の展開とインクルーシブなコミュニティへの新生に向けて、被災地の加盟団体・関係団体への支援、連携を進める。引き続き、JDFの地域フォーラム等の開催に当たってその地域の加盟団体と連携を取りながら協力する。差別禁止条例制定や今後設置される「障害者差別解消支援地域協議会」への取り組みを会員団体とともに積極的に進める。

講師派遣、点字印刷

2013年度も引き続き、各地の障害者団体が主催する学習会や集会に対し、権利条約や障害者制度改革及び総合支援法、差別禁止法等をテーマとした講師派遣を積極的に行う。また、点字印刷物の作成について、依頼に対し柔軟に応じ、視覚障害者への情報保障を担う。

政策討論集会

2012年12月、「当事者主体の政策づくりをめざして」をテーマに、第1回DPI障害者政策討論集会を開催した。1995年から行われてきた実行委員会方式の政策研究集会から、DPI日本会議単独の集会に変わり、記念すべきはじめての集会となった。

内容は、横断的課題として「差別禁止法」、「総合支援法」を、個別分野としては「教育」、「労働」を取り上げ、議員、行政担当者、研究者、障害当事者などが問題提起や意見交換を行った。

運動を政策に結びつけていくものとして、一層充実していく必要があり、2013年度も常任委員を中心に議論を進め、第2回集会を開催する。

5権利擁護事業

DPI障害者権利擁護センターの活動について

知的障害者、精神障害者、発達障害者、高次脳機能障害者、慢性疾患・難病患者などの相談が長期・継続化しており、研修を通じた相談員の強化が望まれる。さらに、地方の相談がメール・電話によるものが主になってしまうため、地方の相談機関との連携の強化が引き続き必要である。また、移動・交通・アクセシビリティ関係の相談については、直接、運動化も視野に入れることも必要で、運営アドバイザーとの連携も強化しなければならない。

もちろん、他団体に依頼した後も、相談の経緯などについてフォローアップの必要性があることは言うまでもない。また、相談業務で把握した差別実態や地域格差などは、常任委員会に報告し運動化していくことも重要である。

こうした状況を踏まえ、2013年度の方針として下記の諸点を挙げる。

  1. 相談体制の強化
    相談員の増員を含む相談体制の強化と、相談員相互の情報のさらなる共有と研修を充実させる。
  2. 関係機関との連携の強化
    DPI日本会議常任委員会への報告等を定期化するとともに、全国各地の障害当事者が運営している各種センターや運動団体との連携を強める。また、各種人権擁護機関・団体との関係を強化する。
  3. 既存の福祉サービスでは対象にならず、社会的に排除されている障害者への相談強化に取り組む。

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