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特定非営利活動法人(認定NPO法人)DPI(障害者インターナショナル)日本会議

Japan National Assembly of Disabled Peoples' International

A Voice Of Our Own(我ら自身の声)

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HOME>活動内容>2009年度活動報告>全体報告

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活動内容

全体報告

DPI日本会議は国際団体DPI(障害者インターナショナル)の一員として積極的な活動を行ってきた。日本からは引き続き中西正司アジア太平洋ブロック議長が世界財務役員として世界レベルでの運営に関わっている。2010年2月、カナダのニューファウンドランドで世界役員会が開催され、CIDA(カナダ国際開発庁)から今後も継続的な支援が期待できるようになった。また、世界会議は南アフリカ・ダーバンでの2011年秋の開催が決まり、今後IOC(国際組織委員会)のもと準備が進められていく。

DPIアジア太平洋ブロック(以下、DPI‐AP)では事務局がバンコクに移転し、国際機関との緊密な連携が望めるようになった。4月からはDPI日本会議の宮本泰輔事務局員がASEAN(東南アジア諸国連合)プロジェクト担当として赴任し、ASEAN、ESCAP(アジア太平洋経済社会委員会)事務局等と連携し、障害者の権利条約(以下、権利条約)の実施とIL(自立生活)センターの設立支援の事業の推進にあたることになった。

2009年9月、モンゴルのウランバートルで第4回北東アジア小ブロック会議が開催され、日本からは三澤了議長の他、AJU自立の家やメインストリーム協会のメンバーなど、総勢20名程度が参加した。モンゴルでの障害関係の国際会議として、社会福祉労働担当大臣などの参加も得られた。

JICA(国際協力開発機構)研修「アフリカ地域障害者の地位向上コース」を2009年度も実施しナミビアとカメルーンから計4名の障害当事者が来日し、日本とタイで計5週間の研修を行った。12月にはキルギスの社会保障庁長官ならびに、当事者の研修をJICAから受託し、実施した。また、2008年度に引き続き、日本財団助成事業としてベトナム政府障害者法起草チームの受入れを行った。

2008年10月から実施しているJICA草の根技術協力事業のブラジル「ろう者組織の強化を通した非識字層への障害者へのHIV/AIDS教育プロジェクト」も2年目に入りHIV/AIDSワーカーの研修を終えた当事者が啓発活動を開始し、大きな関心を集めている。また2009年度も、ダスキン・アジア太平洋障害者リーダー育成研修(以下、ダスキン研修)に協力した。

2009年12月にDPI日本会議よりDPI韓国大会に代表を派遣し、日本の状況を報告した。また、同年12月、2月には韓国の人権委員会の招きで、権利条約の完全実施やアジア太平洋地域における人権救済機関の設置等をテーマにしたシンポジウムに参加した。

2009年度は、「障がい者制度改革推進本部」(以下、「推進本部」)・「障がい者制度改革推進会議」(以下、「推進会議」)の設置、「障害者自立支援法」(以下、「自立支援法」)廃止-新法制定への動きなど、まさに歴史的な転換の幕開けの年となった。

 2009年1月に、障害者基本法(以下、基本法)の一部改正をもって権利条約を批准しようとする動きが表面化したが、日本障害フォーラム(以下、JDF)は高いレベルの批准を求め働きかけを行い、形式的な批准に終わることを避けることができた。また、DPI日本会議はJDF権利条約小委員会の事務局を担い、基本法改正案への対応や法務省等との意見交換会を進めてきた。2009年9月の政権交代後、長妻昭厚生労働大臣はいち早く「自立支援法」廃止を明言、10.30全国大フォーラムにも参加し、「自立支援法」廃止と当事者の声に基づいて新法制定に取り組むことを明らかにした。

12月には、鳩山由紀夫総理を本部長、福島瑞穂大臣等を副本部長として、全閣僚からなる「推進本部」が設置された。さらに、「推進会議」の設置がされ、障害当事者で弁護士の東俊裕氏が「障がい者制度改革推進会議担当室長」に任命された。また、24名からなる構成員の過半数は当事者であり、権利条約の議論に関わってきた者を中心にしている等、これまでにないメンバー構成となっている。

2010年1月12日に第1回目の推進会議が開かれた。その後、3月30日までに一ヶ月に2,3回という非常に速いペースで計6回開催され、基本法、「自立支援法」、障害者差別禁止法(以下、差別禁止法)、虐待防止法、労働、教育等、精力的な議論が進められてきた。東室長が作成した100項目以上の論点にそって検討が進められ、「社会モデルに基づく障害概念の採用と制度の谷間を生まない制度」「障害者の自己決定を核とした自立概念」「地域で生活する権利」「地域移行に向けた24時間介護と地域移行プログラムの必要性」「原則インクルーシブ教育への転換」等、重要な項目について大枠の確認がなされた。また、4月27日からは総合福祉部会が始まり、当面の緊急対策と障がい者総合福祉法(仮称)(以下、総合福祉法)の立案に向けた議論が始まっている。

差別禁止法の実現に向けて、様々な面から取り組みを進めてきた。まず、推進会議での議論を受けて、今後、基本法の抜本改正が進められていくことになるが、その中で差別禁止法制定の道筋の明確化が大きな課題となる。さらに、当事者の視点からの差別禁止法案、並びに条例の推進については全国自立生活センター協議会(以下、JIL)との共同プロジェクトを立ち上げ学習会やリーフレット作成等を進めてきている。そして、JDFと連携しながら、富山や熊本、沖縄等において地元の加盟団体・関係団体とともに地域フォーラムの開催に取り組んできた。

2009年度も「自立支援法」に関して、政党シンポジウム(4月)、「自立支援法」改正緊急フォーラム(5月)、10.30全国大フォーラム(10月)等の集会・行動や、厚生労働省交渉(10月、2月)に取り組んできた。8月の衆議院選挙にあたっては、障害者施策に関する政党・候補者向けのアンケートを行った。DPI日本会議とJILが共同で事務局団体を担っている「障害者の地域生活確立の実現を求める全国大行動実行委員会」(以下、全国大行動実行委員会)には、障害種別を超えた全国639の団体が参加している。

DPI日本会議として「障害者総合福祉サービス法」について、各政党への働きかけを行いマニフェスト等にも一定反映させることができた。政権方針として「自立支援法は廃止し、制度の谷間がなく、利用者の応能負担を基本とする総合的な制度をつくること」が掲げられるに至った。また、「自立支援法」訴訟について、「自立支援法訴訟の勝利をめざす会」(以下、「めざす会」)を日本障害者協議会(以下、JD)等と共同で立ち上げて支援活動に取り組んできた。この訴訟も政府の方針転換を受けて、2010年1月7日に国と訴訟団の間で「基本合意」がなされ、その後、4月21日に全地裁で和解が成立した。今後、検討が進められる総合福祉法の中で、「基本合意」の完全実現をめざして、支援体制を継続している。

また、反貧困ネットワークの活動や生活保護の「移送費」問題等への取り組みの共同行動にも参加してきた。

これらの活動を理論的に支えるために、キリン福祉財団から助成を得て研究成果をまとめた『障害者総合福祉サービス法の展望』をもとにタウンミーティングを全国6カ所で開催した。また、国立社会保障・人口問題研究所より委託を受けて、協議・調整モデルの支給決定と地域エンパワメントについて調査研究事業を行った。

DPI日本会議が主体的に取り組んでいる「障害者政策研究集会」(以下、「政策研」)では、基本法改正へ向けての政策研実行委員会としての提言をまとめ、12月の研究集会で発表した。

交通アクセスに関しては、DPI日本会議が主体となって3年前より実施してきた「交通バリアフリー当事者リーダー養成研修事業」を継続的に実施している。2009年度は、1回を上級者研修と位置づけ、これまでに研修を受けた人を中心により深めた研修を行った。さらに2009年度の2回目として、東京以外の地域(名古屋市)で研修を実施し、東海地域の障害者への研修を実施した。国土交通省が来年の通常国会で法案審議を予定している交通基本法(仮称)に関しては、移動の権利・施設利用の権利の明記を求めることを始めとする意見提起を行った。

原則統合・インクルーシブ教育の実現のため、「推進会議」等の場において提起を行うとともに、「障害者権利条約批准・インクルーシブ教育推進ネットワーク」(以下、インクルネット)では、DPI日本会議のメンバーが共同代表及び事務局長となって取り組みを進めてきた。

「推進会議」では雇用についても議題となり、障害者雇用促進法(以下、雇用促進法)で定める障害者の範囲の拡大や賃金補填等も含めた社会的雇用・社会的事業所等の法制化が必要性との意見が複数の委員から提起された。さらに、「重度の定義」や「重度障害者が必要とする支援(通勤、職場内介助等)の確保」及び「ダブルカウントの廃止」等に関する課題等も、DPI日本会議からは指摘した。今後、包括的な差別禁止法とともに、労働分野における差別禁止・合理的配慮の確保等も重要課題となる。具体的には、「障害者権利条約 労働・雇用ネットワーク」(以下、障害者雇用ネット)に参加するとともに、日本労働組合総連合会(以下、連合)や自治労障害労働者全国連絡会(以下、自治労障労連)のシンポジウムに出席し、提起を行った。また、7月には、大阪市における全盲の保育士の採用試験問題(点字試験の未実施)に関する緊急質問状の提出等の行動も展開してきた。

DPI日本会議は、女性障害者問題への取り組みについて、DPI女性障害者ネットワーク(以下、DPI女性ネット)と協力して機関誌での連載や全国大会の特別分科会、女性障害者の交流会の開催等を行った。

「脳死・臓器移植法改正」案が急な動きを見せ、DPI日本会議として緊急声明を出し、他の団体と共同で国会議員への働きかけを行ったが、脳死を一律に人の死と認定し、本人同意なしに移植を可能とする改正案が成立した。引き続き、「障害=不幸、あってはならない存在」とする優生思想とそれに基づく様々な動きに対する闘いを進めていく必要がある。

DPI北海道ブロック会議(以下、DPI北海道)では、結成以降着実に地域運動が展開されてきており、一方東京においても、DPI東京行動実行委員会等を中心に差別禁止条例に向けた動きが始まりつつある。

点字印刷部門では、障害者団体、労働組合、大学、企業、地方自治体など、幅広い組織・機関からの依頼・注文に対応し、視覚障害者の情報保障の一端を担ってきた。

DPI障害者権利擁護センターをDPI日本会議の権利擁護事業として位置づけ、日常的に相談活動に取り組んできている。5名の当事者相談員で対応しているが、相談員が必要に応じてペアになって対応する等により件数の増加につながっている。

広報活動については、紙媒体による機関誌・紙に加えて、メールマガジンやブログ等、インターネットも活用してきた。現在、各々の役割を見直し、一体的な広報活動ができるように進めている。

DPI日本会議では、認定NPO法人の再認定を2009年2月に得た(認定期間2009年3月1から2014年2月28日)。DPI日本会議の財政基盤を拡充するため、「認定NPO法人」への寄付金控除等の税制優遇制度を活かし、関係者への働きかけを行うとともに、また、インターネットからも寄付を受け付けられるようにした。その結果、様々な方々からのご支援を得ることができ、一定の成果をおさめている。

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